●ジャン・ギャバン 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

ジャン・ギャバン 出演映画 ベスト10

 

伝説の名優といっていいでしょう。

当然作品は観切れませんが、

このブログの大前提である「観た作品の中から」ということで

今回取り上げました。

ほどんどが主演作です。

 

1 地下室のメロディー

フランス映画らしい洒落た犯罪映画です。ジャン・ギャバンとアラン・ドロン、二大スターを使った先を読ませない展開が巧妙。それもすべてはラストシーンのためにあるとわかるとさらに納得。犯罪はどうやって行われ、果たして成功するのか、そんなワクワク感を持たせてくれる作品でした。モノクロの画面がフィルム・ノワールのどこか洒落た雰囲気をさらに雰囲気のあるものにしていました。ギャバンは老ギャングを演じています。

 

 

2 殺人鬼を罠にかけろ

硬派の本格的なサスペンス・ミステリー。ジャン・ギャバンが渋い魅力で老獪な刑事を好演しています。いささかとっかかりの部分で簡単に犯人が絞られてしまっている部分が物足りなくはないですが、溺愛の果て、心の通わない仮面夫婦の実態など、謎解き意外の部分でも心理的なドラマを見せてくれる作りは見応えがあります。犯人と知りながら泳がせてしまう捜査には粗雑さが感じられました。

 

 

3 愛慾

まさに「悪女」というべき男をいいように振り回す女の末路。ラストを観ていると振り回された男達に非常に同情的な視点で優しく描かれており、女の強かさと男の弱さを対照的に描こうとしているのを感じ取れます。親友を交えた三角関係に発展する終盤では、理性と愛欲とが葛藤して、必死に感情を隠そうとする主人公の辛さをギャバンが繊細に演じていました。

 

 

4 地獄の高速道路〈ハイウェイ〉

ギャバンがトラック運転手を演じたサスペンス・アクション。邦題はいかがなものかと思いましたが、主人公がいわれのないことから危機に陥ってそれをどのように切りぬけて行くか、そのサスペンス感は短い時間の中で楽しむことができました。ただ敵役グループがどことなく頼りない感じは否めず、わりと簡単に負けてしまったのはやや物足りないですね。

 

 

5 望郷

フランスの食味沈アルジェリア。迷路のような異国の町に身を潜める指名手配犯と、二人の女をめぐるロマンス。一見警察との駆け引きがメインであるようで、実は二人の女との関係がクライマックスで重要になってくるという展開。情緒豊かで雰囲気抜群。

 

 

6 フレンチ・カンカン

色彩鮮やかなに、一人の娘をめぐっての恋の騒動が繰り広げられる賑やかな映画です。3人の男に言い寄られモテモテの踊り子はちょっと子供っぽいところがあって、周りを振り回されたり、振り回したり。男性優位社会である時代背景もあって、やや古臭い感じは否めませんが、その分微笑ましく、現代から見ればやや現実離れした恋愛喜劇が楽しめます。最後にスカートを捲り上げてフレンチ・カンカンを踊るシーンは、華やかで小気味よくついついて引き込まれました。

 

 

7 レ・ミゼラブル

古今多数の映画が作られてきた当タイトル作ですが、ジャン・ギャバンも主演しています。まさに激動の人生を描いており、現代の作品に比べると、より正攻法な気はしますが、それぞれの個性が表れていて、比べてみるのもいいですね。

 

 

8 暗黒街のふたり

ドロンとギャバンの正統派人間ドラマ。一見ハードボイルド風のタイトルですが、先入観と偶然から死刑になってしまった主人公が悲しい。展開自体は機をてらったところはなく、素直な流れなのですが、それだけにもう一歩主人公の死刑を受け入れる気持ちを深く切り込んでいたら、より深い物語になっていたかもしれません。やや客観的事実による展開に頼りすぎている感はありました。

 

 

9 サン・フィアクル殺人事件

ある1つの事件を論理を組み立てて解決していくという本格的な謎解きミステリー。だから1箇所理解できないと、あとあとまで影響してくるのですが、登場人物の個性が強くないため、人間関係を把握するのがなかなか難しく、親切ではなかったかもしれませんね。はまり役のギャバンは渋さを発揮、本格的な推理映画を支えています。

 

 

10 獣人

殺人を目撃したのですが、その人妻を愛するゆえに黙り、逆にその人妻から夫殺害を依頼されてしまう男。もちろん殺しなどできなすかと思いきや、その女を殺し自殺までしてしまうという展開に。一風変わった遺伝子による悲劇を重い雰囲気で描く作品。