タイトルに「永遠」がつく映画 ベスト10
1 地上より永遠に
読ませ方は「ここよりとわに」です。真珠湾攻撃直前のハワイを舞台に、軍隊の非人間性に友情・愛情を折りこんで、互いの人間関係や性格づけも明確にし、物語としても充分観られる硬派且つ骨格のしっかりした社会派映画の佳作です。バート・ランカスター、モンゴメリー・クリフト、デボラ・カー、フランク・シナトラ、アーネスト・ボーグナインなど名優が勢ぞろい。
2 サニー 永遠の仲間たち
25年ぶりの再会のシーン、甘酸っぱい青春時代の思い出、そのどちらかだけでもドラマになるものを、交互に重ね合わせながらその両方を見せてしまう鬼に金棒的な構成で、青春もの好きには鉄板でしょ。7人が7人ともそれぞれキャラクターが経っていますし、現在の置かれた状況も7人7様なので、女性でしたら、自分の性格や境遇に一番近いメンバーを見つけ、感情移入もしやすいのではないでしょうか。
3 永遠の0
現代に生きる者からすると、自分のルーツを探す調査の中で、血の繋がる祖父がこのような生き方をしていたというのはある種の誇りを感じるのは当然でしょうし、育ての祖父の心意気にもまた感銘を覚えるでしょう。ただ戦争というものの生々しさを思うと、少々描写が美しすぎるような違和感を覚えないではないですが、作り手の思いというものも十分に伝わってきました。
4 永遠の片想い
男一人女一人の三角関係で描いた韓国純愛映画。ロマンティックに徹し雰囲気を盛り上げてくれます。ストーリーはこういった物語を盛り上げるべく病弱の設定で、しかもそれがダブルでもってきています。連絡ができないもどかしさなど、設定は「くさい」ですが抑えるところは抑えていますよ。
5 永遠の人
木下惠介監督の力作。おどろおどろしい愛憎の半生記で、起こる事件は強烈。強姦、望まぬ結婚、不仲、子供の自殺、昔の恋人との再会、娘のかけおち、息子の逮捕と悲劇続出でかなり重さに思わず惹きこまれてしまうのです。
6 永遠の僕たち
単に、若い女性が余命を告げられ、残された余生をどう過ごすかという映画でしたら単純なのですが、そこに幽霊が絡んでくるだけでなんとも不可思議な関係性になってしまうものです。その幽霊の説明がほとんどされない分、いろいろ想像は掻き立てられます。死というものの描き方もあまりに奇麗すぎるきらいもあり、死をリアルに語るというよりも、あくまでも雰囲気、雰囲気ということでしょう。
7 永遠のこどもたち
忽然と消えた少年の謎を追うオカルトファンタジー。オチがかなりブラックですが、基本は子供たちへの愛。不気味だけれど愛があり、なんともいえない独特の雰囲気を持つ作品でした。
8 虹色ほたる~永遠の夏休み~
こちらはアニメーション映画。これを実写で観たらもっと感慨の深い映画になったかもしれません。昭和52年という舞台がノスタルジーを誘います。独特のゆるい感じの線は好き嫌いありそうですが、夏休み、田舎の風景、タイムワープというキーワードだけでも惹かれるものはあります。
9 007/ダイヤモンドは永遠に
ジョーン・コネリー復活版ですが、やはり老いた感は否めず、新しい人に任せた方が良かった印象はあります。それでも早い展開と奇想天外な技術や小道具は楽しめます。そのあたりはシリーズとして安心して観られるでしょう。
10 観察 永遠に君をみつめて
10歳の少年が天体望遠鏡で覗く大きな家の窓に見える少女。少年がやがて大人になりますが、静かに観察を続けています。さらに年月を重ね…。覗き趣味と純愛と微妙なラインの話ですが、緒川たまきの透き通った雰囲気が作品自体をもどこか透き通った純粋なものにしています。