アブンヌール主催の預言者誕生祝パーティーに呼ばれた!!

いわゆるイエスのクリスマスである。

もうざっと2週間は経過しているのだが、なぜか今日がパーティー。一体どんななんだろう。

興味と、期待と不安を抱え私は旅立った。不安というのは「楽しくなかったらやだな」である。


アブンヌールはイスラム教やアラビア語を勉強しにくる学生が世界からくる。

特に女性も受け入れるし、治安もいいし、安いということで、すごい数だ。

そう、サウジアラビアとか女性は受け入れないんだよ。まったくもってうっとおしい。

エジプトも受け入れるけど、外国人が宗教学べるところが一校になったそうで、消滅するのも時間の問題。


よくアラブでありがちな、「とにかく読んで覚えて質問はするな、質問があるなんて不信心者だ!」というめちゃくちゃな宗教勉強法があるが、シリアは違う。

宗教というのは人間のために降りた法なのだから、質問に答えられないはずがない。だから教えの中に質問があれば、安心して聞けば善いはず(質問に答えられないなんて宗教じゃないじゃん)。それは善い行いなのだから。質問があれば答える。その人の心の動きに答えていくことが、ここのシリアの先生である。

コーランには「神(の造られたこと言われたこと)を研究しなさい」とある。疑問し、質問することは推進されているのだ。後進的、妄信的な行いは罪だ。


シリアの柔和な考え方は、イエス預言者がおられた土地ならではとも思う。

ユダヤ人の律法が法律そのもので、人々があまりにこだわって諍いばかりになった時、イエスが福音書を預かった。福音書は人々の心を和ませるものなのである。人々の心をケアするためといっても過言ではない。

イエスが説いたその柔らかな精神性がシリア人に残っているのではないか。そう見て取れる。


NさんとまずLさん宅へ行って食事をして会場へ。すーごい人。人。人。しかも女ばっかり。あたりまえか。

とにかくクラスごとに合唱するんだよね。ほんと感心した。うまいし、きれいな歌。CDをさがしたい。

一番嬉しいことは、ヨーロッパ系旧ソ連系アジア系アフリカ系、そしてアラブ系みんな上手にアラビア語を歌い、協力しあっていること。すごいすごい。たくさん練習したんだなと思った。


歌劇もコントもあったよ。

おもしろかったのは、じいちゃん(女が男装)がイスラムは廃れたのか、正しいイスラムはどこにあるんだとエジプトやイスラエルや湾岸諸国に行くけど、皆遊び呆けたり、弾圧があったり、忙しく生きて宗教に目もくれなかったり。で、がっくりしながらシリアへ来るんだよね~。もちあげ~(笑)。

ここも女が身体を露出してるし、メイドを雇って気ままにやってるからしょげてたじいちゃんは男(女が男装)に「世界中からイスラムの本当の姿を求めて勉強しに集まっていますよ」と教えられる。

そこに日本人Aさんもでて「日本のメディアではイスラムのことが歪められているので真実を勉強しに来ました。」といい、続いて中国人タイ人、次々外国人が話し、じいちゃんは超感激。

「ああ、神は不滅で、人々が思いを馳せているだけイスラムは続く。ああ、神に感謝を・・・」

そしてっ

「大統領に感謝を!」


もう、こんなクライマックスありか?びびびびびびっくりした!でもやっぱり言わないとね(汗)!

吉本の全盛期くらいおもろかったな。


帰りしなAさんに会って「大成功ですね!」と握手して、簡単挨拶してみんなと別れた。

Nさんに一緒にセルビス乗ってもらって帰ったんだけど、今まで1回しか乗ったことがないから焦りまくり。

ハラハラしてせっかちは私は「もう降りたほうがっ!」とびびっちゃうの。彼女は「まだですよ!落ち着いて!」と何度も制止してくれた。めちゃくちゃ笑われたけどね。


あ、フィリピンの子のコーラン独唱きれいだったなぁ。

帰りし寄った中国人一家も忘れられない。彼女らも改宗ムスリムで9年ここで学校に通って、今働いてる。

また会いたいなぁ。


帰宅午後10時。おつかれぇ。久々の夜遊びでやんした。

(*⌒∇⌒*)

こないだ書いた伯父の一件と、昨日のマンションの一件であろうことか、ものすごくナーバスに。

心臓がドキドキして(あ、あぶない)、イライラして、気力がない。。。「ママた、たすけてーーぇ」と夫のママに話したら、おおよしきたとばかりに一粒のピンクの錠剤をくれた。


ちょっと怪しいナァ・・・。と思ったが、おもいきって飲んでみた。


すると1時間もしないうちに、さっきまでのドキドキ感はなくなり、なんだかぽわーんとなってしまうのだ。

え、これってラリってるんじゃないの!?もしかしてっ!


今日はそんなわけで、姉御衆を助けるのもままならず、ぽわーん、ぽわーんとさせて頂いた。

さいきんTさんに聞いたけど、日本でも昔は抗鬱剤とかで出回ったけど、幻覚症状がでたり、やめられないでいたりと問題がでてきたものは、現在ほとんど入手できなくなってしまったのだが、そういうものはここではまだ売っているのだという。

ホントにシリアに限らず外国の薬は、強いから気をつけなければっ。私なんか風邪ひいたら、ここの子供用の薬で足りてしまうんだから。


幸い幻覚は見えなく(期待してしまった!)、今日はママとお別れするときまでぽわーんとさせて頂きました。


いつものようにモハッジュリーンタクシーでバルゼまで着いたのですが、ちょっと散歩したいねってことになった。

子供にねだられてビスケットを渡すために立ち止まっていたら、車がライトぎんぎんに照らしながら寸止めしやがった。ハイスピードできたわけではなかったが、私の体と車との距離10センチである。


降りてきた家族連れの男に、夫が「ちょっと気をつけてくださいよ」と丁寧に言ったらしいのだが、男は

「●☆□★○▲○▽★▲◇ぁ~!!!!」と、いきなりけんか腰で、しかも殴ろうとしてきやがったからビックリ!

こんな急に殴る体制に入れる人間はなかなかいない。

幸い通行人が間に入ってくれて大事には至らなかったが、こんなシリア人はじめて。

フに落ちない珍事だが、やっぱりまだぽわーんとしている私は、


「世の中、いろんな人がおるんやよ」

と、場末の居酒屋で見ず知らずの若いもんに声をかける渋いおやじのようなやり口で、夫をなだめた。


いつもの私なら、完全に切れていただろうが、薬のおかげで助かった。

どうか薬依存になりませんように。


ぬぁんと!ほとんど決めかけていた新居の件が、白紙に!!

ガーーーーーーーーん!!!


夫の兄さんが建築家で結構ウラのウラまで知ることのできる人なので、この決めていた新居のことを

あの手この手で調べてもらったのです。すると、この家の持ち主は確かに売りに来た彼だが、実際に売る権利を持っているのは彼の父親であることが判明。問いただすと、「親父を説得するから!」といって待たすこと3週間。


夫が紹介された不動産屋さんで待ち合わせをするも2度のすっぽかし。業者いわく「多分、親父の名義であることがばれたんで逃げた」


そうなのです!ここシリアでは一般ピーポルが調べられるのは持ち主まで。だからお金払ったあと、「あ、実は親父の名義だからぁ、親父に金払って」とか、「親父名義だから、親父が死ぬまで住むこと無理。待っててね」みたいなことがアリなんです!アリ!


幸い、夫の兄さんそういうところまで調べられる人だったから良かったものの。。。


すごいびっくりしたのと、毎回毎回だまされるこの悲しさと、いい加減引越ししたい怒りで、私は携帯で大爆発!

(夫のパパも筒抜けでびっくりさせてしまった)


怒りをぶちまけたあと、夫に聞いた。

「ちゃんと怒ったの?怒ってないなら明日私がいくぞ」


そう、夫は非常に気性がソフトで、怒れない人なのだ。ところが。。

「ちゃんと怒ったよ。」

「ちゃんとケンカした?もししてないなら、明日私がいくぞ」と言うと、

「大丈夫。すごく怒ったもん」

うーーーむ。子連れでなければ、即効飛んで行って、椅子でも蹴倒してやるところだった。

怒りぷんぷんで、前に行ったことのある不動産屋へ行ってみたそうで、そこの主人も夫の怒り具合がわかったそうなのでいい物件を一発で見せてくれたんだそうな。

間取りがまぁまぁで、内装を全部とっかえったらなんとかなる。

この3年。100件ほどのマンションを見て、十数件の不動屋さんを渡り歩いた。

はじめてスムーズにいい物件を見せてくれたんだと喜んでいた。(もう喜んでる!?)

夫はいつもにこにこしているから、すぐだまされる。

今日ぐらい、怒り丸出しで、「1年前からあんたにもいい物件見せてくれと頼んだのに、いまだにゴミのようなへやばかり見せるとはどういうことだ!!」といってみないと、シリア人は真剣に働かない。

もうちょっと威圧系でいてほしいと願うこの頃である。

私同様、夫もこのびっくり残念な結末に超ナーバスになり、心臓がバクバクいいだしたんだそうだ。

そんで、立ち寄ったママのところで、安定剤のようなものを頂いたんだと言う。

ごめんね。そんな夫に携帯で怒鳴り散らしちゃったよ。。。半泣きで帰ってきちゃったよ。。。

しかも、夫のパパも同じように薬を飲んだと言う。。。

・・・どうか、私のあの罵声のせいではありませんように。。。。


うーーーむ・・・。

育ての親でもあるマイ伯父(6?)が、結石の手術をするらしい。

電話口で、いつも以上にはきしゃきと話す祖母(79)からは、まるで病にかかった子の快方を信じ、無心に看護し見守る母そのものであり、全く老齢を感じさせなかった。


結石は、もうシリア人の持病であり、夫のママは年に1度くらいこれで寝込む。

数ヶ月ごとに、あの人が石が溜まった、次はあの人、その人。。。と、異常なほどである。

それはシリアの水が硬水であるからと、コレステロールの多い食べ物の過剰摂取、そしてなかなか水分を取りたがらない、と見られている。(なのでできるだけ水は買ってたくさん飲むこと!)


前々から、結石に苦しむ夫の親族のためにネットで情報を探したのだが、「死を意識するほどの痛み」とある。

確かに、2年ほど前結石ができた夫は陣痛がきたかのようにもがいていた。(石が小さかったのか、自然で流れたようだが)

サブ情報だが、ほうれん草のシュウ酸は石を作りやすいので、湯通しして水で洗って、その成分を落とした後調理することと、レモンは石を溶かす作用があるのと、また腎臓や尿管などをいい状態にするようなので、十二分に取るよう、祖母にお願いした。

「レモンやな!・・・そうかレモン!」と、3文字をしっかりメモしたようだった。


ものすごく動揺したが、なんとか平静を保ち、祖母との電話を終えた。シリアに居ついてしまい(夫の仕事のせいであるが)、祖母には一人暮らしをさせ、伯父の状態を案じ、心細くさせていると思うと夫共々やりきれない。

一人で気丈に生き抜いてきた人のせいか、全く弱さもろさを見せないのが祖母である。

だからこそ、大事にしてあげたいと思うが、いやはや、夫がシリアにおらなあかんわけで、子供3人衆を私が連れていけるだろうか。。。日本人留学生が一緒に帰ってくれるというが、子供3人を前に逆に祖母を疲れさせてしまったら元も子もない、と思うとどうしていいかわからない。(同じようなことをして、親が疲れで倒れ亡くなったということを聞いたので余計に恐ろしい。)


今日の夕飯はスキヤキ!シャームセンターで超薄スライスを作ってもらったので本格的である。

後はねぎに、きのこに豆腐3丁(1丁100円でジャイカに中国人が売りに来ているのだ)。ここの米は日本米によく似ているから、違和感ないしで、日本三昧。夫が大絶賛。

夫は、スキヤキとささみの生クリーム和えが、ものすごい好きな人である。

あんまり感情的ではなくおっとりまったりな夫だが、この2品を前にすれば、もう大興奮している。

ちなみに付け加えておくが、シリアで鶏肉を買うならば「ダジャージュナー」(直訳;私たちの鶏)という店へ行ってほしい。飼育方法もかなり凝っていて、もうプリップリ!日本の鶏肉に似ているが、最高級品に並びそうだ。ここシリアの鶏肉は好きではなかったが、もうこの店に出会ってからは虜である。ついつい「ダジャージュナー・・・」と唱えたくなる。


後は、夫の手土産のケーキ(激うま!日本を抜いたぜ!)をいただいて、子供衆と紙ヒコーキで遊んだ。

長男はなかなかうまく飛ばした。続いて長女と次女が揉みあい圧し合いでただただ紙ヒコーキ収集をしていた。

夫と私はせっせとまるで内職のごとくヒコーキを折り、子供たちは狂喜、狂乱である。

マイペースな3人なので、個々に自分の想像スペースがある。

長男はヒコーキを両手に持ち、活劇を始める。長女は、ハリセンかはたまた扇子か、パパに折ってもらったカブトを被り、舞を踊る。次女は解体に勤しむ。・・・といった具合だ。


寝るときは右腕は長女の、左腕は長男の腕枕にさせられ、夫は乳離れ中の次女をヨシヨシ抱っこしながら寝させる。これが1日のおわりである。なんとも幸せ。

できれば一緒にこういう時間を祖母と共有したいなぁ。と思う。

今日はお昼から、夫は大使公邸へと向かった。

日本へ留学したシリア人、これから留学する予定のシリア人が大使に招待されたのだ。(心優しき大きな体のターレク君も留学決定!おめでとう!!)



私はいつものように、家事をしながら子供衆とレスリングしたりしてモーレツに体を動かしていた。力尽きた私をよそに帰宅した夫の晴れやかなこと!!きぃー!!



なんと、新年会同様に和食ブッフェがあったんだというー!!

それに大使夫人と話が弾んだそうで超ご機嫌。(見てからに上品で親切な方だからね。・・・私のことを色々言ってくれたらしいよ。ありがとうよ・・・旦那・・・。)それに大使館員の方ともなんだか色々会話を楽しんだそうで、よかったね。

面白いのは、夫は1皿平らげたあと、すぐさまオカワリしに向かった。すると30名ほどのシリア人が待ってましたという具合に夫の後へ並んでいったという。シャイなんだよねーシリア人。そのわりに2皿目も大盛りに盛って平らげた夫。

ああーちくしょー私だってスシ食いてーわー!!とパンチを入れてたら、夫がアルミホイルで巻かれた2包を私に「どーぞ!どーぞ!」と渡した。



なんと!お土産のスシ!



夫が私のために頼んだという。。。

快く包んで下さった大使夫人に大感謝だが、恥ずかしくもなく私の分を頼んだ夫、本当にありがとう。 

いつでも、どんなときでも私のことを考えてくれている。



おいしかったよー。去年の終わりにフォーシーズンで食べたっきり。あ、新年会が最後か?もう3ヶ月くらい食べてないからね。

また、夫がうきうきしながらポケットに入れてたぬくもりプラスで、ちょっと忘れられないスシだった。

ありがとう!



ピンクの頬がやけにテカテカした夫。

日本フェチ、日本マニアな夫。

スシを潰さないように大事に大事に持って帰った夫。



夫の寝顔は、まるで遠足から帰った子供のように、キラキラしておりました。