●ノルマンディー上陸作戦前後を描く映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

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まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

ノルマンディー上陸作戦前後を描く映画 ベスト10

 

1 オーヴァーロード

ナチス支配下の第二次世界大戦を舞台にしながら、且つそこで行われていた悍ましい実験を知った恐怖をみせる、戦争映画とホラー映画を融合させたような作品となっています。血清によって強力な体へと変身し、1000年兵士として生き続けられることを目標としたこの恐ろしい実験、もちろん架空の話ではありますが、ナチスならやりかねないと思わせるところで、うまく戦争映画とフィットしたのでしょう。若くて美しい女性と幼いその弟を徹底的にいたぶる悪役のドイツ将校を登場させることで、作品の構図を明確にし、観ている側にとっても、どの視点で観ればいいか、わかりやすく、えげつないシーンは多々ありながらも、後味は意外にカラッとしている、そんな映画になっていました。

 

 

2 特攻大作戦

痛快戦争アクション娯楽作として楽しめる作品。近年の多くの戦争映画に見られる戦争に対するメッセージとかそんなものは一切排除した、単に娯楽アクション作として気楽に観られる映画としては充分。この時代まではこうした娯楽作品としての戦争映画が多数作られていたのですが、なかなか時代がそういうものを許さなくなってきたのかと思います。ここでは重い刑に処されることが決まっている囚人たちが、一匹狼の少佐のもと、上層部の冷ややかな目に反発するように大活躍する様子がスカッとする気分にさせてくれました。ある意味現実的でない設定の分、戦争どうこう関係なく、応援したい気持ちになります。

 特攻大作戦

 

3 パットン大戦車団

強硬一本で周りがどう思うかなんて全く考えない将軍を客観的な視点で、シニカルに捉えた戦争映画です。とにかく戦うことにまっしぐら、停滞も迂回も許さず、誰一人賛同してくれなくてもひたすら突き進む。それでいながら部下の兵士を経凝りに思うと自慢する。ある意味お気楽な将軍さん、最後まで自分しか見えていないボスなのでした

 

 

4 パリは燃えているか

ジャン・ポール・ベルモンド、シャルル・ボワイエ、アラン・ドロン、カーク・ダグラス、イヴ・モンタン…名だたるスターが勢ぞろい、オールスターキャストによる戦争映画です。19446月のノルマンディー上陸作戦から、連合軍によるパリ解放が目前に迫った8月、将軍への電話でヒトラーが叫んだ言葉「パリは燃えているか」をタイトルにしていますね。上映時間も3時間近くと、スケール感があって見応え十分。昔はこういったスター総出演の戦争映画も多かったです。

 

 

5 マイウェイ 12,000キロの真実

戦争シーンの迫力、舞台となる範囲の広大さ、2時間半近い上映時間と、スケール感はかなりのもの。この映画に対する力の入り具合がビンビンと伝わってきました。ただ如何せん長い!二人の関係性を中心に描いていれば、もう少しまとまった印象になっていたとは思うのですが、ところどころで挿し込まれる主軸とはずれた部分でのエピソードが邪魔をし、まとまりを欠きだらだらした印象を与えてしまっているのが残念です。4つの舞台を転々と移しているにしては、メリハリが感じられず、最後の舞台での二人の関係の変化も、どこか唐突感が否めません。リアリティある戦闘シーンも大事ですが、物語としてはもう少し整理して組み立てるべきだったでしょう。

 

 

6 プライベート・ライアン

ストーリーよりも戦争のリアリティを描くことに重きを置いたというのは明らか。したがって娯楽的要素を期待するわけにはいかず、面白味と言う点ではもちろん物足りない気にはなりますが、致し方ないところ。ドキュメンタリー風の映像で、極力戦争そのものを映し出そうという目的はかなりの部分達成できたと思いました。さらに情緒的に描くことを抑え、極力淡々としたトーンで表現することで、戦争の冷たさというものも伝えたかったのではないでしょうか。

プライベート・ライアン 

 

7 史上最大の作戦

ジョン・ウェイン、ヘンリー・フォンダ、ショーン・コネリー、ロッド・スタイガー、ロバート・ミッチャム…こちらもスター勢ぞろいの戦争大作です。撮影はからり大掛かりで、リアリティにも重きをおいて作られた作品であることが伝わってきます。その分ドラマ性には欠けるのは仕方ないところで、ドキュメンタリー風のたんたんとした作りで、3時間が長く感じるかもしれません。

 

 

8 ミケランジェロ・プロジェクト

高揚感が足りないのが致命的。せっかくの面白そうな題材。終戦直前にドイツ軍からナチスが奪った美術品の数々を命がけで取り返そうと必死になる男たち。ちょっとした恋愛もどきのような出来事も挿し込んで、使命達成に向けて奔走する姿は映画にはぴったりのような気がしたのですが、なぜか面白くならない。もっともジョージ・クルーニーの監督作は往々にしてこのような傾向があるのも事実。どうも淡白なところがあり、今作もその範疇に入ってしまったようです。豪華キャストだけに残念です。ノルマンディーずばりではないですが押し込みました。

 

 

9 チャーチル ノルマンディーの決断 

「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」を先に観ていて、似たような状況を描いているので、どうしても印象としては薄くなってしまいます。この作品では夫婦での会話がかなり多く、二人の間での意見が飛び交っていますが、比較して地味に感じました。

 

 

10 Dデイ ノルマンディー1944

歴代に大作揃いのこのテーマ、今作はややB級戦争アクションっぽい味付けで、オリジナリティを発揮しようとしています。対照的にほぼノンスターということで。展開もシンプルにして、戦闘シーンをより重点的に見せようとしている印象です。それでもやはり戦争の悲惨さ、無残さ、そして虚しさはきちんと響いてきました。