アシュトン・ カッチャー 出演映画 ベスト10
若手若手と思っているうちに40歳になっていました。
アシュトン・カッチャーを取り上げます。
ラブ・コメディへの出演が多いようです。
1 バタフライ・エフェクト
斬新な脚本と演出で、スターの出演しない作品ながら興味深い展開に結末の予想がつかず、最後までワクワクさせてくれます。いわゆるタイムトラベルものの一種ですが、それが精神的な世界であり、一筋縄ではいきません。序盤の子供の頃の不思議なエピソードが、中盤以降重要な要素になって繰り返し使われる伏線となるところの持っていき方が実に上手。過去に戻ってやり直してもそのたびに不幸な人生がやってくる皮肉がブラック的でもあり面白かったです。アシュトン・カッチャー主演。
2 最後に恋に勝つルール
アシュトン・カッチャーとアマンダ・ピートによるラブ・コメです。何年かおきに出会っては仕事だったり、別の恋人に思いがあったりと、それが線で繋がってこないまま、恋人関係にはならないままできた二人が、やっとのことで本当の気持ちに気づいて行動を起こすまでを描いたラブコメ。運命的な相手だと気づくまでにどれだけの時間を費やしたことか、音楽の使い方もうまく、ロマンティックで切ない雰囲気で、可愛らしく素敵なラブストーリーが展開されます。邦題が短絡的で冴えませんが作品は良かったです。
3 守護神
海難救助のシーンの緊迫感や厳しさを表現することにもほぼ成功しています。中心は師弟愛というべき、ケヴィン・コスナーとアシュトン・カッチャーの関係。伝説になった男の弱い部分、強い部分双方を見せながら感動を誘うような作りにもなっています。ケヴィン・コスナー演じる「師」の駄目な部分、女々しい部分を今回は見せてくれますが、やはり最後はかっこいいところを持っていってしまいました。
4 ベガスの恋に勝つルール
アシュトン・カッチャーとキャメロン・ディアスによるラブ・コメ。酔っ払って結婚式をあげてしまった二人に「罰」として結婚生活を送らせるという、よくもまあこんなことを考えたものだという設定。ただし、反発しあう男女がひょんなことから同居するはめになり、そのうちに惹かれあって最後はめでたしめでたしというパターンは、ラブコメディの形として以前からあるものの1つではあります。そういった意味で、どういう過程をとりながら二人が結ばれていくのか、そしてその中にどれだけ「コメディ」の部分を盛り込むことができるかということに、勝負がかかっているわけです。それでもってこの作品、そんな観点から観ても、まずは及第点といったところではないでしょうか。
5 抱きたいカンケイ
こちらのラブ・コメのカッチャーの相手はナタリー・ポートマン。内容自体に品はないし、極端な設定でいかにも映画的なお話なのですが、ポートマンの演技は悪くなかったです。いかにも人の好さげなお坊ちゃまという感じのアシュトン・カッチャーとの対照も、この作品にははまっていたのではないでしょうか。
6 スティーブ・ジョブス
アシュトン・カッチャー演じるジョブスをほとんど知らない人にも分かるよう、その経歴と表面的な人となりを分かりやすくたどったという映画でした。ですから彼に関してある程度の知識をもった観客からすると、物足りなさはあるかもしれません。仕事に関する理念や理想を映し出すことはしても、技術面でどんなアイディアを実現化したとか、市場対してどんな提案をしたとか、そのあたりの描写がほとんどなかったのは、彼を取り上げるうえでは淋しい感じはします。そのあたりの彼の凄いところが具体的でないので、ただただ彼の極端な人間性だけがクローズアップされるようで、ジョプスにとっては、あまり歓迎できない作品ではないでしょうかね。
7 ジャスト・マリッジ
こちらもラブ・コメ。相手は今は亡きブタニー・マーフィ。ただ脇役陣に個性あるキャラクターがいないので、広がりのない作品になってしまったのは残念。若い主役の二人を引き立てる味のある脇役があれば、より主役の二人が光ったのにと思います。
8 キス&キル
たわいのないアクション・コメディです。これだけ次から次へと命の危機にさらされながら、ここまで緊張感がないのも珍しいですが、そのくだけた雰囲気のおかげで、安心してのんびりした気分で観られました。しかもおよそあり得ないような展開ですから、完全に現実味がないですしね。あれこれ細かいことを批評するような作品ではないでしょう。しかしながらあっけないラストはやや拍子抜け、もう一山最後に欲しかったところですね。
9 テキサス・レンジャーズ
時間も短く単純明快な勧善懲悪の世界は西部劇ならでは。しかその短い時間のせいか、せっかく登場するキャラクターの関わり方の描き方が薄いのは残念。なぜリンカーンは信頼されたのか、レンジャーに入隊した若者達の友情もほとんど扱われず、牧場の娘との恋もどこか表面的。カッチャー他、当時売り出し中の若手が多数出演。
10 ボビー
JFKの弟ロバート・ケネディ暗殺の直前の数時間を描いた群像劇です。ですから、結末はどうなるか分かっていることが前提で話が進んでいくので、こういったグランドホテル形式の群像劇で見せるのは難しいことは確かです。何の関係もなさそうな人々が絶妙な連鎖により、結末で繋がってくるというような楽しみないですし、少数のキャラクターの心情を深く描きこむこともできません。企画そのものは面白かったように思いますが、企画倒れに近い形で終わってしまったような印象です。ただキャストはとにかく豪華。カッチャーもその一人。