●空軍映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

空軍映画 ベスト10

 

1 ドローン・オブ・ウォー

地球の裏側から戦争に参加している兵士を取りあげた、現代ならではの戦争映画ですが、これを観ると恐ろしさが増強された感じです。自らは安全なところにいてスイッチ一つで敵を倒す。敵だけならとにかく、まるでゲームのように、一般の人まで巻き込んで殺してしまうのですが、それも「仕方ない」「作戦のひとつだ」といって安易に命じる司令部。結局それが復讐の連鎖を呼び、終わりなき殺し合いの環を作り出すと知っていながらも、米国民を守るということを大義名分に、止めることのできない軍、いや国というべきか。敵がいなくても攻撃できるドローンが、逆に自分たちの居住地に入り込むことも今後は考えられることなので、そう思うとこれからの戦争はさらに形を変え、無人の遠隔操作による武器が次々に相手の陣地に襲いるということになるのでしょうか。この連鎖を早いうちにとめないと、たいへんなことになりそうです。ああ恐ろしい。

 

 

2 博士の異常な愛情 または如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか

実にシュール。核爆発という真剣且つ重大な問題を茶化しながら辛辣な語り口で問い掛けているのがこの映画。茶化しているといっても、劇中の人物たちはいたって真剣。笑わそうとふざけているところは微塵もない。それだけにシュールなのであるし、ある意味決して現実的でないと笑って観られるような作品でもないのです。特にこの時代における冷戦の問題は深刻で現実的な問題であっただけに、ありそうでなさそうでそのあたりの微妙な意識もこのブラックコメディの価値観に影響しているともいえるでしょう。ラストの歌がまたブラック。そして邦題の誤訳ですか意訳がすごい。

 

 

3 頭上の敵機

空軍にやってきた鬼指揮官が、部隊の教化のために悩みながらも、成長させて行く過程が描かれていますが、同時に航空アクションとしての趣も充分。ただ、戦争を一方の視線できれいに描きすぎの点は気になりました。1949年という時代、米国映画ということを考えれば、仕方ないですね。

 頭上の敵機

 

4 零戦燃ゆ

空軍パイロットとしてのプライドを持って戦争に青春の全てを捧げる若者。というとまるで暗い青春時代に思えますが、とにかくこの主人公は明るく、大やけどを負っても明るく前向きに、そして再びパイロットとして復帰することを目指すのです。そこにはけっして悲愴感がないのです。この作品は決して戦争を賛辞するものでもありませんし、愛する女性の死、息子の死というこれ以上ない悲しみも作品中で描かれています。それでもこんな時代であっても自分なりに自らの存在意義を見つけ、そこに生きがいを見つけ、そして合間には若者らしいひと時を過ごすこともする。だからこそ、若者たちに辛い思いをさせる戦争というものを憎まずにはいられなくなるのでしょう。

 

 

5 スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー

セピアっぽい映像で独特の雰囲気を出していますが、演技派の出演陣も肩の力が抜けて楽しんでいる様子が伝わってきます。時代は1939年でありながら、ビルに停泊する飛行船、空に浮かぶ滑走路や遠隔操作の巨大ロボットなど、中身はSF映画そのもので、その取り合わせがこの作品の特徴でもあります。展開はこれといって目新しいものではないですが、力を抜いて気楽に観る分には充分楽しめる作品になっていました。

スカイキャプテン 

 

6 空軍大戦略

今ではないであろう戦争万歳映画。第二次世界大戦下の英国空軍が、厳しい戦いの中で勝利を収めるまでを、戦闘シーン満載で描いています。ただ空での飛行機同士の戦いなので、シーンとしては多少飽きてしまう場面も。

 

 

7 ダーク・ブルー

友情と愛情をテーマにした物語を、過去と現在を交差して見せているのですが、そもそも現在の部分に友情物語の主人公の1人がいないことから、既に結末が見えてしまっているのがなんともなぁ…。したがって。悲劇の結末も、どこか予定調和的で、心に響いてくるものがないのです。恋愛部分もどこかあっけなく、くっついたり離れたりで、安っぽく感じてしまうのです。結局3人のメインの人物いずれにも、あまり感情移入出来なかったです。

 

 

8 アイアン・イーグル

ごくごく平凡な航空アクション映画ではありますが、国同士との境界を越える戦闘の様子はこの時代ならではのムードを感じさせます。ただたった2機だけで囚われた父親を助けに行くという設定そのものは現実離れしたものを感じてしまいます。しかも素人の若者にベテランの軍人が同意して命までかけてしまうこともいかにも映画的。お気楽に見る娯楽作として構えれば許してしまえるのかもしれないのですが、本格的というには遠い作品。

アイアンイーグル 

 

9 ナイト・オブ・ザ・スカイ

あとからコミックの映画化と知ってなるほどなと思いました。チラシなどでは「スカイアクション」とうたっていますが、アクションというよりも、サスペンス的な要素の方が強いように思いました。展開はその通りに劇画的。陰謀が見え隠れする中、主人公はその中に巻き込まれ、自分の意志とは関係なく、軍のために任務を遂行していくことになります。その過程のすべてにおいてかなり強引さが目立ちます。それはそれで面白くはあるのですが、シーンがとびとびなので、どうも流れが良くありません。突然場面が変わり、状況が急展開していたりするので、その過程のスリルを味わうということはできません。さらに迫力の点では、やはりハリウッド製の航空アクション物には及びません。ラストもいまひとつすっきりしない形で、こういった作品に求められる「気分爽快さ」が不足しています。結果として、アクションも、ラブも、ドラマも、サスペンスもすべてに中途半端な印象で終わってしまったのは残念です。

ナイトオブザスカイ 

 

10 キャッチ22

カルト的な人気のある作品です。ですが、私にはかなり難解。こういった映画を楽しんで観られる力を常々養いたいとは思うのですが、なかなか…。専門家にこちらはお任せします。