競馬映画 ベスト10
競馬映画を10本並べてみました。
ただ競馬といっても、実は色んな競馬があるものですね。
そして馬を走らせる側、馬に賭ける側。
そんなものをひっくるめて選んでみました。
私は競馬はやりませんが…
①雪に願うこと
帯広のばんえい競馬を舞台に、対照的な兄弟(佐藤浩市・伊勢谷友介)と周囲の人々との交流やぶつかり合いを描いたヒューマンドラマ。もちろん馬と人間とのふれあいも描かれています。この地方特有のそりを引く特殊な競馬競技ですが、この映画がつくられた後には存続の危機に陥るという実際のニュースもあるなど、非常に厳しい環境の中で行われています。馬刺しとされる寸前の駄馬に、東京で失敗して戻ってきた主人公が自らの姿を重ね合わせ、逃げないで立ち向かうことを最後に選択するというシンプルなストーリーの中にも、人間の暖かさを感じました。最初は冷たく当たっていた兄や厩舎仲間、そして馬とまでも、次第に堅い心が解きほぐれて行く過程がなんとも心地よさを感じます。北海道の帯広の自然の中の懐の深さでしょうか。
②夢駆ける馬ドリーマー
家族の再生、競走馬の再生、夢の再生、そんな様々な意味での再生を描いたこの映画は派手ではないですが、心の温まる佳作になっています。妻との関係、父親との関係、娘との関係、いずれも1頭の傷ついた競走馬が再びレースで勝つまでの過程の中で、家族がお互いの気持ちを理解し始め、絆を取り戻していく様子は、穏やかな感動を呼んでくれます。さらに一度は諦めた若者の騎手の夢、その再生にまで叶うことになるのです。非常に分かりやすい更生で、敵対する人物、味方となる人物がはっきりと色分けされていますので、家族揃って観られます。
③オーシャン・オブ・ファイヤー
こちらは自然の中を走る長距離レース。馬が大群で走っている様はなかなかの壮観。馬にまで演技をきちんとさせているのがいいですね。レースの展開自体は、わりと横道にそれることが多く、スリルに満ち溢れた手に汗握るものとまではいかないかもしれませんが、主人公のヒーローがどう困難を克服していくか、なかなかの見応え。脇の敵対するキャラクター、味方となるキャラクターの色づけも分かりやすかったです。
④優駿
いわゆる難病もので、病気の治療と馬へ賭けた夢とを重ね合わせたオーソドックスなストーリー。複雑な事情をそれぞれが抱えた中で、馬へ託した思いが重ねあっていくところに、馬を育てることの素晴らしさを感じることが出来ました。宮本輝らしい実直なストーリーです。
⑤シービスケット
温かい人々によって競走馬に育てられたシービスケットが、大きなけがを人々の支えによって乗り切り、見事復活勝利をするという感動ドラマです。まさに馬ものとしての王道ストーリー。
⑥マルクス一番乗り
おなじみマルクス兄弟のコメディ映画。とにかくありえない馬鹿馬鹿しさはマルクス兄弟の本領。収集がつかなくなりそうなはちゃめちゃぶりが、競馬で自分たちの馬を勝たせたことで、すべてめでたしめでたし。
⑦007/美しき獲物たち
ジェームズ・ボンドシリーズの中にも競馬を扱ったものがありました。ロジャー・ムーアボンドの頃ですが、実業家の持ち馬が勝ち続けることから広がりを見せる事件に、ボントが挑みます。
⑧現金に体を張れ
こちらは馬でなく、競馬場の売り上げを狙う強盗計画を描いたクライム・サスペンスです。短いながらも小気味良いテンポで、金に群がる悪者達をサスペンスフルに描き、モノクロだけに余計に雰囲気もあります。物語としては目新しいものはないものの、常に緊迫感を感じさせる演出で、キューブリックの才能を感じさせる作品でもあります。
⑨底抜けふんだりけったり
こちらの競馬は障害レースですが、内容はドタバタコメディ。本命の馬を巡り、やれ出場させるな、一服盛ろう、勝たせて一儲けしよう、などなど様々な思惑が入り乱れて、もうすっちゃかめっちゃか。ロマンスも絡ませて、気軽に楽しめる映画です。
⑩背信の行方
米国最大のダービーが開かれるケンタッキーを舞台に、その裏側の競馬詐欺に関わった人々の過去と今を描いたドラマです。シャロン・ストーンのポッコリおなかだけが印象に残っています。
