●檀れい 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

檀れい 出演映画 ベスト10 

 

宝塚の娘役出身の女優さんの代表格ですね。

 

1 四月は君の嘘

昔からあるゴールデンパターンの難病者。若い男女の一方が重い病気になり、残りわずかの日々を一緒に過ごすという展開は、まさにアイドル映画のど真ん中。広瀬すずの演技もまさにそのアイドル映画としての存在をクローズアップするかのような可愛い可愛い演技で、広瀬自身の魅力をとにかく前面に押し出したものになっています。その意味では成功していたと言えるでしょう。ラストにかかるいきものがかりのナンバーが涙を誘ってエンディング。直接的に死を表現せずに、状況描写でそれを告げる間接的な表現も、どぎつくならないようにというアイドル映画としての配慮でしょうか。周りの友達もみんないい奴ばかり。教師は一切といっていいほど登場せず、同級生も存在感があるのは4人のほかには1人だけ。そういった意味では特定の限定した関係の中で感情を盛り上げるだけ盛り上げて、サイドストーリーも極力排除し、主軸の話に集中させる作りかたで、みごとに最後は感情移入してしまいました。山崎賢人の死んだ母親が檀れい。

 

 

2 母べえ

第二次世界大戦を背景に、夫が思想犯として逮捕された中、女手ひとつで家族を支える気丈な主人公を丁寧に描き、一本芯の通った力強い映画になっています。原作もノンフィクションということで、普通に生きていくのだけでも厳しい時代、家庭から大黒柱を失うという悲劇の中でも、弱音を吐かず気丈に振舞い、子供たちを守り抜く姿にも説得力があります。改めてこの時代の日本人の強さというものを感じさせられた思いです。夫が思想犯である以上、世間からの風当たりは当然強くなりますし、実の父親からも酷い言葉を投げつけられてしまうのですが、それでも夫を信じ、ブライドを失わない主人公の毅然とした態度は、時代背景を考えれば、かなり勇気のいることだったでしょう。夫の妹役が檀れい。

母べえ 

 

3 ガール

色んな生き方をしている女性たち、その誰もがそれぞれに悩みや不安を抱えながらも頑張っているんだなということを改めて認識させられました。夢や希望はある、でも一方で目の前にある現実。何かをとると何かを失う…女性ならではの選択に揺れる女性心理が分かりやすく描かれていて、興味を持って観られました。ただ演出としては、やや大げさで強引なところが気になりました。彼氏の職場に押し掛けたり、上司をまったく無視して商談が進められたり、突然プレゼンをひっくりかえしてもそれが受け入れられてしまったり、ほかにも挙げればきりがないのですが、こんなのないよという演出がちょくちょくみられて、やや漫画的。もう少しリアリティを追求した演出で見せてくれたら、もっと彼女たちを近くに感じることができたかもしれません。会社の独身お局さま(?)が檀れい。

 

 

4 武士の一分

想像していたように山田監督らしい時代劇です。あくまでも描きたいのは武士として、そして人間としての誇りの部分であって、復讐とか謀略とかそういったことは過程の一部にすぎません。ですから、刺激的な場面は敢えて最小限の表現に抑えています。たとえば壇れい演じる主人公の妻加世が黙って夫の上司に懇願にいく場面。回想とナレーションによる説明にとどめ、リアルタイムでの緊張感ある場面は避けていますし、お茶屋さんでの密会シーン、或いは知り合いに見られたという場面も、直接その現場を見せるようなことしていません。また決闘シーンについても同様です。生々しい男女の関係のシーンも、或いは時代劇ならではの切った切られたといった「暴力」的なものも、とにかく無用な刺激を敢えて排除することで、最も描きたいことだけをクローズアップして浮かび上げようという意図が強く感じられました。それこそが他の時代劇とは違う、山田監督ならではの優しさの現われではないかと思うのです。

 

 

5 累 かさね

土屋太鳳と芳根京子、それぞれが二人の人物を入れ替わりに演じるということで、二人の演技力に負う部分が多い作品でした。横柄で冷たい美人、日陰の存在であり続けるおとなしい顔に傷を負った女性…二人の顔を入れ替えて生きている間に、中のキャラクターまで次第に変わっていく様子が興味深いです。母親も同じ境遇だったというエピソードや、いじめられっ子だとばかり思っていた累に隠された過去の事件など、バックグラウンドにもあやしさを持たせながら、女性の怖さを感じさせる作品になっていました。オチがもう少しびしっと決まるようなものだったら、なお面白かったのですが、最後はやや尻切れトンボ感があったのが残念。芳根京子の母親で伝説の女優が檀れい。

 

 

6 スノープリンス 禁じられた恋のメロディ

今の時代にこんな物語が?とも思うのですが、「フランダースの犬」が時代を超えて愛されていることを考えると、いつの時代でもこういった悲しいお話が求められているのかもしれませんね。親のいない子、貧乏、大人に裂かれた恋、唯一の近親者の死…これでもかというほどの悲劇の材料を一人の少年に背負わせた、お涙頂戴のベタなストーリーを、素直に受け入れられるかどうかということなのでしょうね。貧乏な生活、北国の田舎というものを綺麗な映像として見せようとしたところに多少の無理はあったかもしれませんが、主演の男の子の健気な演技で救われていたように思います。主人公の男の子が心を通わせる少女の厳しい母親を檀れいが演じています。

 

 

7 釣りバカ日誌18 ハマちゃんスーさん瀬戸の約束

いつもどおりの釣りバカです。檀れいはヒロインで登場。

 

 

8 くじけないで

武田鉄矢演じる息子のあまりものダメさ加減と、別れずにそんな夫についてきた出来過ぎの嫁、どちらもかなり極端な人物像であるので、やや疑いながらの鑑賞ではありましたが、映画として見せるための味付けとしては、仕方ないでしょうね。それともまさにこんな感じだったのかなぁ。回想シーンについては、主人公の人生を振り返るだけでなく、時代背景も年代によって大きく変動しており、それによって、彼女が生きてきた年月の長さをよりしみじみと感じさせられるものになっていました。若いころの主人公を檀れいが演じています。

 

 

9 ママレード・ボーイ

いろいろ設定を考えるもので、とにかく親同士の関係がとにかく複雑。主役に抜擢した二人はフレッシュなイメージですが、演技的には不安定。そのかわりに両親のキャスティング豪華豪華。まあ美少年と美少女が同居すれば、こうなるのは自明の理で、どうしたら自然に二人がくっつくかと考えたのがこの設定なのでしょうね。ちょっと長くて、ややだらだらした印象はありました。桜井日奈子演じる主人公の母親が檀れい。

 

10 ラプラスの魔女

後半やや失速。本格的なミステリー風で興味をひかれましたが、しだいに超能力的な要素が加わり、オカルトとかサイコとか、現実離れした方向に話が転がり、期待とはやや違う感じに。あまりにリアリティのない話を、三池さんとしてはわりと淡々と描いた感じで、豊川の怪演が目立った以外は、あまりキャラクターも生かされていない感じで、やや拍子抜けでした。広瀬すずの母親が檀れい。

 

 

番外 アントキノイノチ

決して派手な作品ではないけれど、生きること、命のあることについて深く考えさせてくれる素敵な作品。主演の二人、特に榮倉が、心に傷を負った繊細な役を好演し、同じような経験をしていない者でも、その痛みがきちんと伝わってくるような演技でした。設定の割にドラマティックな展開があるわけではなく、映画自体は淡々と進みますが、その静けさゆえに、心を揺さぶるということもあるのでしょう。檀れいは友情出演ということで、番外にしました。