J・K・シモンズ 出演映画 ベスト10
脇で支えるパイプレイヤーとして活躍してきましたが、
オスカー獲得を機会に、新作が注目される存在になってきた
演技派俳優をとりあげます。
今回はかなり平均点が高く、11位以下も面白い作品が並んでいます。
それだけ作品を選ぶ目も確かなのでしょう。
1 ジュノ JUNO
重いテーマのはずなのに、なんかあっけらかんとした感じが、必要以上に作品を湿っぽいものにしないで住んでいたように思います。また、台詞がなかなか魅力的で、ウィットに富んだ会話のやり取りを聞いているのもなかなか楽しいものがありました。そしてなんといっても、エレン・ペイジ演じるジュノの魅力です。冷めているようで暖かく、大人っぽいようで幼くて、言動にも危なっかしいところも多々あるのですが、どこか憎めないジュノ。この難しい役どころを、エレン・ペイジが評判に違わない見事な演技を見せています。J・K・シモンズはジュノの父親役。
2 ラ・ラ・ランド
シンプルながら素敵なラブストーリー。夢を追う二人が意気投合し惹かれあっていくものの、そこへの方向とスピードが変わっていくうちにすれ違いが起こり、そして女性の夢の成就が近づいたところで、別れることになる二人。それを経ての5年後のシーンがとても素晴らしい! もしかすると二人があのまま上手くいっていたら今頃…などと想像させるような映像の後に、現実に戻される中、最後の最後で笑いあえた二人の表情のなんと素敵なこと!レストランのオーナー役でシモンズは出演。
3 マイレージ、マイライフ
人生にとって大事なことは?、他人に責任を負わず自由に飛び回る人生の行く末は?、そんな問いに対する答えを、分かりやすく、そして皮肉もこめて教えてくれるような作品でした。やり手の解雇通告マンをジョージ・クルーニーが好演、自分が歩んできた人生の道、共感してくれる相手が現れたかと思いきや、実はそれはメインストリートでなく、メインストリートに疲れたときに歩く寄り道だったと気づいたときの孤独感・寂しさにちょっとだけ同情さえしてしまいました。解雇される男の役でシモンズは登場。
4 スパイダーマン
エンターテイメント作として充分満足できる内容。限られた登場人物が複雑な関係になっていて、展開も2時間を超す時間に耐えられる飽きさせないものになっています。特撮シーンもふんだんかつ楽しめるレベルになっているし、青春映画という趣きのキャスティングも結果的に成功。完全なハッピーエンドではない終わり方も、この手の勧善懲悪ものとしては意表をつかれ悪くないです。シモンズはスパイダーマンの宿敵を演じています。
5 パトリオット・デイ
あまりに有名なボストンマラソンでのテロ事件を早速映画にしてしまうところは、やはりアメリカといったところ。実在の事件を扱うということで、実在のモデルに最大限の敬意を払いつつ、映画としての見せ場はきっちり時間をかけてみせるという、社会性と娯楽性をきちんと両立させたところがこの作品の成功を呼んだといえるのではないでしょうか。被害者、加害者、捜査に当たる者とそれぞれの視点からのシーンもきちんと描くことで、群像映画としての形を作り出し、この一つの事件も観る側の視点や立場によって、また違ったものとして捉えられることも、1本の映画からで理解できるようにもなっていました。シモンズは巡査部長役。
6 サイダーハウスルール
派手ではないですが心に染み入る作品です。孤児院で育った青年の年上の女性との恋。堕胎という思いテーマも取り扱いながら、主人公の大人としての成長を丁寧に描いています。シャーリーズ・セロン演じるヒロインの父親役でJ・K・シモンズは出演。
7 スパイダーマン3
敵が3人に増え、今まで以上にパワーアップした作品として楽しませてくれます。とにかく深く考えないこと。一つ一つはばかばかしいことばかりなのですが、それを言ったらこのシリーズは成り立ちません。今回は特に、ヒーローであるスパイダーマンの悩みと隠れたダークサイドの部分が露わになり、返って人間らしささえ感じ、心情的にもより後押ししたくなりました。
8 ジャッカル
ブルース・ウイルスとリチャード・ギアの対決に、どんどん引きこまれて行くサスペンス・アクション。完璧で非常な殺し屋という緊迫感に加え、最後にはどうなるかという興味とあいまって、スリル感もいっぱい。楽しめました。シモンズはFBI捜査官役。
9 バーン・アフター・リーディング
先の読めない皮肉な連鎖はブラックが聞いていて、飽きずに楽しめました。ブラピの馬鹿ぶりもはまっていましたし、スゥイントンのヒステリー振りがぴったり。コーエン作品の中では珍しく楽しめました。CIAの上官役でシモンズは出演。
10 セッション
宣伝にもあるラストの9分あまり。和解かと思われた師弟の関係が、逆転、さらに逆転。凄まじいまでの両者の執念を感じずにはいられませんでしたが、結局音楽を結びつけるには音楽が一番ということで、最後の最後に文字どおりの集大成が訪れるのです。ジャズに造詣があればよりもっと楽しめるのでしょうが、そうでなくてもJKシモンズの危機迫る演技は、やはりオスカーに値するものだと納得させられました。
11 オーシャン・オブ・ファイヤー
12 Re:LIFE~リライフ~
13 ザ・コンサルタント
14 レディ・キラーズ
15 とらわれて夏
16 サンキュー・スモーキング
17 ザ・メキシカン
18 スティーブ・ジョブズ
19 ターミネーター:新起動 ジェネシス
20 ギフト