●渡辺大 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

渡辺大 出演映画 ベスト10

 

御大渡辺謙氏の息子ですが、

どうも妹の杏に比べると影が薄いように思うのですが…

しかしながら、映画には多数出演していますので、

今回取り上げてみました。

 

1 プライド

とにかく面白かったです。観ている間完全にスクリーンに釘付けでした。伝わってくる空気はまさに少女漫画の世界ですし、映像の世界でいうと、昼ドラに近い世界観。話の展開そのものは相当の無茶・無理を承知の上で、力ずくで引っ張っているところはあるのですが、対照的な二人のヒロインをあらゆる面で対峙させることで、見ごたえのあるライバルストーリーを成立させています。特に満島ひかり演じる野心満々の貧乏学生は、女性には裏表がここまであるかと思うとぞっとするほどの極端なキャラクター。そういった意味では、昼ドラを好きな方はかなり楽しめるのではないでしょうか。渡辺大は女装の大学生ピアニストを演じています。

 

 

2 空飛ぶタイヤ

さすが池井戸潤だけに、骨太で見ごたえのある作品になっていました。登場人物が多く、キャストもなかなかの豪華メンバーにもかかわらず、きっちりと分かりやすい構成で、すんなりついていくことができます。架空の話ではありながらも、実際に起きた事件でないかと思われるリアリティもあり、ぐいぐいと引き込まれていきました。遺族、銀行、従業員、家族と責められる中、一瞬お金に揺らぎながらも、結局は最後まで信念を通し続け、巨大な力に抗い続けた主人公の姿は実にかっこいい。社長に最後までついていくと言って転職を断った若者たちの姿もまた感動もの。そこに内部から告発しようと左遷されたり不当な扱いをされながらも尽力した少数の社員、安易に融資を行わなかったグループ銀行の担当職員の意思も加わって、リコール隠しを続けたきた巨大な力が倒れ始めたことは、観ていてそう快感さえ持ちました。渡辺大は銀行の課長代理役。

 

 

3 バッテリー

お子様からお年寄りまで幅広い世代で見られるような、きれいにまとまった佳作に仕上がっています。のどかな田舎の町をバックに、野球大好き少年たちの素朴さがマッチして好感の持てる青春スポーツドラマなのですが、特に遊びといえば野球であった我々のような世代の男性には、どこか懐かしい感じさえしてきます。ゆったりとした時間が流れているように感じるのですが、上映時間中一度も退屈さを感じることもなく、一気に観られてしまいました。渡辺大は天才スラッガー役。

 

4 風が強く吹いている

まったく奇を衒わず、スポーツ映画の王道を真っ直ぐに行く作品で、非常に好感の持てるものになっていました。「寄せ集めのチームが次第に力をつけ、最後には…」というパターンは、スポーツ映画ではあまりにもありふれた展開ではあるのですが、「最後には…」の「…」の後の部分を、奇跡や魔術に頼らない現実的なラインで収めたところに、この作品の誠実さを見た思いです。途中の過程として、練習で次第に力がついていく様子をもっと丁寧に描いてくれないと、嘘っぽくなるのではないかと危惧もしていたのですが、この終わり方なら納得。想像を絶するような猛特訓があるわけでも、凡人を超人に変えるような秘術があるわけでもなく、ただただ日々コツコツと、そして段階的に力をつけていったということだけなのですね。名門大学のエース役で渡辺大は出演。

 

5 クローズZERO

ここまで思いっきり現実からかけ離れて別次元でのバイオレンスを見せてくれると、結構楽しめてしまうものですね。三池崇史の破天荒さが原作とうまくマッチして、いい方向に作用したように思います。高校を舞台に借りた戦国武士の勢力争いごっこ、あるいは暴力団の抗争ごっことでもいうのでしょうか。現実にこんなことが毎日起きていたら、逮捕者は続出するやら、校舎は破損して使えなくなるやら、マスコミは押しかけるやらで、学校の存続さえできるわけがないのですが、観ている間はそんなことを考える隙も与えないほどの勢いで、男子の熱い力の応酬が繰り広げられます。そこにヤクザも絡んでの力争いは、分かっていてもワクワクさせられました。この映画が魅力的なのは、単なる暴力による力比べで終わっていない点です。頭になってのし上がっていくには、喧嘩の強さというよりも、むしろ人間性でいかに周りを惹きつけ、統率していくかという、自身の人間的魅力を主体に描かれているからでしょう。渡辺大がそんなヤンキー高校生の一人として登場。

 

6 同窓会

最後のオチが強烈なオチでした。高校時代のフィルムと今とを交錯させることで、過ぎ去りし青春時代の懐かしさがこみ上げてくるような作品に成っています。特に高校時代の雪を演じた尾高の笑顔がなんとも愛らしく、恋心がよく伝わってきました。兵藤ゆきのコーナーがあるなど、ギャグに近いユーモアもところどころ取り入れられ、重くなりすぎないのも良かったです。高校時代のシーンでヤンキー役で渡辺大は出演。

 

7 一枚のハガキ

人が生きることに対するエネルギーが伝わる作品で、とても100歳間近の監督が作ったものだとは思えない力強さでした。それぞれ違う形ではありますが、戦争によって家族を失った二人が、紆余曲折はあっても、それでも前を向いていこうという人の生の執念に、監督の思いが込められているように感じました。しかもただただ重いだけの映画ではなく、ユーモアがふんだんにちりばめられていて、そのあたりにも過酷な状況の中でも失わない人間らしさを垣間見ました。渡辺大は下士官を演じています。

 

8 覆面系ノイズ

現役高校生が実は覆面バンド。設定がかなり強引ではありますし、高校生のプロデューサーというのも現実にはあまり考えられない中で繰り広げられるのは、バンド内恋愛を中心とした青春模様。三角関係どころか新旧メンバーの5人のうち1人を除いて複雑に絡まり合う好き好かれの状態。しかも曲を一手に引き受ける志尊君演じる主人公がまた、好きな子とルンルンな時は曲が書けて、うまくいかなくて落ち込むと曲もかけなくなるという、まあ女の態度に振り回されている情けなさ。ただだからこそストーリーとしては面白くなるわけで、こんなのありかとは思いながらも、彼らの成り行きに目が離せなかったのです。最後にプロデューサーが「ガキどもにはやってられない」の一言は、まさに観ている側の気持ちを代弁してくれた一言になっていました。渡辺大はマネージャー役。

 

9 臨場 劇場版

映画になったからといって、必要以上にスケール感を大きしたり、派手な演出で驚かせたりするということもなく、手堅くまとめてきたなという印象です。逆に言えば、特に映画にするほどの意義は感じなかったのではありますが、正統派のサスペンス・ミステリーとして、映画単独でも十分に理解し楽しめるものはありました。キャストを見てもそうですが、とにかく硬派の映画。人気絶頂のアイドルスターもいいですが、落ち着いたメンバーと脚本の力で見せる映画も見応えがあって、やはりたまには欲しいジャンルです。捜査一課刑事役の渡辺大。

 

10 ラストゲーム 最後の早慶戦

渡辺大主演作。本作は学徒出陣を控えた大学の野球部の若者たちに最後の試合をさせてあげようとする野球部顧問(柄本明)が奔走する様子を中心に、戦争に息子を出す両親の思いや、戦争に出向くことになる若者たちの思いを描いた作品です。生きては戻れぬかもしれない学生たちになんとか野球の試合を組ませてあげたいと思う野球部顧問の気持ち、最後に試合をすることでけじめをつけて戦地に向かいたいと願う選手たち、目をつけられている国家の手前あまり刺激するようなことはしたくない学長、慕ってくれる彼らの願いが叶うことを影ながら応援する寮の娘、そして長男を戦争で失いさらに次男までも失われようとしている両親の葛藤、そのどれもが心情的に或いは立場的に理解できるものであるだけに、観ている側も辛い部分はあります。