巡礼23日目〜女子トークは世界共通~ | スペイン巡礼

スペイン巡礼

普通のアラサー主婦がちょっと冒険する話。
好奇心だけを武器に勢いで旅立ちます。

2013年6月5日

Astorga → Foncebadon 27.2km


昨夜、アンドレアからあるお願いが。
日本語で書かれた手紙を同僚に送って驚かせたいからこのポストカードに書いてくれない?って。
もちろんOKだよ!

アンドレアが日本語にしてほしいと渡してきたメモはとってもシンプルな文。

"Dear ○○, Nice wishes of my camino trip from Astorga -send you Andrea"

本当にこれでいいの!?直訳じゃあ味気ない気がする・・・そこで勝手にアレンジ。
伝わったかどうかはわからないけど、ものすごく喜んでもらえたのでヨシとする。


昨日がっつり買い込んだ魅力的なお菓子達をザッグにつめこんで、今日も出発です。
ずっと平坦な道を歩いてきたけど、今日はぐっと標高を上げて峠越え。


体育館のような教会。


しっかり巡礼路を示してくれている。


朝日に染まるカミーノ。


車道の横にわかりやすい巡礼路。




この道をまっすぐまっすぐ。


レオンを通過してから、ガラっとまわりの景色が変わった気がする。
遠くに山が見えるのだ。




なんか、落ち着く。


スタートから2時間、サンタ・カタリーナ・デ・ソモサの村で休憩。


美味しかったトスターダ・デ・マンテキージャ。(バタートースト)


最初このバールには私しかいなかったんだけど、後から来たグループがこのオレンジジュースをみて、「私もあれ」みたいな感じで一気に注文したのでバールのおばちゃんは次から次へとオレンジを絞るハメになってしまった。
だって美味しそうなんだよ、仕方ない。




あ、また十字架。


まだ雪をかぶってる山が見える。


自転車巡礼はこんなカンジ。


いつの間にか山道に。

この山道をテクテク歩いていると、後ろからひとりの女の子に話しかけられた。

あ!確か前に一度会ったことがある!挨拶しただけだったけどすっごい美女だから覚えていたのだ。

彼女(ニキ)はアメリカ 人。
私と同じく、結婚しているけど旦那さんを残してこのカミーノを歩きに来ていた。
カミーノを歩いている間に誕生日を迎えるらしくその記念にするのだとか。
ハッピーバースデー!!

彼女とはすぐにうちとけることができた。
巡礼の序盤から思ってたけど、女子同士の会話のノリってなんだかんだ、どの国も同じなんじゃないかと。
ボーイフレンドはいるの?結婚は?○○な男の人ってどう思う?
スペイン男とどうしても結婚したいからカミーノを歩きに来たの~って女子もいたな。


ニキとは旦那さんのことや、お互い結婚してし何年も経つのに子どもがいないこと、ひとり旅が大好きなことなど共通点もどんどん出てきてつい真剣になってしまった。
それでも私の能力ではちょっと踏み込んだ話になるとひとつのことを理解するのに、そして伝えるのにイチイチ時間がかかる。
私の言いたいことをニキが上手く汲み取ってくれて、それは~ってこと?みたいなカンジでつなげてくれた。
相当な聞き上手さんだ。



そのまま彼女とラバーナル・デ・カミーノという村に到着。
いつのまにかお昼になっていた。


えっらいグッタリしとる人おるなーって思ってよく見たら人形だったという。

このバールでちょっと休憩。
ここで、ニキの注文していた真っ赤なスープ『ガスパチョ』が超美味しそうだった。
南スペインの名物料理で、夏しか飲めないトマトの冷たいスープなんやって!!

そういえば日本で読んだ誰かの巡礼ブログにも登場していた。
毎日寒かったから冷たいスープのことなんてすっかり忘れてた。
次は絶対あれを頼も う。

バールで休憩しているとジョーが通りかかった。
今日はこのまま体力が続く限り歩き続けるんだとか!がんばれーっ


今日はもうストップだというニキと惜しみつつ別れ、私は次の村、フォンセバドンを目指す。




アルベルゲの脇に泊っていたこの車、中にはたくさんザッグが積みこまれていた。

老若男女が歩くカミーノには、重いザッグを何日も担いで歩くのは難しいという人もいる。
そういう巡礼のために宿から宿まで有料でザッグを運んでくれるシステムがあるらしい。

最初こそ、なんて邪道なシステム!全部自分で背負うのが巡礼ってもんでしょ~っ

って生意気にも思ってたけど、荷物を背負うのが難しいから、苦痛だからなんて理由でこの道を諦めるのは本当にもったいない。
活用できるサービスを生かして存分にカミーノを楽しめばいいのだ。


この村を出てから、フォンセバドンまでの道のりは本当に楽しかった。

この日、私の日記には
『美しい道。青空、ピンクの花、緑、残雪の山が遠くに見えるパーフェクトな登り坂』
と大絶賛の記録。

途中で違う道を歩いていたアンドレアとも合流して一緒にフォンセバドンを目指す。




最初は白い道。


斜面にバーっと花のじゅうたん。




休憩の誘惑。


青空とのコントラストが鮮やかで眩しかった。


花の道が終わってしまう~っ


ラバーナルからじわじわ登ること1時間半、フォンセバドンに到着。
疲れたけど楽しかったー♪


こんな場所。元は廃村だったとか。


フォンセバドンは一見何もなさそうな寂しい村。
でもアルベルゲはいくつもあるし小さいけどお店もあるし悪くない。


アルベルゲの受付で指定されたのはなんと屋根裏部屋。


マジかー!

でもベット?もあるし良しとする。
プライベートアルベルゲでは最安の1泊5ユーロなのだ。


シャワーや洗濯を済ませ、アルベルゲの前にあったベンチでひと息。

昨日たっぷり買ったおやつでアンドレアと休憩。


久しぶりにファンタを飲んだらちょっと違和感。なんでかなー。


2人だけだったテーブルに、ひょいと厳つい面持ちのおじさんがやってきて隣に座ったのだけど、座るなり近くにいたオスピタレロを捕まえて質問攻めにし始めた。
どうやら、昔この村にいた100頭以上の犬たちは一体どこにいってしまったのか??ということ。
このおじさんは20年以上前にも巡礼者としてこの村を通ったんだけど、随分変わってしまった、と。
オスピタレロも最近ここに来たからわからないと困惑してしまってた。



今いるのはこの子だけ。。。
廃村だった頃は野良犬も多かったのかもしれない。


この日のアルベルゲは常にレゲェ音楽が鳴り響いていて、ついでにチベット仏教の本なども置いてあったりしてなんだかスピリチュアルな雰囲気を醸し出している。
オスピタレロの兄ちゃんもそんな感じ。


このアルベルゲで友達になれたのは、お父さんと一緒にカナダから巡礼に来ているキャリー。
巡礼の7日目くらいからよく同じアルベルゲになったりしたり、実は隣のベッドだったりしたときもあったのに、挨拶以上の会話をしてなかった。

ところが!一度話してみると、もっと早くに話しかけておけばよかったと後悔。
彼女も私同様に人見知りをするタイプらしい。
同じ年だということもわかりお互いに驚愕。
欧米の人はアジア人に比べて老けてみえるという固定概念を覆すほど彼女は若くみえた。

仕事は?彼氏は?盛り上がったところで夕食の時間。
そのままキャリーとキャリーのお父さんと同じテーブルへ。
そこにアンドレアとドイツ人夫婦が加わって6人に。

久しぶりのアルベルゲで頼む夕食。
普通アルベルゲでお願いすると肉がメインなんだけど、このアルベルゲ、なんとベジタリアンメニューというものが存在していた。

ベジタリアンのアンドレアはもちろんそれをオーダー。
私も興味本位で同じものを注文してみた。
地元に帰ったらベジタリアンコースなんて聞かないもんな~。


その内容は・・・
前菜にチーズの盛り合わせ、サラダ、豆とグリーン野菜のリゾットのようなメインディシュ、パン、ワイン、デザート。


ピリっと辛口でものすごく美味しかった。
いっぱい作ってたみたいでおかわり自由だったけど、一皿ですごいボリューム。

私がにわかベジタリアンだと知っているみんなは肉も食べてみな~とキャリーたちが選んだおコースのパエリアやハムもす すめてくれ、ついつい食べ過ぎてしまった。



でーーーっかいパエリア!


その夕食の間、今度はキャリーのお父さんマックの話を聞けた。
なんと彼は高校生の時日本に住んでたらしい。
それも東京オリンピックの翌年から!
彼のお父さん(キャリーのおじいちゃん)が政府の機関で働いてたらしく、家族ぐるみで渋谷に住んでいたとか。
渋谷って!!!
しかもその時代の政府機関のお仕事ってめっちゃ興味あるー!!

カタコト英語の私をキャリーがフォロー、英語は全くダメだと宣言したドイツ人夫婦にはアンドレアのフォローが入り、いつのまにか2時間が過ぎていました。

リアル3丁目の夕日時代の東京を知る人に会えて、しかもそれがカナダ人なんてやっぱりカミーノは面白い。



満腹で腹ごなしの散歩中。ずいぶん登ってきたな。


明日は登りよりキツイ下り一辺倒の一日。
がんばるぞー!!







にほんブログ村 旅行ブログ スペイン旅行へ
にほんブログ村