巡礼14日目〜歩き続けた先に〜 | スペイン巡礼

スペイン巡礼

普通のアラサー主婦がちょっと冒険する話。
好奇心だけを武器に勢いで旅立ちます。

2013年5月27日

Burgos → Hontanas 30.8km


盛り沢山だったブルゴスでの一夜を終えての今朝。

昨日は寝る前にバールに出かけてスペイン人のサッカー観戦の様子を間近に眺めていたんだけど、その白熱っぷりが面白くて。
ヨーロッパの人のサッカー熱は半端ない。


最新アルベルゲで充電の類も完璧だし、同じコンパーメントで寝ていたメンバーが良かったせいか熟睡できた。
なんとなくだけど、寝るまでにお互いにコミュニケーションをとって安心感を作っておくと熟睡度が違う気がする。


7時、まだ薄暗い中アルベルゲを出発!



なんとか雨も降りとどまってる。

静かな街を抜けたあたりで、なんと今日もブルゴスの観光をすると言っていたアンドレアが追いついてきた!!

どうしたの~!?

今日はずっと天気が悪そうだし、昨日でけっこう満足できたから出発することにした、って。

昨日しんみりしなくて良かったわ・笑

よーし!今日もがんばろう!


ブルゴスの郊外をぐんぐん歩く。

今日とっても新鮮なのが、久しぶりにまわりに巡礼者がいっぱいいること。
やっぱりブルゴスはこの巡礼路、カミーノ・フランセスでは随一の観光スポット。
観光だけじゃなくて巡礼中に必要になったスポーツ用品なんかも買い足せる。

たくさんの巡礼と"ブエン・カミーノ!"って挨拶を交わしながら、時々一緒に歩いたりしながら賑やかに進む。

巡礼の最初の頃を思い出すな。


あー!光もっと差して~!!


ブルゴスを出発して2時間半、小さな村に辿り着いた。

アンドレアが歩いている途中にこの村のバールのチラシをもらったらしく、休憩していくことに。

村で唯一開いていたそのバールのカウンターには巡礼がたくさん。
どうしようかな~と思いつつトイレも借りたかったから順番待ちすることに。

するとバールのテーブルで休憩していたひとりの日本人(と思われる)女性を発見。

お互いに目が合う。

ちょっと距離が離れてたからなんとなく会釈したんだけど、昨晩上のベッドで寝ていたラトビアの男の子から、akikoっていう日本の女の子に会ったんだよ!って聞いてたから、ピンときた。

まさに彼女がそのakikoさんだった。

彼女は私と変わらない年に見えるけど笑顔がステキな美人さんで、メイクもさりげなくだけどきちんとしていて、服さえ着替えたらそのまま出勤できそうだ。

私など大して美人でもないのにすっかり気を抜いて毎日スッピンで過ごしていることを思い出して急に恥ずかしくなってしまった。
こういうのを女子力っていうんやろうな。。

少しお話をして、また後で会いましょうね~!!ってバールで別れたんだけど、結局最終日まで再会できなかった。残念!

きっと来年もこの道を歩くであろうakikoさん、無事にサンティアゴに到着できますように!!

あったかいコラカオで元気になった後、出発。


途中の街にて。
昼間はブルゴスに働きに出ている人が多いのかな。静か。


すごい噴水!笑


途中に見事な二又の道。どっちだ!?


右!

この1時間後には本当に、数時間前までブルゴスにいたのか?と不思議になるような景色が広がっていた。




みんな黙々と歩いている。

ここで、フランスのボルドーからやってきたというフランス人おじいちゃん3人組に出会った。
なんとフランスのルピュイという街を出発して3ヶ月近くかけてサンティアゴまで歩く予定をたてているんだという。

その中のひとり、ピエールが私のためにゆっくり英語を話してくれた。彼は日本にとても興味をもってくれていた。

彼が特に興味をもっていたのが日本と韓国、中国の関係について。
やっぱり仲はよくないの?って。

私はそうは思わない。
中国の歴史はすごいと思うし文字をはじめ文化も中国の影響を大きく受けていると思う。
韓国料理も大好きだし、反日の国といわれつつ、日本人にとって中国も韓国も人気の海外旅行先であることに変わりはない。

私も、私以外の日本人も個人対個人だとうまくいくのに、国同士になると急にややこしくなるのだ。

私なりに下手すぎる英語を駆使して、ちゃんと伝わったかな?と不安になっていると、
"わかる、とってもよくわかるよ" って。

フランスだって同じようなことはあるよ、って。

あと2人のおじいちゃんは英語はまったく話せない!ってことだったんだけど、日本人が珍しかったようでピエールが訳すのをふんふんと聞いてくれていた。


なんにもない道だったけどおじいちゃん達と話していたおかげであっという間に歩ききった。

12時、Hornillos del Caminoに到着!
オルニージョス デル カミーノ、かな?



ブルゴスからちょうど20キロ、この村のアルベルゲでストップする人も多いみたいだ。
おじいちゃん3人組も今日はここで宿泊するらしい。

私はまだまだ元気だからもうひとつ先の村までいこう!

村の中心にある売店?でチーズ入りのボカディージョを作ってもらう。


バールで休憩するみんな。

この辺はメセタって呼ばれる何にもない大地の中心らしい。

たしかにこの村を出るとひたすらこんな道。。。




ケルン??


黙々と歩いていると、あれ、急に天気が・・・・

このあと、急に降りだした雨。

雨宿りできるような木もちょっと荷物を下ろせそうな岩もないし、ひたすら前に進むのみ。

するとものの10分で急に晴れ。


ホっと一息。


この晴れエリア?に入ってからは地面もきれいに乾いている。

どうなってんだ?笑

とりあえずさっきの村でボカディージョと一緒に買ったバナナをモグモグ。。

しかしこのあとまたすぐ・・・雨!!!

ええええー。

再度雨の中を進む。

数十分歩いたところで、次の村のサン・ボールを示す左折の看板。

しかし看板はあってもアルベルゲどころか村らしきものも見えない。

地図だと巡礼路からそんなに離れてないはずだけど、なんかもういっかーって気分になってアンドレアとともに更に先の村を目指すことに。

風も出てきて、雨風の中をひたすら進む。

アンドレアが一緒じゃなかったら相当しんどかったと思う。
もはや彼女とは巡礼仲間というよりチームメイトだ。

何を話すわけでもないけどただただ目標に向かって進み続ける。

そして1時間が過ぎる頃、、


晴れた!!


もう間違いなく晴れた!!

なんかもう歩きすぎてテンションが変に上がってきた。


そして遠くに村が。


やったー!!

もうこれ以上は歩けない。ここHONTANAS(オンタナス)でストップ。


気持ちよく寝てたワンコ。

アルベルゲはざっと見ただけでも5軒はある。
こんな小さな村なのに、だ。

どこがいいかなってウロウロした後、なんだか良さげな雰囲気のプライベート・アルベルゲへ。

ここが大正解!


広々~。しかも超キレイ♪

おまけに部屋で一番のりだったので2人で好きなベッドを選べた。

いつもだったらアルベルゲに着いたらまずシャワーと洗濯だけど、今日はほとんど何も食べずに歩き続けたからもうお腹が空いて仕方なかった。

アルベルゲの中庭ででっかいボカデージョをばっくばっく食べる。


いつもなら満腹になる量だけどこの日はヨユーで完食。


ここの中庭からはとなりの教会が見えていた。

空腹が落ち着いたところでシャワーを浴びにいくと、他の巡礼もどんどん到着していて、みんなここのアルベルゲの清潔さに感激していた。

今日歩いた距離は30.8キロ。今までの最高記録だ。

さすがにぐったりしてお昼寝。

夕方何気なくアルベルゲの外に出ると、、


まだ寝とったんかい!笑


え、何!?


村の周りをぐるっと。


ここオンタナスは、旅人のオアシスという言葉がぴったり。


小さい村だけどアルベルゲは多いしどこも快適そうだ。

顔見知りの巡礼仲間も"うちのアルベルゲ今までで一番イイっ"て話してたしな。

それに雰囲気のいいバールが何軒もある。

雨風泥の道を乗り越えてきた巡礼たちが、ほっと寛げる場所。

なにここ、天国か!?





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