巡礼6日目〜お祭り見物〜 | スペイン巡礼

スペイン巡礼

普通のアラサー主婦がちょっと冒険する話。
好奇心だけを武器に勢いで旅立ちます。

5月19日

二段ベットじゃないだけで寝心地って全然違う!って実感した朝。

アルベルゲは昨晩の余韻を残してて、巡礼者の間に不思議な一体感が漂っているようだった。
今までになかった感じだ。

同じ部屋だったキリハとミリアムと何度も別れを惜しんで出発。
2人との会話は最後まで日本語とフランス語と英語(お互いに極少)がごちゃまぜの会話と呼べるかもわからないものだったけど、なんだかすごく楽しかった。
この優しい2人と出会えて良かった。


静かなビジャトゥエルタの村を出てのんびり歩く。


今日もこんな雰囲気の道。


巡礼者のための水飲み場。カミーノ沿いによくある。

1時間くらい歩いたところでエステージャの街に。
天から降り注ぐ流れ星に導かれて羊飼いが聖母マリアの像を発見したことで建設された町らしい。
なにそれ、素敵。


人っこひとりいない街中。もう8時半なのにな。

歩いていると高台に教会を発見、中に入ってみることに。



中はだれもおらず、ろうそくの優しい明かりが灯っているだけで、しんとしていた。
なんだかその雰囲気にぐっときてしまった。
ただ座っているだけで癒されるような。

ほんの数分の訪問だったにもかかわらず突然異空間に迷い込んでしまったような気分を味わってしまった。


歩道に設置されてたポールに貝殻!かわいいっ

エステージャで朝食をとろうと思ってたのに巡礼路沿いの店がどこも開いてなくてそのまま街を出てしまった。

どうしようかな~、と思ってるとガソリンスタンドに併設されているコンビニっぽい雰囲気の店を発見。ラッキー♪
(スペインでは、ガソリンスタンドにお店が併設されてるのをよく見た)

調達したパンをもって途中の公園で朝ごはん。
さっきの教会から不思議な気分が続いている。

出発!


あの山超えるんじゃなかろうね!?

ひと気のない道を進んでいくと、こんなスポットがあります。


その名も「ワインの泉」

イラーチェ社という地元のワイン会社が巡礼者をもてなすために設置したものらしく、
蛇口をひねれば無料でワインがいただける仕組み。

ありがたいですなぁ。
そういえば昨日アルベルゲの夕食で出されたワインもこの会社のものだった。

ところが、蛇口をひねっても何も出てきていない様子。

今日は日曜だから~、って言う女性の声を聞いて、今日が日曜日だってことに初めて気付いた。
日曜を忘れるなんて日本におったら絶対ありえんわ(笑)

ワインの泉から10分くらい歩いたところで道が2つに分かれた。



少し前を歩いてた女の子が迷うことなく左に進んだのであやうくついて行きかけたけど、念のため地図を確認。

どうやら右も左もカミーノで間違いない。
左の方が山ルートで景色もよい道として紹介されている。

いつもの私ならこっちを選択しそうだけれど、膝のことも考えてフラットなコースである右側の道を進むことにした。先は長いのだ。






こっちの道も最高やん♪

しかし、下りは膝にくる・・・

出会う巡礼も少なく、黙々と歩く。

途中、13世紀頃に出来たらしい大きい井戸のようなものを通りすぎた。
これをみるためか観光客のような人もチラホラ・・・

少し歩いた場所の木陰ではピクニックを楽しんでいるグループも。
やはり今日は日曜日なのだ。


晴れるとすごくテンションが上がる!!


自転車の巡礼。

お昼を過ぎたあたりで、昨日の坊主頭の女性に会った。
やはり巡礼路ではピカイチにインパクトのある人だ。

昨日話した限りではとてもクールな印象の人だったから何を話そうかと迷ったけど、オーストリアから来たと言っていたことを思い出してピンときた!

オーストリアといえば、あの『サウンド・オブ・ミュージック』では!?

あなたの国の歌じゃない?ってエーデルワイス(もちろん日本語版)を歌ってみたら、どうやら喜んでもらえたようだ。

それからは、不思議なことに今までにないくらい会話が続いた。
他の英語ができる人が聞いたら笑ってしまうような簡単なフレーズの連続に違いないんだろうけど、それでも私は嬉しかった。

苦手といいつつ普通に英語が話せる彼女、アンドレアからしたら逆に私の話すめちゃくちゃな英語は難しかったかもしれんけど。笑


広い広いぶどう畑。


こんなずんぐりむっくりのも。

今日は後半休憩ポイントもない道が続いたけど、この2時間彼女と一緒だったおかげがあっという間に目的地の村に到着。


ロス・アルコスの入口。

ここでオーストラリアからやってきた女性、スーに会った。

最初オーストラリア、がオーストリアに聞こえて、
2人同じ国だね!っとアンドレアに言ってしまったがために、ここで発音のレクチャーを受けることになってしまった。
オーストリア、オーストラリア、日本語だと一字違いだけど大違いなのだ。

発音の問題が解決したところで3人でアルベルゲを探す。

村に入って最初に見つけたアルベルゲに入ったら、そこはアンドレアと同じオーストリア人の経営しているアルベルゲだった。
ご主人とアンドレアの話すドイツ語は英語とはまた違う響きとリズムでカッコイイ。

そこで初めてオーストリアではドイツ語が標準語だとわかった。
(オーストリアはオーストリア語とかがあるんだと思ってた)


日本語が溢れる宿の中。

親日家らしく日本のこともよく知ってるご主人によると、この街に日本人女性がやっているバールがあるらしいのであとで遊びにいってみることに。

シャワーを浴びて部屋でのんびりしていると、アンドレアがそういえば!と何か思い出したように写真を見せてくれた。
そこには全身オレンジのアジア系の男の子が。
あまりに衝撃的だったからつい写真を撮ってしまったらしい。
ジャパニーズ?コリアン?
って聞かれたから思いっきり写真をズームにしてもらったら、、、日本人っぽい!笑

しかもこの男の子、私知ってる!
たしか2日前のプエンテ・ラ・レイラでちらっとすれ違った。

次会ったら絶対話しかけよ~♪
って思ってたら、なんと彼は同じアルベルゲの廊下にいた。

まさかでしょ?タイムリーすぎる!

しばし彼とお喋り。
あー普通に日本語が話せるってなんて幸せなことか・・・!!
一体どんな人なんだろうと思っていたが、ただレインスーツが上下オレンジなだけらしくいたって普通の好青年だった。
彼も無事にサンティアゴまで到着できますように。

夕方、スー、アンドレアと3人で食事に出かけた。


街の中心の広場。


教会の入口が素敵だった。

例の日本人女性が営むというバールを探してみたが見つけられず、適当なレストランに入って食事をとることに。

すると、食事もそこそこに何やらスーがそわそわし始めた。

店の外がざわざわ始めたのが気になって仕方ないようで、ごめん!!このまま食事してくれてて大丈夫だから!!と飛び出していってしまった。

どうやら路上パフォーマーがやってきたようだった。
アンドレアと私も食事をしつつ遠目に眺めることに。

そして食事を終えて店の外に出るとこの状態。


広場と歩道の間に柵までついている。

なんだなんだ~と思って見物していると、突然牛が全力疾走でやってきた!!



そして牛を追いかけたり挑発したりして楽しむ人たち。

牛をギリギリでかわすと観衆から拍手喝采!
これは牛追いだ!
テレビでよく見るパンプローナのサン・フェルミンのような大きなお祭りじゃないけど、地元の人が和気アイアイと楽しんでいる雰囲気がとてもよかった。


牛を待つ人々。

しばらく楽しんで見学していたのだが、どうもなかなか終わりそうにない。
しかもアルベルゲに戻ろうにも人と柵で来た道が遮られてて帰れない。

アンドレアが同じく見学していたおじさん2人組に道を聞いたら、なんと一緒に裏道を歩いてアルベルゲまで送ってくれた。
ムチャグラシアス!!


裏道もところどころに柵が。

今日の部屋はラッキーなことに4人部屋をスー、アンドレア、私の3人で使えることに。
部屋に女性だけっていうのは着替えとかも気を遣わなくていいから本当に助かる。

寝る前にアンドレアと明日の予定を話していたら、どうやら目指す目的地が一緒。
明日も会いたいね~って話に。
ただ、アンドレアは歩くのが速い。
今日は良かったものの、明日1日ついていける自信がない。
アルベルゲも数軒ある街みたいだったから、夕方街の真ん中にある教会で待ち合わせすることに。

外国で、しかも携帯も使えない待ち合わせ。
こんな緊張感のある集合、ない。

無事に彼女の待つ場所まで歩けますように!



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