●ヴァージニア・マドセン 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

ヴァージニア・マドセン 出演映画 ベスト10

 

1 サイドウェイ

けっして派手な話ではないですが、駄目男の哀愁がにじみ出てきて味わいの深い作品になっています。悲観的で過去にうじうじしているマイルスと女たらしで積極的なジャック、対照的なようでどちらも駄目男という点では共通している。ワインのうんちくがこれでもかというくらいに盛り込まれていて、なんだかよく分からないことも多いのですが、ワインに対する愛情というものが強く伝わってくるし、妙なこだわりがどこか可笑しさを誘いました。ワイン好きの女をヴァージニア・マドセンが演じています。

 

2 ファイヤーウォール

テーマこそ現代のコンピュータ・セキュリティシステムを扱っているものの、作りとしては正統派のサスペンス映画になっていました。このところのハリソン・フォードの作品には「?」のつくものが多かったのですが、この作品は緊張感が保たれたスリラーとしてまずまずの出来。現代社会が抱える問題を折り込み、社会的な部分でのアピールもあり、ハリソン・フォードらしい作品でもあります。ただし、突っ込みどころがないかといえばそうでもありません。ハリソン・フォードが演じているから騙されそうになりますが、主人公は単なる銀行の最高幹部。それもいい年です。そんな男が家族を守るという大義名分があるにせよ、若い頑強な男達と五角以上に渡り合って、何人もの相手を殺していくのです。刑事や軍人のような職業だったらまだ分かりますが、おいぼれ銀行員です。しかも最初に自宅で殺した男、その場面については殺しっぱなしで、後が描かれていません。ラストシーンも家族(妻がヴァージニア・マドセン)を助け出し安堵するところで終わりますが、複数の殺人を犯した男がそのまま無罪放免されるとも思えません。むしろこの後を描いて欲しかったとさえ思います。ちょっとひねくれた見方ではあるでしょうし、この手の作品でそこまで問うのは野暮だとも分かっています。それでもラストの万事解決のような終わり方はちょっと気になってしまいました。

 

3 クリエイター

変わり者の科学者と若者たちとの一風変わった交流を描く作品です。最初は騙されて助手にされてしまった大学生、そこに加わった若い女性がなぜか教授と恋仲に。青年の恋愛模様も加わり、研究とは別に普通の青春模様も描かれていきます。そして終盤は植物状態に陥り、医師からもあきらめるよう促されるほどの状態を、青年の熱意が奇跡を起こすという展開に。まさに最後に愛は勝つ、ですね。最後はほっこりと暖かな気持ちになる作品でした。植物人間から復活する婚約者役でヴァージニア・マドセンは出演。

 

4 レインメーカー

マット・デイモン演じる新米弁護士が無資格弁護士の協力を得て勝利を得ながら、結局は辞めてしまうまでを描く、どこかほろ苦さの残る作品。マット・デイモンのために作られたという印象を与えるほど、他のキャラクターの印象が添え物的に感じられてしまいました。証人役でマドセンは登場。

 

 

5 今宵、フィッツジェラルド劇場で

アルトマンの遺作となってしまったこの作品、こうしてみると遺作に相応しいノスタルジックでファンタジックな哀愁の漂う作品に仕上がっています。ラジオで公開中継されるショーの最終回に出演するミュージシャンや司会者たちの、伝統あるショーや古い劇場に対する愛着、自分の仕事に対する誇り、仲間たちへの愛情、そんないろんな思いがあふれてきます。それが昔ながらのカントリーソングや放送風景、はたまた効果音の技術などに調和して、最後の夜を惜しむに相応しい雰囲気を醸し出しているのです。舞台の途中で死んでしまったベテラン、その夜初めて歌った歌手の卵、去るものと新しく出てくる者、そんな当たり前のように新旧入り混じっての劇場での最後の舞台…そういった意味で、アルトマン監督を送り出す遺作として相応しい作品ではないかと思うわけです。聞くところによりますと、出演者の歌も吹き替えなしだといいます。さすが一流俳優だけあって、歌もなかなかのものです。下ネタ満載のジョン・C・ライリーとウデイ・ハレルソンのコンビの歌は最高に楽しく、笑わせていただきました。群像劇としては、これまでの作品に比べ、やや弱さを感じないではないですが、ユーモラスな味付けと1つの時代が終わっていく寂しさがうまく融合し、味わいのあるラスト作品でした。

 

6 庭から昇ったロケット雲

男の夢とロマンの話、そしてそれを支える家族の物語。ハッピーエンドでほっとしました。主人公の妻を演じるのがヴァージニア・マドセン。

 

7 ベター・ウォッチ・アウト クリスマスの侵略者 

年上のベビーシッターの女性への憧れの気持ちが、いつまでも子ども扱いされることから逆上し、とんでもない事態に転じていく予想外の展開にびっくり。外部から何者かが現れ、親の出かけた家の中で恐怖に襲われながらも切り抜ける展開を予想するも、自らが殺人者となり、親友も含めて次々に殺していく状況に。しかも最後はのうのうと平然を装い、帰ってきた母親に甘えるわけで、とにかく恐ろしい子供というしかありません。それでいて悪知恵も働くのですよね。けっして気分のいい作品ではありませんが、ありきたりの展開のホラーに飽きた人にとっては楽しめるかも。

 

 

8 コレット 水瓶座の女

本の編集者の妻となった女、何度も夫に騙され、不思議な関係の女との女同士の関係などもからめながら、最後には夫を逆に騙して、自らが表面に出て別れるという、悲しくも後味のよい話でした。

 

 

9 キャンディマン

リメイク版がつい最近公開されましたが、旧作はヴァージニア・マドセンが主演。

 

10 ナンバー23

これは退屈です。ひとつ種明かしがある以外は、同じことを繰り返し繰り返し強調するだけの展開。内容的には半分の時間で描いてしまえる内容でしょう。しかもその種明かし自体も特に目新しいものではなく、今までも何回か別の映画で見てきたような仕掛けです。23という数字にとりつかれたように精神を崩していく主人公ですが、どうもその23というその数字自体に説得力がなく、かなりこじつけているような印象さえ持ちました。さらにはジム・キャリーの良さがまったく出ていないのも作品をつまらなくしています。というよりも、もともとジム・キャリーのフィールドではないでしょう、このスリラーは。基本的にオーバーアクトが特徴な彼が、スリラーのような抑えた演技が必要な作品では、特徴を出すことが困難なはず。正直なところ、彼でなくてもいい役ですし、逆にもっと適した俳優が演じていれば、もう少しましになった可能性もあるのではないでしょうか。ミスキャストでしょう。期待はずれの一作でした。