●エミリー・モーティマー 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

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まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

エミリー・モーティマー 出演映画 ベスト10

 

そろそろベテランの域に入ってきた女優さん。

目立たないけれど堅実な印象です。

 

1 Dearフランキー

子を思う母親(エミリー・モーティマー)の気持ち、そしてそんな母親を思う子供の気持ち、それらが痛いほどに染みてくる暖かい物語でした。いじらしいほどに嘘の父親になつく男の子フランキーの姿がとても愛おしくなります。そして役目を終わって帰るのを見送る母親にも、新しい気持ちが芽生え、自然に唇を重ねるシーンには、ぐっときそうになります。この続きをぜひ知りたくなるような余韻が残るラストでした。

 

 

2 マッチポイント

ウディ・アレン会心の一作は、一見シリアスなラブ・サスペンスの体裁をとった強烈なブラック・コメディ。最近の中では異色の作品ともいえるこの映画は、「運」によって「運命」が正反対に転がる様を、印象的なラストによって映し出しています。運命の行方を、ネットに当たったテニスボールがどちらのコートに落ちるかということで冒頭に例えておいて、つけたタイトルが「MATCH POINT」とはなかなかしゃれています。今作はアレン本人は一切出演しなかったのも正解。マシンガンのようなセリフの応酬というものは全くなく、序盤は妻(エミリー・モーティマー)と愛人との間で揺れるちょっとした恋愛劇から入り、次第に修羅場と化していく中盤、そして終盤にはサスペンスの様相を示してきたところでの鮮やかなラスト。主人公を惑わす浮気相手を演じるスカーレット・ヨハンソンがその妖艶な魅力をいかんなく発揮し、作品そのものに十分な説得力を持たせています。特に後半になって本気になってしまった彼女が次第に主人公を追い詰めていく様はリアリティ抜群。アレン作品が苦手な私でも十分堪能できる映画でした。

 

 

3 エリザベス

正統派の時代劇。キャストも演技派が揃って充実の演技の中、もちろん主役のブランシェットが凛とした女王らしい演技で奮闘しています。迷いながらも国の元首としての覚悟を確立していくまでの気持ちの動きを、王位を巡る策略の中で描き切っていました。心理描写に重きを置いた分、物語としての展開は幾分面白味が薄れてしまっているのは難点ですが、娯楽作を狙わず、観ている側に迎合しない演出・脚本は、生真面目さを感じました。エミリー・モーティマーは侍女役での出演。

 

 

4 ゴースト&ダークネス

鉄道橋を架けるためにアフリカに赴任してきた大佐ですが、ライオンを越えた殺人ライオン2頭のせいで、多数の労働力を失い、恐れをなして皆いなくなってしまった状態。そんな邪魔者ライオン2頭と戦う3人の男との攻防を描いたハンティング・アクションです。知恵を絞ってもなかなか捉えることのできない相手に、どんどん味方が減っていく中で、挑み続ける主人公の気迫に、ついつい引き込まれていきました。マイケル・ダグラス演じる高名なハンターのストーリーからの消え方がまたかっこよく見せ、そのあたりの演出もなかなか心憎いものがありました。エミリー・モーティマーはロンドンに残される新妻を演じています。

 

 

5 猟人日記

ベトベトジメジメが湿っぽい息遣いが聞こえてはそうなほどいやらしく本能的な人間の嫌らしさが出ている作品であります。小さな船の底という息も詰まるような空間で行われる情事、自堕落に生き元恋人の事故にも助けようとしないで身を守ることだけしか考えない男、夫や子供がいながら本能のままに若い男におぼれていく女、姉の恋人と知りながら性行為に誘う妹、夜に見知らぬ男を妻と二人にして出かける男、理性のかけらを少しも感じさせない男女が入り乱れ、人間くさい世界が如実に表され、なんともいえない後味の悪さが残る作品。エミリー・モーティマーもその生々しい中で、体を張っています。

 

6 シャッターアイランド

謎だ謎だと、宣伝や映画本編の冒頭などで煽りすぎているような気はします。そこまでいわれると、最初からすべてを疑って観るしかできず、素直に作品に入り込めなくなります。最後に「やられた」と思うのも悪くないものなのですが、到底そういうわけにもいかず、なんとなくもやもやと中途半端な気持ちで観ていたような感じでした。ただし、最後の種明かしの部分は別としますと、この手のジャンルの作品のわりには、いまひとつ緊迫感やワクワク感に欠け、多少長く感じましたね。終わってみれば、やはり「なんだぁ」という感想が多くなるのでしょうか。そして二度目観たときに気づくことはどれぐらい出てくるのでしょうか。どこまでが○○で、どこからが○○なのか(なんだかわからないですね、これでは)、果たして区別できるのか自信はないです。エミリー・モーティマーは失踪した女性患者役。

 

 

7 マイ・ブック・ショップ

エミリー・モーティマー主演作は後味の淋しい作品です。夢であった本屋を開いた未亡人に対して、力を利用して徹底的に弱らせ、退去を余儀なくさせる手口。未亡人の周りの人物も利用して裏切らせるやり方に、結局大きな力に抵抗するすべもなく、夢を絶たれてしまった姿は、あまりにも残酷でせつなくやるせないものでした。唯一の味方であった店を手伝っていた少女だけが見送る最後のシーンはとても寂しいものでしたが、背景に店から火が上がっているのが、唯一溜飲を下げたところでした。

 

 

8 スリーピング・ディクショナリー

インドネシアを舞台にした恋愛映画ですが、風変わりな設定で、いかにも男性中心的な感じがしないではないが、話としてはまあまあ観られた。主人公の行政官の上司の娘役でエミリー・モーティマーは出演。

 

 

9 レオニー

日本人女性監督作で、中村獅童らとエミリー・モーティマーが共演。レオニーという人物の存在自体、この映画で知る前はまったく聞いたことがありませんでしたので、この時代にこういう生き方をした米国の女性がいたということそのものは非常に興味深かったです。確かに変わり者であったと思いますし、現代人からしてもなかなか彼女の行動を理解することは難しいのですが、女性・外国人・未婚の母というハンディをいくつも背負いながらも自分の気持ちに忠実に生きた姿勢は、意思の強さを感じました。映画ではその彼女の人生を、奇をてらわない構成で順に描いていったので、見やすいものになっていたと思います。ただ、どうしても共感しづらいキャラクターでしたし、過剰に感動を誘うようなこ聡い演出があるわけでもなく、そのあたり気持ちを入れ込んで観るという感覚にはならなかったです。

 

 

10 キッド

大人になった自分が、ある日突然子供の頃の自分に出会う…。ふと、自分の子供時代にはどんな大人を夢見ていたか、考えながら観てしまうようなファンタジー映画です。ブルース・ウィリスが主演。さらに後の自分が現れるというオチは洒落ていて、気に入りました。主人公の恋人を演じたのがエミリー・モーティマー。