巡礼20日目〜レオンで過ごす日曜は〜 | スペイン巡礼

スペイン巡礼

普通のアラサー主婦がちょっと冒険する話。
好奇心だけを武器に勢いで旅立ちます。

2013年6月2日

Mansilla de las Mulas → leon 18.6km


6月に入り夜9時を過ぎてもまだほんのり明るいスペイン。
少し肌寒い夜空の中、ひとり静かに過ごす時間は最高。
ぼんやり散歩したり、中庭で日記を書いたり。
そろそろベッドに戻ろうかな~ってとこでまた誰かに会ってグダグタしたり。

満腹で、いつも以上にリラックスしてて。
そんな日はわりとぐっすり眠れるもんだけど(笑)昨日の夜はなかなか眠れず。
土曜の夜だから?巡礼達が寝静まる夜遅くになってもアルベルゲ前の通りの喧騒は盛り上がる一方。
もうこのままアルベルゲを抜け出して飲みにいってやろーか、とベッドでモンモンとしておりました。



さて、今日の目的地はパンプローナ、ブルゴスに次ぐ都会・レオン。
今いる場所からはたったの18.6キロだけど、もうレオンでストップして半日観光にあてる★

前日からうきうき観光スポットをチェック。
アルベルゲにある情報はスペイン語だけだったけど行きたい場所とオープンの時間だけはなんとか確認できた。



今日は街の風景から。


あっという間に見慣れた風景に。


川を超える。


私達が渡った橋はこれではなく、


これだ!!
どうなってんだ向こうのは。これ一体何の橋??


トヨタの看板発見っ
たしかブルゴスではブリヂストンの工場を見たんだよな~。


カメラ目線パーフェクト!!笑


国道の上の歩道橋。長い。


橋の上。


レオンが見えた!よっしゃーっ


またある。ここも元は川やったんかな。


到着!まだ10時過ぎだ。
ここからホテルを探すアンドレアと別れひとりアルベルゲを目指す。



教会を撮ったつもりだったけどよく見ると例の木が写りこんでる!
こいつ都会には絶対おるな。


さぁ、この門をくぐるとレオンの旧市街だ。


毎日毎日が初めての場所の連続。なんて楽しいんだろう。


という具合に、



町並みや


ショーウィンドーや


ちょっと変わったものに気をとられていると、


ん!?
これってガウディでは!?

ガウディとは、かの有名なサクラダ・ファミリアの設計者、アントニ・ガウディのこと。
この旅の前に巡礼路のことを調べるまで全く知らなかったのだけど、サクラダ・ファミリアやグエル公園などガヴディの作品が集まるバルセロナ以外にも、スペイン国内には彼が設計に関わった建物や作品が点在しているらしい。
そしてこの建物もそのひとつ。

初・ガウディ。
いつかサクラダ・ファミリアを見てみたいな~なんて昔から漠然と思っていたけど、
まさかこんな形でガウディ作品を拝む日が来るとは。
落ち着いた雰囲気のレオンの街中にあって、パっと目をひく曲線の使い方。
お城でもないし、歴史的な建築物という感じでもない。
個人的には『昼間は銀行、夜は街の名士たちが集う秘密の社交場だったのです』みたいな!笑笑


現在は本当に銀行として使われています。


はて、ここで気付いたことが。
ここがガウディの銀行ってことは、ほぼ街の中心。
アルベルゲ素通りしてきてもうたー!どこにあったんやろ??

ここで引き返そうかとも思ったけど、オープン(11時)直前のアルベルゲに到着しても巡礼の長蛇の列に並ぶだけかも。

それなら13時までしか見学できないこの先のサン・イシドロ教会にこのまま行ってしまおう。
そして街を歩いていると、




あれ?
街の入口にあった祭壇っぽいやつといい、やっぱり今日は何かあるのかな??



サン・イシドロ教会に到着。
ここには11世紀頃、この地域を治めていたレオン王国の一族が祀られてる霊廟がある。

ザックは受付で預かってもらえたので身軽になって見学開始、、と思ったらどうやらガイドさんに従ってグループ行動らしい。
とりあえず最初は一緒にくっついていたものの何を言っているのかさっぱりわからず。
他の観光客が熱心に説明に聞き入っている中、ひとりぼんやり。
見かねた監視員?のおばちゃんが「もう先行っていいわよ」って次に続く扉をこそっと開けてくれた・笑
ラッキー☆ お行儀良く周りますからね。





今まで見てきた教会とよく似た雰囲気ではあったけど・・・


ここ↑だけは別格!
宗教画ってどれも似たような感じであんま興味なーい、、とか思ってたけど間違いでした。



なんだかんだと長居して教会を出てアルベルゲに戻ろうとすると、


なんだなんだ??女の子が花びら蒔いてる~(*^◯^*)


男の子もかわいいっ


すごい!けどもう写真を撮れたのはここまで。


こっからは狭い路地を埋め尽くす神輿(っていうのか)にそれを見守る人・人・人。
全然思うように進めない。
みんなお祭りに夢中で道を聞けるような雰囲気でもない。
むしろでかいザックを背負って人ごみを進んでいるのでよけてくれる人の視線が冷たい。
もう道の検討もつかず少し心細くなっていたら、前から顔見知りのイタリア巡礼・マリオが!

ハイシニョリータ!アルベルゲ??

シィ!

お互いに共通の言語もなく今まで挨拶くらいしかしたことがなかったけど、このときは神様に見えた!

マリオは今まで来た道を引き返し、増え続ける人ごみをかき分け私をアルベルゲまで連れて行ってくれた。本当に本当にありがとう。
これしか言えない自分が情けないし、はがゆい。


メインの通りを曲がった比較的静かな通りにアルベルゲはあった。
一歩足を踏み入れるとそこにはいつもの光景。
受付を済ませて部屋に入る。



うーん、暗い。
まったく落ち着ける雰囲気でもないのでさっさと用事を済ませて外に出ることに。


街ではまだまだ神輿が行き来しており、たくさんの人がそれの後をついてズラズラ歩いていた。




この間はレストランやバールもテラス席をしまい込んでました。

そういえばこれの100分の1くらいのやつをアソフラで見たんだった!
巡礼9日目Azofra

あまりに違いすぎて気付いてなかったわ。。。

とりあえず腹ごしらえ。



スペインでこういうセット(プラトス)を頼むと必ずドリンクもついてくるんだけど、その選択肢は三択。
"agua 水"、"cana ビール"、"tinto vino 赤ワイン"

これ日本だったらありえん。ビールとワインが水がわりですか?笑
そのかわり水を頼むと500とかのペットボトルでドーンと出てきます。
グループだったら1.5Lになったり。

すっかりお腹いっぱいになったところで散策開始。
心なしか正装をした人が多い街中でアウトドアな格好の巡礼はよく目立つ。


あ、おいしそー♩




街の中心は普通に落ち着きを取り戻しててひと安心。

すると私の目に入ってきたのは地図を片手にキョロキョロするひとりの巡礼。
もしかして!と思い声をかけると、、やっぱり。
アルベルゲを探しているうちに街中まで出てきてしまったそう。
朝の私と一緒だ。

マリオに倣って私も彼をご案内。
マドリッドからやってきたサラリーマンで、私がここまで3週間かけて歩いてきた道のりをたった10日で歩いてきたというものすごい超人だ。
よく見ると全身筋肉隆々。


彼を送りとどけた後やってきたのはレオンの大聖堂。


どーん。

見たかったのは、これ!




大聖堂内部を華麗に彩るステンドグラス。

薄暗いカテドラルの中で外からの光が差し込むステンドグラスは息を呑む美しさ。
ポカーンとその圧倒的な美の中に立ち尽くしてしまった。

どうやったらこのカメラで綺麗に写真に収めることができるのか。
いろんな設定で 試してみたけど、どう頑張っても無理だった。
せっかくカメラが良くても腕が初心者じゃこんなモンか。


入りきらんっ

がっつり1時間を大聖堂に費やし併設の美術館も見学。
大聖堂前のカフェテラスでひと休みしたら、お会計時に驚愕。
ちっさいグラスに注がれたジュース一杯で3ユーロもした。マジかー!
観光地をなめたらあきまへん。



旧市街の外に出た。


次に向かったのは町外れにあるパラドール。

パラドールとはスペイン特有の国営ホテル。
古城、貴族や領主の館、あるいは由緒ある修道院を一流ホテルとして改装した贅沢なホテルなのだ。

なかでもここ、レオンのパラドールは最高級5つ星☆☆☆☆☆
ちみな にお値段は一泊200ユーロ~らしい。


ここ。


ここに来たのは、もちろん宿泊するためではなく(笑)中を見学させてもらうため。
宿泊客でなくても内部の回廊やファサード、彫刻は頼めば見せてくれるらしいのだ。
おまけにパラドール独自の巡礼スタンプまで押してくれるとか♪


い、いくぞ!

重厚なエントランスに若干気後れしたものの、ボーイさんもこんな巡礼には慣れっ子の様子。
ポンっとスタンプを押して快く見学させてくれた。


このパラドールは元々巡礼者を保護するための修道院だったらしく、
回廊の雰囲気もまさしくそれ。


タイムスリップしたようなホテルの中庭。


見学できるエリアはそんなに広くないのであっさり終了。


実はひそかーに『パラドールのカフェでお茶するよ』計画を立ててたけど、当然ながらひとりトレッキングパンツにTシャツなんかで入れる勇気が持てるような雰囲気ではなく、断念。
いつか5つ星にふさわしい女になって帰ってくるっ(涙)


正直このパラドールは内観よりもこのファサードが一番の見所な気がする。


パラドールの前の広場では昼間のお姫様たちがまだ白いドレスのままでお父さんをカメラマンにモデルごっこ。
完全に"ミキハウス"のCM状態。とっても絵になってました。


とりあえず行きたかった3箇所は押さえて、ふと落ち着くとこの街で本来やるべきであった新しい寝袋とくつ下の購入をクリアしてないことに焦りだした。

くつ下は日本からもってきた5本指ソックス2足を交互に愛用していたが、酷使しすぎて取り繕うのすら難しい状況だった。
街歩きをしながら、あっちこっちとお店をのぞいていたが、今日は日曜日。
スポーツ用品店はどこもかしこもクローズ!!ツンだ。。


レオンに来れば買い物なんて余裕だと思ってたのになぁ。


ここから先また買い物できる場所はあるのだろうか。
明日になればこのあたりのスポーツ用品店が全部営業してるから間違いなく寝袋もくつ下も手に入る。
そのためにまた明日半日か1日をここに費やすのもなぁ。うーん。。
昨晩の巡礼仲間のひとこと『大人ならお金で買える健康と安全は買うべし』が頭をよぎりつつ、一日は終了 したのでした。


~夕暮れ時のレオンにて~






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