カタルーニャの聖地へ | スペイン巡礼

スペイン巡礼

普通のアラサー主婦がちょっと冒険する話。
好奇心だけを武器に勢いで旅立ちます。


2013年6月25日

巡礼後の観光inバルセロナ


今日はどこをまわろうか・・・と観光ガイドを見ていたら目についたのが
『カタルーニャの聖地モンセラットへ』というページ。

掲載されていた写真は、巨大な岩山にドーンと建つ修道院。


・・・いいかも!

ここ一昨日、昨日とバルセロナを観光してると、もう心にガーンと響くような芸術ばかりですごく刺激的だったんだけど、その分、その芸術が惹きつける人の多さにぐったりもしていた。
今日は少し落ち着けそうな場所というのもありかな。


朝早めに宿を出て、地下鉄でスペイン広場まで移動。
ここから電車でモンセラットまで行くのだ。
うまく切手を買えるかどうか心配だったけど自動発券機で普通に買えた。
改札の近くにあったカフェで行き交う人を眺めつつ1時間に1本の電車を待つ。

電車に乗り込んで、最初は車窓の風景を眺めたりしてたんだけど、いつのまにかウトウトしてしまっていた。


そして気がついたら・・・


電車の中には私ひとり。
電車はどこかに止まっているようだけど、ホームみたいなのも見えない。なんで!?


慌ててると車掌さんがやって来て、この電車はここでストップだよ、って。え・・・っ。。
まだモンセラットに着くような時間ではないけど?


慌てていてよく覚えてないけど、とにかく私の乗っていた車両はこの駅が終点であったそうだ。
・・・マジか!!

とりあえず電車を飛び降りる。そう、ホームがないと電車の出入口は結構高い位置にあるのだ。
車掌さんに先導されて線路の真ん中から駅のホームに向う。
歩きながら車掌さんに謝ると、「ノープログレム。よくあるんだよ」って笑ってくれた。・・・惚れてまうやろー!!
そして非常用のドアから駅の待合場所へ。

今度はこの電車に乗るんだよ、って時刻表を指しながら教えてもらいこの優しい車掌さんを見送る。
は~、電車の中で寝過ごすなんて日本でもしたことなかったのになぁ。

しばらく待って次の電車に乗り、ようやくモンセラットの麓の駅へ。


Aeri-Moserrat駅。


ここからはロープウェイで修道院のある場所まで一気に上っていくのだ。
もうひとつ先の駅からケーブルカーで修道院にいく方法もあるらしい。


駅の構内はロープウェイを待つ人がずらり。


運行時刻は電車の発着に合わせているらしく、すぐに乗り場に案内されて出発。


窓の外の景色も良かった!


スタート!


道路を越えて・・・


岩肌をぐんぐん。気持ちいー!


あれは!?眼下になにやら。


あっという間に到着。


随分登ってきたなぁ。

昔は歩いてきてたんだろうなぁ。
麓からここまで5分くらいだったけど、歩きなら数時間はかかるはず。


駅からてくてく歩いて修道院を目指す。


この階段ステキだった。


そして修道院登場。


なんという場所にあるんだ。


人と比べても、建物のでかさがわかる。


あっけにとられながら、先へと進む。
こんな山の上にこんな立派な建物があるなんてなぁ。。。



中庭かな。


こんな建物に囲まれてた。不思議な空間。


更に先へ。


通路に出た。


ここに火を燈したキャンドルを置くみたい。


こんな感じ。
日本のお寺にもこういう場所あったような気がするなぁ。



通路には不思議なオブジェが点在している。アンコールワットとかにありそうやな。
こういうときガイドの解説が読めれば・・・!
もっと勉強しとけば良かった。


通路を歩いた後は教会へ。
この教会が、また良かった。



ここ。


薄暗いんだけど、灯る明かりがふんわり優しくていい雰囲気。

椅子に腰掛けるとまた癒されたような。
いいなぁ、ここ。
こんな山奥でたくさんの人が慎ましく暮らしてたのかなぁと思いを馳せてみる。


少しして気がついたのだけど、人が少ない。
あんなにたくさんいたのに、なぜ?

そう思ってキョロキョロすると、教会の外の通路にすごい人の行列ができてた。


なにあれ!?

と思っているといいタイミングで日本人のグループが。
(バルセロナでは日本人ツーリストも溢れるくらいいたから日本語を聞く機会もたくさん)

ガイドさんの話に聞き耳をたてていると、どうやらあの行列は教会の祭壇にある『黒いマリア像』を拝むためだという。

元々この修道院は11世紀に創建されたが、12世紀にひとりの羊飼いが洞窟で黒いマリア像を見つけてからモンセラットは多くの巡礼が訪れる聖地となったらしい。
サンティアゴ・デ・コンポステーラに訪れた巡礼の中には、ここモンセラットに立ち寄った人もいたかもなぁ。
黒いマリア像も拝んでみたいけど、信者ではないので遠慮しておくべきだろう。



教会の中にずらっと灯された明かり、ボタフメイロにちょっと似てる。。


教会の祭壇があるまわりには小さな小部屋がいくつもあって、ステンドグラスとか、イエスの手と足だけがある祭壇とか、とにかく不思議な空間だった。


結構シュール。


しばらく堪能して、教会の外へ。



光がまぶしい。




やっぱりすごい場所にあるよなぁ・笑


修道院のある場所から、ケーブルカーで移動した場所にある展望台へ。


ケーブルカー、その名も『フニクラ』

なんだか頼りない名前だけど大丈夫だろうね?



いくぞー。

かなりの急斜面をグイグイ登っていく。



フニクラの停車場からお散歩のはじまり~!


いい!


日差しは強いけど涼しい道を歩く。


でっかい岩!?
それとも岩山にあいたトンネル?


恐ろしく急な階段。


振り返ると・・・




こんな細~い山肌の道をいく。私は一体どこへ!?


おおおーーーっっ


この岩肌に沿って作られた小道を歩く。


ここモンセラットは、過去カタルーニャ語の使用を全面禁止されていた時代にも屈せず終始カタルーニャ語による祭儀を行っていたとか。
つい最近もカタルーニャ地方がスペインから独立するとかしないとかでニュースになっていたけど、それくらい民族意識が高い地域なんだろう。
私が巡礼序盤に歩いたバスク地方も、フランス・スペインの国境関係なしで『バスク民族』としての誇り高い意識があると聞いた。
いろんな民族が微妙なバランスで成り立っているのがスペインなのかもしれない。



岩陰で休憩。


プチハイキングを終えた後は修道院のまわりにあるショップやカフェをうろうろ・・・

もうお昼だしランチでも、と思ったけどカフェテリアのメニューはどれも高い。うぅぅっっ
しかもバルセロナ街中のバールの方が美味しそうかも?



帰るべ。



あああーーー!カミーノ!!

ぜんっぜん知らなかったけど、ここモンセラットもサンティアゴ・デ・コンポステーラへ続く巡礼路のスタート地点のひとつだったらしい。
Camino de Catalan カミーノ・デ・カタリャン モンセラットからアラゴンの道に合流するルートと、ログローニョでフランス人の道に合流する2パターンがあるみたい。道は巡礼の数だけあるってことかな。



さらば。



下りのロープウェイはこわかった~。


でも絶景。



元の駅まで戻ってきた。ホームからも奇石郡が・・・!


岩肌に抱かれた修道院、素敵だったな。
今度は寝過ごさずに帰るぞー。






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