●堤真一 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

堤真一 出演映画 ベスト10

 

今や邦画界を引っ張る俳優の一人でもあります。

主演作、大作が並ぶ中からの好きな作品を選びました。

 

 

1 ALWAYS 三丁目の夕日/ALWAYS 続・三丁目の夕日/ ALWAYS 三丁目の夕日’64

町の修理工場を営む一家の大黒柱を堤真一が演じたシリーズ。3作とも素晴らしい出来です。説明やうんちくは要らない、純粋に映画の世界に入り込めて、今の時代では忘れ去られつつある人と人の気持ちの繋がり、情の通い愛を充分に感じることができる作品です。けっして裕福な生活をしているわけではなく、文化的生活にはまだ遠い次代でも、日々の生活の中に楽しみを見つけ、精一杯楽しく暮らそうとしている人々に共感を覚えずにいられません。キャスティング・演技・演出・美術・脚本すべてがうまく調和してました。

 

 

2 クライマーズ・ハイ

堤真一が主人公の新聞記者を熱演した社会派ドラマは、、非常に見応えのある作品になっていました。大事故を題材にして、新聞社という特殊な中で戦っている記者たちのドラマを熱気ムンムンに描き出しています。ある種、やくざな世界なのですよね。この主人公のように、上司や先輩に対して横柄な言葉遣いや態度で実際通用するのかどうかということは分かりませんが、少なくともこの世界の特殊性のようなものは伝わってきたように思います。ひとつ大事件が起これば、昼も夜も関係なく動き回り、常に時間との勝負で緊張感の中に身を置かなければならない、相当過酷な稼業。実際、劇中でも現役の新聞社勤務の社員が死んだり、倒れたりしていきます。この映画では、新聞社の中でもそれぞれの立場や考え方によって、意地とプライドとメンツがぶつかり合う凄まじさが如実に表され、その熱さに圧倒される思いでした。

 

 

3 海街diary

華のある4人の女優と、四季折々の季節感あふれる風景とが調和して、心地よい作品になっていました。タイトルが「diary」であるように、起承転結のある物語が展開されるというよりは、4姉妹と周りの人々の日常に起きる出来事を切り取ってスケッチをしているような、映像の詩を観ているような感覚。四季の変化とともに少しずつ出来事が動いていく中で、姉妹の生活も変わっていくことと変わらないことが入り混じりながらも、やはり拠点となる家があるということで、最後は落ち着くところに落ち着き、また時間が流れという感じが、どこか快いのです。4人のキャラクターも明快で、特に新しくやってきたすずちゃんへの気の遣い方に、優しさがにじみ出ていたように思います。綾瀬はるか演じる長女の不倫相手が堤真一。

 

 

4 容疑者Xの献身

ミステリー映画としても、恋愛ドラマとしても成立させ、被害者や加害者、或いその家族の苦悩を描き出す東野作品の良さがきちんと出せていたのではないでしょうか。そして、その苦悩のドラマにリアリティをもたらせていたのが堤真一ということになるでしょう。堤真一はやはり「上手い」です。松雪雪子演じる隣の奥様に向かう愛情が、狂気と正気、理性と感情ギリギリのところから狂気と感情に転んでしまう様子を、絶妙な表情と佇まいで表現してくれています。ストーカーと本物の愛情、表裏一体の微妙な心理、さすがといったところです。そしてその堤を引き立てながらも、一方で主役として進行係に徹し、作品全体の流れを作り出している福山雅治ということですね。

 

 

5 日本のいちばん長い日

原田眞人らしい演出で見応えある戦争歴史群像ドラマになっていました。政府、宮中、軍部とそれぞれがポツダム宣言の受諾に対して思いを持ちながら、玉音放送までの時間に起きた出来事を刻々と追う中で、その時間は敗戦を受け入れるまでに最低限必要な時間であったのだろうという思いを強く持ちました。リメイク作品ですので内容的に目新しさはない分、前作から50年近く経過した今改めてこの作品を作る意義を考えながらの鑑賞でしたが、社会派の群像劇には長けている原田監督だけあって、緊張感を持たせながらも、現代の観客にとって観やすいものになっていたのではないでしょうか。  対外的というよりは、内部の反乱分子に対してどう収めていくかという駆引きのスリルも、ある部分娯楽映画としても耐えうる演出だったと思います。堤真一は内閣書記官長役。

 

 

6 地下鉄に乗って

スリップを繰り返すたびに、違う時代の父親の姿を目にすることになる堤真一演じる主人公が、嫌っていた父親への思いを変えていくというストーリーが一本通ってはいるのですが、もう一本、ある意味皮肉の込められたSF的展開が待っています。時々出てくる、主人公の上司が会社で読んでいる「罪と罰」の本がポイントになってくるのです。主人公と不倫を続ける岡本綾演じるヒロイン。それがまず1つ目の罪。そしてラスト近くになって重大な秘密が明かされること (そういえば、主人公がその秘密に気づくのがツーテンポ、スリーテンポも遅い。もう少し早く気づけよ、鈍すぎます)によって成立するもうひとつの罪。そして迎える強烈で皮肉な結末へ。

 地下鉄に乗って

 

7 海賊とよばれた男

戦前、戦中、戦後と石油ビジネスの周囲の環境が目まぐるしく変わる中、その時々で危機に陥ってもなんとか勝機を見つけ出していく逞しさには圧倒されました。部下を大事にし、簡単にはあきらめない。仕事がなければ見つけ出す。一方で強い相手に対しても委縮することなく、メジャーにはないフットワークと、こうと決めたらまっすぐに突き進む意志の強さ。メジャーの参入の中でも決して身売りすることなく、頑なまでの姿勢は、もしかすると器用に立ち回って生き残る方が延命できたのかもしれません。とにかくこの主人公の生き様というものは、確かに魅力のあるものだったとは思います。作品としてはそんな人生を時間を前後させながらも、堅実に真面目に描いたという印象でした。船長役で堤真一は登場。

 

 

8 地獄でなぜ悪い

今作の園監督は映画愛を前面に押し出して、自らの映画への気持ちを代弁させたような、そんな作品だったと思います。多くの映画監督が、どこかの時点でそういった作品を作ることはよくあること。園監督もここで出してきたか、というところはありました。今までの作品の中でも特にコメディ色の強い作品で、コントテイストのセリフや映像が多かったです。その部分では、今までの園子温をまたちょっと捻ったような面を出してきたという印象。ただそうであるとすると、どうしてもコメディ映画として評価してしまいますが、コメディ映画としてはあともうひと押しという感じはありました。堤真一はヤクザの組長。

 

 

9 舞妓Haaaan!!!

かなりハイテンションなコメディで、ときどき置いていかれそうになりながらも、さすがクドカン。笑いどころをふんだんに盛り込んだ楽しい作品に仕上げました。かなり現実離れしたバカバカしいお話で、当然出てくるキャラクターにもまともな者はほとんどいません。完全に独自の世界を作りこみながらも、その中でもわかりやすいギャグをつなぎ合わせ、マニアックに行ってしまいがちな所を、大衆マス向けにまとめあげたところはさすがです。さらに、この主役は阿部サダヲでなければ、なかなかこなせなかったでしょう。かなり特異なキャラクターで、面白かわいいのから気持ち悪いに変わるギリギリのラインを、上手に越えないように保っていたように思います。そして主役ばかりでなく、取り囲むキャラクターも、ほとんどが「こんなやついるか?」の世界なのですが、それがまた、こんな人が実際にいたら楽しいだろうなと思わせる味のある人物ばかり。頭を空っぽにして2時間バカバカしくも楽しい世界に浸ってみるにはいい映画だと思いました。堤真一はプロ野球選手役。

 

 

10 山のあなた 徳市の恋

まずは冒頭の新緑の山道のシーン、草なぎ剛演じる徳市と、加瀬亮演じる相棒の福市がてくてく山を登っていくのですが、それが観ている者を山奥の静かな温泉地へ誘(いざな)ってくれるような雰囲気を作り出してくれます。忙しない都会での日常から離れた一種独特の隔離された空間での物語に惹きつける導入としては、なかなか上手かったのではないでしょうか。そんな温泉地でのあれやこれやは、しっとりムードというよりは、コミカルな味付け。そのあたりは多少なりとも、石井監督らしさが現れていたようには思います。さらに「コミカル」ということに加えて、70年前という時代を舞台にしているにしては、会話や動作が「現代的」な印象も受けました。新緑に囲まれたのどかな山や川の自然、人生のほんのひと時だけ時間を共有することになった人々の束の間の触れ合い、そんなものに癒された94分間でした。主人公が出会う少年のおじさん役で堤真一は出演。

 

 

11 姑獲鳥の夏

12  DESTINY 鎌倉ものがたり

13  SP 野望篇/SP 革命篇

14 泣くな赤鬼

15 女油湯地獄

16 着信アリ

17 駆込み女・駆出し男

18 神様はバリにいる

19 ポストマン・ブルース

20 宇宙兄弟