2013年5月26日
Cardenuela → Burgos 14.7km
4人部屋で一番乗りの早起き。
こそ~っと身支度をして6時半の朝食スタートにあわせて食堂へ。
ところが食堂は開いておらず、ひと気もない。
どういうこと!?
ちょっと待ってみることにしてその辺をぶらぶら。
普通の観光旅行なら絶対素通りしてしまうような小さな村。
でもステキなんだよな~。
みんなの寝てる部屋にもう一度戻るのも気が引けて寒い中外で待っていると、7時ちょい前にどこからかおばちゃん二人組みがやってきて食堂の鍵を開けだした。
あ、これから準備なんですね!!
といっても、アルベルゲの朝食は基本パンと飲物のみだからあっという間。
ここの朝食はバケッドにバターを塗ったやつをカリカリに焼いてくれてて、それにジャムを乗せると激ウマ♪
朝から幸せ~!
お腹もいっぱいになったところで7時半出発!
かわいいアルベルゲ。
最初はもうひとつアルベルゲがあるのも教えてくれなかったし、やたらと商魂だくましいオスピタレロでいい印象がなかったけど、食事は楽しかったし美味しかったな。
ありがとう!
すっかり明るくなった空。サイコーだ!
ん?こっちで合っとるよね?
巡礼路を示すマークをしばらく見てないかもと不安になったころ、
発見!
こういうの、めっちゃ安心する。
気持ちのいい道をぐんぐん歩く。
そういえば最初の頃と比べると出会う巡礼がものすごく減ってる気がするな。
パワフルそうな人が多いから1日20キロ前後の私だとペースがずれていっちゃうんだろうな~。
1時間くらい歩いたところでカミーノは2つに分かれる。
私はなんとなく右側の道をチョイス。
大都会・ブルゴスに近づいてるからか、アスファルトの道。
今朝出発したカルデニュラの村からブルゴスまではたったの14キロ。
いつもならもうちょっと先に進むところだけど今日はブルゴスでストップして観光予定。
楽しみ~♪
ウキウキしながらブルゴスの郊外、といった雰囲気の道を歩いていると、
前方からジャーっと何か集団が!!
ロードレーサーの大集団!!
冗談抜きで100人くらいはいたと思う。これは尻尾の方。
カメラを向けると手を振ってくれる人もいて、ポワンとした気分だったのが一気にテンションが上がってしまった。
すごい迫力!
大集団に元気をもらい郊外の雰囲気から、町外れといった雰囲気になりでっかい工場が姿を現しだす。
その中に!
ブリヂストン!
日本でみかけてもなんとも思わないけど海外で日本の会社を見つけるのってなんか嬉しい。
そうこうしているうちにブルゴスに入った様子。
ログローニョのときもそうだったけど、街中に入ると突然道に迷いそうになる。
まぁ、たぶん、こっち?
みたいなカンジで進む。
6℃!?
そんなに寒かったんかい!!ありえーん。
ちなみにこの写真の看板は
『FARMACIA』・・・薬局。
『TABACOS』・・・たばこ屋。切手も郵便局以外ではここでしか買えない。
『PANDERIA』・・・パン屋。スペインでもパンはパンっていうんやって!!知らんかった~。
本格的に中心部に入る前にバールで休憩することに。
とりあえず頼んだトルティージャ。
バケッドもついいてきて小腹を満たすのにぴったり。
お客さんは巡礼というより地元のおじさんっぽい人ばっかりでちょっと普段と違う雰囲気を味わえた。
なかなかいい雰囲気のバールを出発したあとはいよいよ旧市街に近づく。
旧市街に入る少し前にチュンに遭遇!
ここまで驚異的な確率で同じ町や村で宿泊してきた彼だが今日もやっぱり同じブルゴスに宿泊予定とのこと。
ただ、彼はここのところアルベルゲに少々疲れているみたいだった。
今日はホテルかな~って。
巡礼だからといってずっとアルベルゲに泊まる必要もないのだ。
ひとそれぞれの巡礼の仕方がある。
アンドレアも観光したいからブルゴスには2泊するっていってたしな。
彼としばらく歩いていると立派な美術館らしきものを発見。
チュンが入ってみたそうだったので一緒に行ってみることに。
すると!
ごっつい軍人みたいな人に引き止められた。
今日は何かイペントがあるみたいで午後からじゃないと入れない、、とか?
向こうの入口なら入れる、とか?
スペイン語だからよーわからん。
チュンに、↑って言ってるんじゃない?っていったら、
君スペイン語わかるの!?すごい!!って。
・・・分かるわけない。
全部あの軍人さん?の身振り手振りを見ての勘だ。なんとなく、ってやつ。
正直単語なんかひとつもわからんし、全然違うことをあの人は言いたかったのかもしれない。
この『勘』とか、『なんとなく』っていう表現をどうしていいかわからなくて、
「ハートだよ!」っていう意味のわからん返事をしてチュンを苦笑させた。
しばらく一緒に歩いて、旧市街に入る前にホテルを探す彼とお別れ。
だんだんいい雰囲気の道になってきたところで教会を発見!
もちろん中に入る。
私はやっぱり教会の中が好きだ。
ひんやりとした、しんとした雰囲気で気が引き締まる。
これまで教会の中で巡礼用のスタンプって有料の場所以外ではもらったことなかったけど、こないだエレアーナがシスターに尋ねたらもらえたって話を思い出した。
思い切って神父さんらしき人にティエネス,セジョ?(スタンプある?)って聞いてみると
とっても嬉しそうな顔でシィー!!(yes!)って。
別の場所に行こうとしてたのに引き返して祭壇の横の扉を開けて中に入れてくれた。
そこはどうなら教会の事務室?っぽい場所。
といっても雑然とした様子は全然なくって、映画『サウンド・オブ・ミュージック』の修道院を思い出してしまった。
そんな教会以上に印象的な場所で優しい神父さんとシスターのおばあちゃんに励まさせてスタンプをもらった。
ムチャグラシアス!
がんばって歩きます。
ついに旧市街に突入!
あれ?妙に街が閑散としてる?
そう思ったら今日は日曜日だった。
たしか一週間前のエステージャの街も日曜日で早朝でもないのにゴーストタウンのようだった。
プラプラ旧市街を歩きつつ、路地の行き止まりにポツンとあったシンプルそうなこの教会に入ってみると、、
超ゴージャス!!笑
ミサの前みたいで人がわらわら集まってきてた。
ここ数日『人里離れた』っていう表現がぴったりあてはまるような村を通過してきただけにほんの数キロ歩いただけでこんな街に出てくるのがホント不思議。
巡礼路をたどっていくと、ブルゴスの公営アルベルゲに到着!
門の前にはズラ~っと並ぶ巡礼。
アルベルゲがオープンする前に歩き終わるなんてこと今までなかったからちょっと新鮮な光景だ。
確認するとチェックインの時間開始の12時まであと1時間近くある。
このまま待っててもな~、、と思い先に近くにある大聖堂の見学に行ってしまうことに。
よっこらせ、とザックを持ち上げ歩き出す。
ほんの数分歩くと・・・
おおおーっっっ!!!
これが!!!
なにこれ!?城ですか!?
テンションも急上昇して入口を探すもどうやらここは大聖堂の裏側?
とりあえず建物に沿って歩くと・・・
ここかー!!
入口とチケット売り場は違うみたいで、チケット売り場にいくとかなりの数のコインロッカーが!
ザック類やストックはここに置いていけるようだ。
早速身軽になって見学開始。
内部も期待を裏切らない宮殿のようなつくり。
モニターがあるってことは、通路にまで人が溢れるくらいミサのときは人がいるのかな。
巡礼のシンボルであるひょうたんと杖をもった天使を発見。
さすが巡礼路にある大聖堂だな。
他にも立派な祭壇とか聖遺物らしきものとかいろいろあるのだけど、私の興味をひくのは・・・
変な髪形のおじさん!!日本のちょんまげみたいなモン!?
どうみても幽霊なレリーフ!
壁いっぱいの肖像画。怖すぎる。
ほんとはどれも意味のある有難きものだと思うのだけど、ついつい。。。。。
そして外側の回廊へ。
内部が白くピカピカしたカンジだったのに比べて古めかしい雰囲気。
私はこっちの方が好きだな。
1時間近くを大聖堂の見学に費やし外へ。
今ごろあの行列の人たちがチェックインしてる頃だろうな~と思うと列に並ぶのが億劫になって、そのままロッカーに荷物を置かせてもらい街歩きをすることに。
大聖堂はさすがにかっこいい。青空がぴったりだ。
少し歩いて旧市街の外へ。
旧市街の出入り口になってるこの門もなんかすごく凝ってる。
遊歩道もなんか、いい!
この面白い木、たしかパンプローナのあたりでもみたなぁ。
旧市街と新市街の境目を流れる川。
反対側。
ここでモデル並にポーズを決めて写真を撮りまくってるカップルがいてちょっと面白かった。
少し遊歩道を歩いてまた旧市街へ。
地元の人のほかに観光客も沢山いるのだろう、かなりが増えてきた。
みんなが美味しそうに食べてるアイス、私も早速ゲット♪
うまーっっ!チョコ濃厚~。この2段で1.9ユーロくらい。
ちなみにスペインではスーパーで売ってる袋入りのアイスもこういう↑アイスも値段が大して変わらないから日本人の私としてはこういうやつ↑の方がお得感がある。
広場のベンチでぼ~としながら行き交う人たちを眺める。
巡礼にこんな1日があってもいいのかもな。
そのあとは新市街にまた出てて、ウインドーショッピングをしたり本屋や雑貨屋をのぞいてみたり。
大聖堂で買ったはがきを早速日本に送りたくて切手を探すも、日曜のために郵便局は休みだしたばこ屋も休み。
うーん、こんな観光地なら切手の需要もっとありそうなのにな~。
結局2時間くらい街をぶらぶらしてアルベルゲに戻る。
ずらっと並んでた人たちもいなくなっててすぐにチェックイン。
アルベルゲの脇にいた巡礼。脚を痛めたか?
ブルゴスのアルベルゲはなんと5階建て!
とってもきれいでエレベーターまでついてる。
何より助かったのがベット1つずつにコンセントが備え付けられていること。
とりあえず夕方の散歩の時間までひと眠り。。
ほんの1時間くらいだったはずなのにけっこうぐっすり寝てた。
4時くらいにのそのそアンドレアとの集合場所へ。
いつの間にか曇り空になっていてとても寒い。
アンドレアと合流してとりあえず景色の良さそうなとこにいこう!って話になって街の高台にある城跡へ。
な、なかなかの階段。
でも毎日10キロものザックを背負って歩いているせいか荷物のない状態だと修行の最後に甲羅を下ろした悟空とクリリンのような身軽さを発揮できるのだ。
お城の跡は今は市民の憩いの場になっているようだ。
みんなが思い思いに寛いでいる。
そして展望台へ。
こないだ時計台から見た景色もよかったけどここもいい。
もうひとつの展望台からは大聖堂がきれいに見えた。
その後もブルゴスの街中をウロウロ歩いて観光気分を満喫。
もういたるところに教会がある。
こんな観光列車まで。
そしてブルゴスで目立つのは教会の扉の前にいる物乞いの人たち。
日本で生活してて物乞いの人を見かけることなんてまずない。
この華やかな街の別の側面が感じられ心が痛い。
ひととおり街歩きを楽しんだあとは夕食。
今日は珍しく外食で♪
パエリア☆
1週間ぶりの米が身体に染み渡る~っっ
のんびり食事をした後、スーパーを探すも、日曜日のせいでなかなか開いているところが見つけられない。
しばらくウロウロしてようやく小さなお店を発見してお買い物。
ブルゴスで2泊する予定で今日はホテルに泊まってるアンドレア。
(アルベルゲは基本連泊できない)
私は明日はまた先に進むからここでお別れかな。
なぜかしんみりした気持ちにならないのが不思議だけど、いつもより沢山話してお互いの宿へ。
アルベルゲに戻ると・・・
erikoさーん!!と呼ぶ声が。
振り向くと、チャウオン!!
4日目に会ったのが最後でずっと会えてなかったのに!!
私よりずっと先に進んでいると思っていたコリアンガールズ、話してみるとちょっとペースが違うだけだったようだ。
チヨンもチヲンもみんないるよ~って。
よく見るとあたりは韓国人の若者だらけ。20人くらいが共有スペースに集まってあちこちで盛り上がっている。
アソフラの村以降会えてなかったアニメ大好きのソンイも。
みんな今までどこにおったん!?笑
私が来る前にチャウオンと話してた男の子が彼女ともっと話したそうなカンジだったので(笑)
チヨンがいる場所を聞いて行ってみる。
チヨンは、超・日焼けしてた!!韓国女子は日本女子以上に美白への執念を燃やしているものだと思いこんでたけど彼女の日焼けはとても潔い。
それにしてもお互いに再会を喜べる人がいるって本当にうれしい。
明日からまた歩く途中でも会えそうだね。
寝る前にベットに戻ると私のベットの上段にスラッと背の高い人が。
いつもどおりはじめましてのご挨拶。
どこから来たの?って尋ねると、少し悲しそうな顔で、
君はたぶん知らないと思うんだけど・・・と前置きして「ラトビア」だよ、って。
知ってるー!!
エストニア、ラトビア、リトアニアって並んでるとこだよね!
ヒュ~っブラボー!!ありがとう!!
知ってくれてるなんて嬉しいよ!って。
ん?この反応どこかでも・・・
たしか前に出会ったリトアニアの女の子と挨拶したときも、その子が自分の国の名前を言うときに、
リトアニアっていうんだけど・・・って遠慮がちに教えてくれたんだった。
もちろん知ってるよ!って↑と同じことを言うとものすごく喜んでくれたんだった。
私の中ではいつかは行って見たいバルト海の国々。
そんなにマイナーじゃないと思うんだけどな。
帰国して、このバルト三国のことを改めて知ってみたいと思い調べてみると、なんと過酷な歴史を辿っていることか・・・。
ひとつの国を歩いているだけなのにいろんな国籍の人と言葉を交わせるカミーノ。
外国語をほとんど話せない私だけど、ただ『いつか行ってみたい国』だった国が『○○の暮らしている国』になっていく。
それ故に興味も沸く。
遠い国の出来事を身近に感じることができるようになる。
それだけでもうこの道を歩きにきた価値があったんかもな。
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