巡礼22日目〜ガウディとお菓子の街へ〜 | スペイン巡礼

スペイン巡礼

普通のアラサー主婦がちょっと冒険する話。
好奇心だけを武器に勢いで旅立ちます。

2013年6月4日

Vilar de Mazarife → Astrga 30.1km


昨日と違ってしっかり眠れた~っ

今日は30キロ先のアストルガまで歩く予定。
最近午後になると強風でフラフラになってしまうことが多かったから、気合いの早起き。

窓際に置いてあった冷所品の回収だけは忘れず、しのび足でベッドルームを出た。
※たとえ冷蔵庫が使えなくても大丈夫。
夜のスペインは激寒だったので窓の外に吊るすなりしておけばヨーグルトもチーズも悪くはなりませんでした。

こういう人一倍早起きのときは寝袋だけ畳んで、あとの準備やパッキングは全部、廊下かリビングでする。
何度もベッドルームを出入したりザックをガサガサしたりするとみんなを起こしてしまうのだ。
今朝は廊下(屋根があるだけで吹きさらしf^_^;)に寝ている人もいたのでキッチンの椅子で準備。


アルベルゲを出たのは朝の6時前。
今までで一番早い。


まだ月が。


昨日のロータリーもこの様子。


30分後少しずつ明るくなる。


振り返ると日の出。7時くらい。


こちらも朝日を浴びて気持ち良さそう。何見てんだよー、ってか。


朝日の中で気持ちよくドンドン歩く。

途中から一緒に歩いてたのはア イスランドから来たジョー。
昨日も同じアルベルゲだったけど話せてなかったんだよな。

日本企業と関わりがある職場に勤めているらしく名古屋に何度か来たことがあるとか。
erikoはどこに住んでるの!?東京?大阪?
愛媛だよ、四国の。
このやり取り、巡礼中に数え切れないことしたけど、ここで
あー愛媛ね!なんて反応は一度たりともありませんでした。

私の英語は完全にカタカナ英語なんだけどジョーはそんな日本人にも慣れているらしく、ほっ。

アイスランドは私のいつか行ってみたい国のひとつ。温泉にオーロラに。。。
私、人生で初めて『オーロラを見たことある人』に会いました。
超・超感動的なのかと思ってたけど、現地の人からしたら普通の光景らしい。そんなー!
あーもっと英語ができれば!という、いつものはがゆい思いをしながらも、そんな憧れの国に暮らす人からその国のことを聞ける、貴重で楽しい時間でした。
いつか絶対行く!


2時間くらいでビジャバンテの村を通り過ぎる。
私は簡単な地図を一応持っていたが、基本的には 黄色い矢印を頼りに歩いている。
が、とにかくこの日は??と迷うことが多かった。
矢印がなかったり、あっても→↑と二つあって一方がアルベルゲだったり。
どの方向に進んでも自分の責任だ。



迷ってた私を助けてくれた2人。
ずーっと手をつないで歩いてる仲良し夫婦。


アルベルゲを出て3時間半、
オスピタル・デ・オルビゴの街へ。


向こうに何か見える!


超立派な橋だった。この旅一番かも。



このオルビゴの街もバールやアルベルゲが沢山あって巡礼にとっては 快適そうな街だった。

橋を渡った後、巡礼路は二手に分かれる。
片方はどうやら国道沿いを進むようなので、もう片方の道を選択。

ここでも分岐点が分かりづらくモタついたけど勘で勝負。


林につき進むのだ。


木陰が気持ちいい。


こっちの道は森の中をアップダウンを繰り返しながら進むといった感じ。




時々景色が開けるのもいい。


森の中にあったベンチでひと休みしてると、オルビゴで寄り道してたジョーが追いついてきた。
そこで君の友達を見たよ!って。
アンドレアだ!
今日は久しぶりに待ち合わせ場所まで決めてるから、アストルガで簡単に再会できるはず。

ジョーを見送って、私もそろそろ出発しようかと腰をあげる。


いきなり二又。
どっち??


こっちー。


人には会わないけど牛には会う。


今日の道は変化に富んでいて本当に面白かった。



こんな道から、


こんな道に。




暑いっ


簡易バールがありがたい。


一瞬国道に出るけど、


またこんな道。


ふー、丘の上まできた。"Cruceiro de Santo Toribio"聖トリビオの十字架

その向こうにはアストルガが見える。
もうちょっとだー!!


ところが、全然もうちょっとじゃなかった。



丘を下り、


橋を渡り、


この謎の壁沿いの道をひたすら歩く。


さすがにもう着くだろ!と思ったら



はぁ~!?何あの緑の。


見た目以上にハードなこのジグザグ歩道橋。

疲れすぎて段々テンション可笑しくなってきたわ・・・



近くて遠いアストル ガ。


線路を超えてまた坂道。ひぃ~。


いつもは元気いっぱいのアメリカ人夫婦も、クレイジー・・・ってつぶやきながら歩いている。
ちょいちょい声を掛け合いながら一緒に進んだ。
このご夫婦は会うといつもコンニチハー!と日本語で挨拶してくれるので、この機会に西日本版のイントネーションでコンニチハーをレクチャーさせて頂いた。


そしてついに街に入れた!
街は路面店でいっぱい。


なんだなんだこの感じ。超わくわくするー!!

早く荷物を下ろして本格的に歩きたい。
アンドレアと待ち合わせし ているアルベルゲを探さなくては。



確かこの辺なんだけどなぁ。
2時を過ぎてシエスタに入った街中はとっても静か。

地図を片手にウロウロしてたら、デイビッド!
すでに身軽な格好で散歩中だ。
昨日はオルビゴまで歩いてたけどこの街で観光したくて午前中でストップしたらしい。
私も早くそっち側に行きたい。

2人で地図とにらめっこしてると、どうしたの?とおっちゃんが登場。
ああ、そこならとアルベルゲまで連れていってくれた。
ありがたやー!



全く目立たないアルベルゲの入口。
この前さっき通ったし・笑

アルベルゲ の受付でまずお願いしたのは、2冊目のクレデンシャル(巡礼手帳)を作ること。
日本から持ってきた1冊目にスタンプを押しすぎてスペースが無くなりかけていたのだ。



スペインのクレデンシャル。3ユーロ。

公営アルベルゲか巡礼事務所だけでしか作れないのかと思ってたけど、この私営アルベルゲでもOKだったみたい。
パスポートと1冊目のクレデンシャルを提示するだけで簡単に作ってもらえました。
これでまた思う存分押せるっ


このアルベルゲは日当たりのいい部屋とシヤワールームが気持ちよかった。
汗だくの巡礼たちが一気にシャワーを使ったせいかお湯はぬるま湯くらいだったけど、火照ったカラダ には十分だ。


ガシガシ洗濯してるとアンドレアの姿が。
早よ街でよやー。




まずはアルベルゲ横の大聖堂へ。
レンガの色が素敵。。。
早く中に入りたいけどシエスタの時間で入れなかった。。


そしてそして!!
この旅二度目のガウディ作品!


アルベルゲを目指す途中で目に飛び込んできた時には、マジで疲れが吹っ飛びました。




レオンの銀行もよかったけど、これこそガウディやない??


もう、どの角度から見ても、すごい。
なにこの曲線。ファンタジーの世界。


ガウディの横にある事務所で大聖堂とガウディの共通チケットを購入。
お土産売り場にあった自販機でジュースを買って飲んでいると、こちらをチラ見してる日本人らしきご夫婦が。
思い切って日本語で話しかけると、やっぱり!
韓国人と日本人の区別がつかなくなってきて、、、と。同意。

ただ旦那さんはどんどん話してくれるんだけど、奥さんの方は、うーん、私、初対面から嫌われてますか!?
カミーノ・マジック(笑)で日本人同士ってだけで親近感が沸いてしまうけど、やっぱりいきなり知らない人に話しかけられたら警戒するか?・・・さりげなく会話を切り上げました。

さ ~、気を取り直してガウディだ。



庭。


このガウディ作品は司教が暮らすためにガウディが設計した館。
ただその斬新過ぎるデザインののためか教会とかなり意見が衝突し、ガウディは途中で制作をやめてしまったらしい。
その後は他の建築家に引き継がれて何とか完成したものの、肝心の司教は恥ずかしがって住まなかったとか・・・(by地球の歩き方)

ガウディに頼むならこのくらいは期待せんといかんのじゃない?教会の皆さん。



内部はこんな感じ。
やっぱり曲線がたくさん。


窓も可愛い。


その窓からの眺めも良かった。


この部屋素敵だった。椅子座りたい。。。

現在このガウディ作の司教館は巡礼博物館になってます。


地下空間もあった。


お次は先ほど入れなかったお隣の大聖堂へ。




こっちもレンガがどっしりした印象を与えてくれてて素敵。
ブルゴスもレオンも白い大聖堂だったからな。



中はひんやりとしててパーカーがないと寒い。




アルベルゲ近くのガウディ司教館と大聖堂、この2つはアストルガ観光のテッパン。
しかし私はもうひとつ行きたい場所が。

それは 『Museo Chocolate』 その名もチョコレート博物館!!!

おぉぉぉ、無類のチョコ好の私にはうってつけの観光スポットでは!?

巡礼に来て感動したことのひとつが、ヨーロッパのチョコレートのレベルの高さ。
バレンタインセールとかでデパートに来るような、ちょっといいチョコレートの味。
それがスーパーでたった1~2ユーロで買えるのだ。
バールで飲むショコラテが美味しいはずだ。。。

もう幸せすぎて、こんなに歩いてるんだから太らんだろうとばかりに毎日食べ続けてた。


結構迷って辿り着いた。




チョコレートを作るための道具だったり、昔のチョコ レートのポスターだったりが展示されてました。

なんでこの街にチョコレート博物館?と思ってたけど、どうやら交易の拠点だったこの街には昔からカカオが持ち込まれていたらしい。なるほどー。


こじんまりした博物館で、私達以外に見学者もいなかったけどなかなか面白かったです。
もちろん巡礼者用のスタンプもあり、なかなかレアなスタンプget★



街を歩いていると所々可愛いお菓子屋さんがあるのも嬉しい。



実はチョコレート博物館の前にお菓子屋さんのひとつへ寄り道してました。


すぐ食べるからっていうとそのまま渡してくれました。
どれも1個1~1.5ユーロくらい。安いっ


そういえば、スペインの ガイドブックに掲載されててずっと気になってた、チュロスとホットチョコの組み合わせのカフェメニューもこの街で初めて食べてる人を目撃した。
次はあれを試そう♪


この後はアンドレアが靴を買うのに同行。
この一週間くらい彼女は靴擦れが本当につらそうで途中から普通の運動靴になってたんだけど、ゴツゴツの道も多いカミーノではやっぱりトレッキングシューズがいいみたいでここで買いなおすことに。

彼女がお店の人と相談しながら靴を選んでいると、ひとりの巡礼が。
彼は今アストルガに着いたみたいで、やはり彼女同様くつ擦れに悩んでサンダルで歩いていた。

レオンで買いなおそうと思ってたけど日曜でどこも開いてなくて、と。
私と一緒だ(ーー;)


そこで私はようやく自分の寝袋とくつ下のことを思い出し(遅っ)、この後スポーツ用品店に向かうのでした。



市庁舎前の広場。




いつの間にか7時を過ぎ、自炊も面倒になったからここで食事も済ませていくことに。



食べかけのベジタブルピザ。

つい写真撮るの忘れて食べ始めてしまうんだよなぁ。
これめーーーっちゃ具沢山でかなり美味しかったし安かった。


そして7時半になり、市庁舎の上についている鐘が鳴り出した。


最初は、わ~ヨーロッパっぽーい!って思いながら聞いてたら、アンドレアが、
erikoあれ見て!って。


鐘の両側の人形が鐘をたたいてるー!素敵だ。

日本の市役所もこんな工夫があったらな~。





街歩きが楽しくて仕方ないアストルガ。
ただの観光名所としてだけではなく、本気でここが気に入ってしまった。
入り組んだ路地もひとつひとつが楽しく、いくらでも歩きたくなる。
人の印象もいい。
高台にあるおかげか景色もいい。
そして充実したメルカドに、安くて美味しいカフェやバール。。


密かにここまでパンプローナが大好きな街No.1として君臨し続けてきたけど
遂にそれに匹敵する強敵が現れた。
アストルガ、ノーチェックだっただけに嬉しい不意打ちでした∑(゚Д゚)



まさか100均!?…普通の雑貨屋だった( ̄▽ ̄)





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