巡礼10日目〜旅は道づれ〜 | スペイン巡礼

スペイン巡礼

普通のアラサー主婦がちょっと冒険する話。
好奇心だけを武器に勢いで旅立ちます。

2013年5月23日

Azofra → Redecilla del Camino 26.2km


快適アルベルゲでの一晩を終えて、今日も出発!!

と思い外に出ると、、、、私のストックがない!!
ってゆーか、どこ置いたっけ!?

とりあえずアンドレアには先に出発してもらい、落ち着いてあたりを見渡す。
最初は荷物同然の杖だったけど、今はなくてはならない相棒だ。


・・・ないよなぁ。。


あちこち見てまわったあと、念のためにと思いアルベルゲのお姉さんに聞く。すると

これかしら??と1本のストックが・・・!

それですー!!

どうやら昨日受付をしたときにそのままレセプションに忘れていたよう。
よかった。

ちょっと遅れをとったものの、出発!


脚を痛めてヒョコヒョコ歩くピラー。


途中で、ドイツ人のグループを追い越した。
彼らは学生と思われる20人くらいの大集団でにぎやかに、そしてのんびり歩いてた。
私が追い越せるくらいだから相当のんびりといえる。

2日前くらいからときどき見かけているのだけど、独特のノリのせいかなんだか寄りがたい雰囲気を漂わせていた。

そしてドイツ人(ドイツ?)に対してなぜか嫌悪感を抱いているアンドレアの神経を事あるごとに逆なでしていた。


彼女はこれまでにも何度か
「eriko、ドイツ人とオーストリア人は話す言葉が一緒なだけで全然違うんだよ」
とこぼすことがあった。

私は国が違えば国民性も違うのは当然だと思っているから大して気にしてなかったけど
こないだはちょっと気になって、

どうしてそう思うの?と聞き返してみた。

すると、説明するのはとっても難しいって。

私もそれ以上は聞かなかったけどずっと心にはひっかかっていた。

(帰国後、この隣接する両国の微妙な関係を知り、ちょっと納得。ちょっとだけね。)

こんなとき相手の言語が話せていれば、もっとお互いの国のことを理解できたんだろう。


アソフラから2時間くらい歩いてたどりついた村?街は均一的な建物が寂しさを増長させる殺伐とした場所だった。


巡礼以外に人の気配がない道。


でも巡礼のモニュメントはある無駄に広いロータリー。


相変わらず、集落と集落の間をつなぐのはこんな道。

日本だったら有り得ない土地の使い方。

それから1時間、サント・ドミンゴの街に到着。
正式には、SANTO DOMINGO DE LA CALZADAという長い名前。

街の入口でアンドレアと合流、すっかり大好物になっているチョコラテを飲んで再始動。


中心の広場。
スペインの街や村には必ず、核となる場所にplaza~と呼ばれる広場があった。

せっかくなのでここサント・ドミンゴの大聖堂と併設の博物館を見学することに。

この二つに入るにはまず別の建物でチケットを買う。
そして中に入るにはザックも預けなくてはいけない。
受付の横にあるロッカールームは巡礼のザックでいっぱい!


私の人生初の宗教博物館はめくるめく不思議な世界(笑)


入口にいた変な鳥。


思わず笑ってしまったマリア様。


シュールすぎるやろ。。。。

この写真はほんの一部だけど、いちいち小さな衝撃を与えてくれる場所だった。


念入りに写真撮影をするアンドレア。

この宗教博物館ではちょうど中国をテーマにした企画展も開かれており、『干支』のコーナーがあったので彼女の干支をみてあげた。



干支の説明は難しかったけど面白がってもらえたようでよかった。
ただ、ねずみ年だよ!っていうと、マウスかぁ。。。と微妙な表情。笑

ここ中国のコーナーにも不思議なものが・・・!


これは一体??

博物館を一旦でて大聖堂へ。


これまでの大聖堂と同様、天井がうんと高い石造り。ひんやりと落ち着く雰囲気。

その中でもびっくりしたのがここ!!


なんと、大聖堂の中の一角、この目立つ場所で鶏が飼われていたのです。

どうやらこの大聖堂は鶏にまつわる不思議な伝説があるらしい。

それにしてもびっくりした。
その後大聖堂を見学していると時々けたたましい鶏の鳴き声が聞こえ、すごい違和感を覚えた。

なかなか刺激的な大聖堂&博物館の見学を終え、さー歩き始めるか!と思いザックを取りに戻ると、アンドレアが何やら受付のお兄さんと話している。

彼女はどうやら街の時計台に登ってみたいらしい。

そんなことできるのか?!

お兄さんによると、チケット売り場の人に聞いてみてほしいとのこと。

ザックはそのまま置かせてもらいチケット売り場で話してみると大聖堂&博物館のチケット(€4)に€1足せば時計台の中も見学OKになる、と。

もちろん私も便乗。
チケット売り場の人が時計台の入口の鍵を開けてくれた。ラッキー♪


魔女が座ってそうな時計台の小部屋。


ぐるぐる階段を上がっていくと、、


ついた!


時計台の上からは360度の絶景。


さっき歩いた広場も。


こうしてみると大平原の中に街があるのがわかる。

それにしても寒い!
けど来てよかった!!
交渉してくれたアンドレアに感謝やな。

このサント・ドミンゴで2時間ほどを費やして満喫。
顔見知りのイタリアのおばあちゃんはこの街が気に入りここで1泊することにしたという。

私たちはもうちょっと先のグラニョンを目指すことに。


感動の景色をありがとう!ステキな時計台でした。


街の外にでるための橋を渡る。


趣あるなぁ。


高速道路の横を歩く。


でっかい十字架が導いてくれる。

しばらく歩いてグラニョンの村に到着。



アルベルゲにはすでにチュンがついていた。
相変わらずすごい確率で一緒になるな~。


ただ、まだ午後の1時半。
アンドレアも私ももうちょっと歩けそうだ。

次の村までたったの4キロ。1時間あればつく。
いってしまおう!


グラニョンの展望台より。休憩するには最適の場所だった。


555!




疲れが出てきたところで風景や花に癒されつつ、、


レデシーリャ・デル・カミーノの村に到着。
ラ・リオハ州を抜けてレオン州に入った。


今日のアルベルゲ。

いつもはアルベルゲに入ると受付の人がいるのだけど、ここは自分で台帳に名前を書いてベッドを確保する仕組みだった。


この2段ベット、最初ハシゴがなかった。

みんなどうやって上がってるの?と見ていると、当たりまえのように長い脚でひょいっと登っている。

それ、無理ですから!!
でもベッドはもう上段しか空いてない。

いくつかのベットには取り外し可能?なハシゴがついていたようで、私はそれを借りることに。
私の身長は161と別に低いわけじゃない。ってことは・・・


いつものようにシャワーして洗濯してと日課をこなしていたのだけど、
今日は本当に寒くて洗濯する手がしびれて仕方なかった。

リビングに下りていくと私と同じく寒さに震えているご婦人が電気ストープの前であったまっていたので仲間に入れてもらうことに。
ついでに洗濯物も屋内に干すことに。

スペインは暑いものだと思ってたから夏服しかもってないのよ~、とご婦人。
私もだ。まさか毎日こんなに着て歩くことになるとは思ってなかった。


このアルベルゲ、キッチンは使えずスーパーも見当たらず、バールのみ。
食事になりそうなのはボカデージョ(サンドイッチ)とピザだけ。
そのピザがドリンクとセットで€4。安い~!

早速注文したら、Mサイズくらいのピザがでっかいドリンクと一緒に出てきてびっくり!
具も多くてボリュームたっぷり。すごく美味しかったけど、とても食べ切れなかった。

アンドレアはというと、食べることのできないベーコンが大量にのっていたためにいちいち除けながらピザを食べていてちょっとひいた。
店の人に食べられないことを伝え忘れたに違いない。
彼女はベジタリアン。
最初は一緒に食事をするのに気を遣ったけど
その禁欲的な響きとはうらはらに、彼女は自分なりに食を楽しんでいるようだった。


バールからの帰りに入った教会。


ミサが始まる直前に後ろからこっそり一枚。

昼間立ち寄った大聖堂も刺激的だったけど、このしんと静かな村のどこからともなく教会に人が集まってきて、当たり前のようにミサが始まっていく様子もまた印象的だった。



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