天海祐希 出演映画 ベスト10
宝塚出身の女優の出世頭的な存在、
特に男役から成功した女優としては、
ナンバー1を争うぐらいの活躍ぶりを見せています。
どちらかと言うと、映画よりもテレビドラマの女優さんという方が強いのですが、
映画にもちょくちょく顔を出しています。
ただ、テレビとは違い、主演作はあまり多くありません。
そんな天海さんの出演作を10本選びました。
①世界の中心で、愛をさけぶ
作品としては文句なく一番なのですが、天海さんの出演シーンはごく限られているので、番外にしようか迷いました。しかしそうすると、2位の作品が繰り上げ当選的な感じになってそれも嫌なので、考えた末の1位ということで。決して天海さんの引き立つ作品ではないですが、べたべたのラブストーリーながらこの作品の持つ力はやはり大したもので、平井堅の音楽の助けもあって、僕も完全にやられてしまった口です。大沢たかおの上司役で天海さんは登場します。
②バッテリー
林遣都演じる中学野球のエースと仲間との友情を中心に、先輩との確執、師弟関係、ライバル関係、家庭では母親と息子の関係、兄弟愛、祖父と孫の触れ合い、夫婦関係とそれぞれをきちんと抑えられていてそつがない作品。野球大好き少年たちの素朴さがマッチして好感の持てる青春スポーツドラマなのですが、どこか懐かしい感じさえしてきます。主人公がスーパー中学生であり、下手をするとマンガチックになりかねないところを、上手に抑えて演出してあったと思います。疲れた毎日の中のひと時の清涼剤、そんな味わいの映画でした。そんな主人公の母親役を天海祐希が演じています。
③カイジ 人生逆転ゲーム
頭脳戦のパートと、スリラー映画的なパートをうまくばらして構成されているので、飽きないしボリューム感もあります。特にクライマックスの藤原と香川の心理戦は見応え十分でした。また高層ビルを使ったスリリングなパートは、劇中のせりふにもありましたように、いささか「悪趣味」な感はありますが、ドキドキ感は十分。特に高所恐怖症の身にとっては、観ているだけでも足が笑ってくるような感覚でスクリーンを眺めていました。藤原竜也演じる主人公を、ゲームに引き込む金融会社の社長役を天海祐希さんが演じています。最後にもおいしいところを持っていく役どころ。
④ザ・マジックアワー
オールスターキャストによる三谷幸喜作品。さすがうまいなぁというのが感想です。今回は「勘違いコメディ」ということで、言葉のあやや、動作の二面性を巧みに利用した脚本はさすが三谷監督といったところです。特に最初の港での取引現場の場面は秀逸で。事情を知らない登場人物たちを、すべて事情を知っているわれわれ観客が見ている優越感の上に成り立つ笑いを上手に引き出し、まさに面目躍如でした。天海は劇中映画内の喪服の女の役。
⑤うつつ
佐藤浩市演じる主人公が女性たちに振り回され、翻弄されたあげく、結末にまた一ひねりある心理スリラー。オチを言ってしまうと、もう観る価値がなくなってしまうので言いませんが、天海祐希演じる謎の女がラストに一役買います。天海祐希はその「オチ」の手前の前でようやく登場します。
⑥サウスバウンド
先日亡くなった森田芳光監督による風刺ホームコメディ。かなり変わった思想を持つ一家の大黒柱を演じる豊川悦司。いったいどうやって生計を立てているのか、一応作家らしいのですが、仕事をしている場面はまったく出てきません。天海祐希演じる奥さんが営むしょぼい喫茶店だけが頼りという、世間一般的にはなんとも情けないお父さんなのですが、それがすべてにおいて自信満々。学校に乗り込む、役所の職員にはたてつく、大企業の面々にはとことん抵抗するで、やることなすことはちゃめちゃ。子供たちは振り回され東京から西表島へ引越しまでさせられてと、家族もいい迷惑なのですが、実にこの主人公が魅力的でした。
⑦犬とあなたの物語 いぬのえいが
いぬをテーマに様々なタイプの短編を集めたオムニバスムービー。最初の一編で、喫茶店に犬をされてやってくる婦人を演じるのが天海さん。中尾彬が可笑しく、笑える一編です。
⑧いぬのえいが
⑦が2作目で、その前の1作目がこれ。
⑨旭山動物園 ペンギンが空を飛ぶ
実際の旭山動物園でのドラマを描いたNHK的な映画。今や大人気のスポットとなっている動物園ですが、そうなるまでの道のりを実直に描いています。獣医の役。
⑩連弾
竹中直人演じる「主夫」に対し、バリバリに仕事をし、会社の課長として家計を支える妻を演じるのが天海祐希。竹中直人監督による、現代的な家族の姿を描いたホームコメディです。
