●菅野美穂 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

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まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

菅野美穂 出演映画 ベスト10

 

結婚、出産を経て40代に突入。

次第にベテランの域に入りつつあるところですね。

 

1 大失

久しぶりに観ると、錚々たるキャストの今を考えて、引退した者、第一線で活躍している者、転身した者などいろいろで、時の経過を感じました。キラキラした感じが当時の世相を表しているのと同時に、accessのテーマソングなど、流行りや当時最先端のものが小道具としてもちょこちょこ取り入れられ、別の部分でも楽しめました。とにかく多くの人物の関係が入り組んで、楽しい恋愛群像映画です。菅野美穂は河相我聞との若いカップル役で登場。

 

 

2 ジワルツ

菅野美穂が大学病院の医師を演じた主演作。想像以上に重いテーマで、しかも今作はミステリー的な遊びの要素も全くなく、否応がなく真剣にスクリーンを観ざるを得ませんでした。そして当然ながら、いろいろなことを考えさせる題材でもあり、問題を提起しておいて答えは観ている人がそれぞれ考えてくださいというスタンスに、改めて答えを出すのに難しい問題であることを認識しました。ただ同時に、そう難しく考えるなとも言われているようでもあり、倫理観や道徳観から答えを導き出そうとしている現代の日本の医学界に、一石を投じるような作品になったのではないでしょうか。映画としてまとまりは悪くないと思いますが、もう少し遊びがあってもよいかもしれません。

ジーンワルツ 

 

3 守ってあげたい

自衛隊に入隊した女性たちを描いたコメディ映画。菅野美穂主演。物語は次第にまじめな展開へとなり、最後はジーンとする感動作に。自衛隊のオチこぼれ7人が、訓練中に土砂崩れに遭遇、人助けをするという、ちょっと極端な描写もあるにはありますが、基本はコメディという体で楽しめます。

 

 

4 落下する夕方

原田知世演じる主人公の同棲相手である恋人を惑わし、さらに部屋に部屋にまで住みついてしまうという奔放な女性を菅野美穂が演じています。作品は原田知世の透明感と作品の醸し出す空気感が見事に調和しています。特に大きな出来事があるわけではないのですが、不思議な謎の若い女に振り回される元カップルの困惑ぶりと、知らず知らずに影響を受けている様子が、静かなムードの中で描かれています。

 

 

5 奇跡のリンゴ

菅野美穂が農家の奥さんを演じています。途中の苦労も、結果が分かっていると安心して観られました。どんなことでも、道筋のないところに道筋をつけていくという作業は、計り知れない苦労が伴うものですね。そして、一人では乗り越えられない困難でも、支えてくれる人がいることで、なんとか耐えて進むことができるというもの。その意味では、この主人公は、支えてくれる素晴らしい家族がいて、幸せだったのではないでしょうか。実直な実話ベースの物語ということで、失敗できない素材を、手堅くまとめあげた印象です。そのあたりはさすが中村義洋監督といったところ。ただどうしても、個人的に菅野美穂という女優が生理的な苦手なため、作品に入り込むには、そのあたりで限界はありましたけれど…

 奇跡のリンゴ

 

6 妻家宮本

優柔不断な夫とてきぱきしている妻。子供が巣立って二人きりになった時に抱える夫婦の問題をクローズアップした夫婦コメディです。阿部寛と天海祐希それぞれがいい味を出していて、とぼけた味わいの中にもどの夫婦にもこういう時期が訪れるであろうリアルを見せてくれていました。サイドストーリーとして担任の生徒の抱える家庭問題が進行することで、単調になることもなく、飽きずに観ることもできました。料理教室の仲間の下世話な会話や、担任クラスのまっすぐな女子生徒の辛辣な指摘がスパイスにもなり、それによって主人公のキャラも引き立っていたのではないでしょうか。夫が通う料理教室の仲間役で菅野美穂は出演。

 

 

7 パマネント野ばら

菅野美穂演じる主人公を取り巻く人々の優しさが素敵な作品です。最後のオチが見えた上で主人公の半生がいまひとつわかりづらくなってしまったところはありますが、田舎町の風景と菅野のどこかおっとりした雰囲気がマッチして、不思議な心地よさを感じました。もう少し主人公の背景が分かりやすく整理して表現できれば、私としては残尿感も残らなかったのでしょうが、敢えて触れないというところも狙いとしてあったのは間違いないでしょうから(元だんなの顔も見せなかったし)、そこは好き好きかな。

 パーマネント野ばら

 

8 化粧師 KEWAISHI

奉公の少女と階下の娘を中心に役のない女優や母親に叱られてばかりの喋らない少年など、エピソードを大小ちりばめ、最後に「シックスセンス」ばりの秘密と、脚本の構成的にはなかなか面白いのですが、時代背景を考慮してないかのようなラフな会話。それで一気に現実味がなくなってしまいました。さらに化粧をした途端に心の中も変わるというのは映画としては仕方ないですが、それにしても物分りが良過ぎる柴咲コウ演じる女優と岸本加世子演じる母親。魔法にかけられたというには、あまりにもの納得の良さ。まるで別人。物語的には悪くないですし、池脇千鶴が頑張っているだけに、非常に勿体無い出来でした。天ぷら屋の娘役の菅野美穂。

 

 

9 レディジョ

原作の長さに比べると短すぎるというのがもっぱらの評、やはりその評は正しかったです。あまりに人間関係や背景の説明が少ないので、よく分かりませんでした。なんとか社長の行動だけは説明できていましたが、レディ・ジョーカーや刑事たちの心のうちや思惑まで手を伸ばすことができず、単なる事実のなぞりだけで2時間が過ぎてしまいました。それぞれの人物にいろんな思いがあって、犯罪に加担し、あるいは捜査に当たったであろうことが容易に想像できるだけに、最低3時間はあってもよかったように思いました。ビール会社社長の娘役で菅野美穂は登場。

 

 

10  Dolls〔ドルズ〕

とりとめのないまとまりの悪い映画になってしまったという印象。一つ一つのエピソードはそれなりに興味深いのではあるが、それぞれがまったくバラバラな印象です。ファンタジー的なムードを持たせようという試みはうまくいっているのですが、「だからそれがどうした」という先の部分が感じ取れないのです。今までの作品とは違ったものに挑戦しようという意欲は感じますし、俳優もほとんど実績のある役者を使っています。アイドル役に本物のアイドルを使ってしまうというのもありそうでなかなかないキャスティングなのですが、どうも西島が所在なさげに映ってしまう。菅野はいつもの過剰演技がないのは監督の意向なのでしょう。それは悪くはない。ただし、とにもかくにも登場人物の気持ちがあまり伝わってこない映画ではありました。おっかけ君を除いて。