たくさんの花に囲まれて〜ハナちゃん安らかに〜 | ツキネコ北海道 ブログ

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NPO法人 猫と人を繋ぐ ツキネコ北海道のブログです。
イベント情報や保護猫レスキューなど日々の活動をブログで発信します。


『自分の親父が亡くなった時より悲しい...』

そう言って私よりひとまわりも年上の
Sさんが肩を震わせて嗚咽しています。

その手にはハナコちゃんが入ったダンボール

亡くなったと聞いて
私は裏庭に咲いていた花を摘んで行きました。





以前に飼い主のSさんが入院することになり
預かりを相談されましたが、高齢猫ということで
シッターをさせてもらうことになった子が
《ハナコちゃん》です。


スタッフと1ヶ月ほど交代で通ったので、やはり情が湧きます。

2回ほど入院の際にシッターに出向きました。

Sさんは大腸癌や心臓疾患などの病気を抱えていたので心配はしていたのですが、ハナコちゃんを先に見送ることになってしまいました。


タクシー代を払うので動物霊園に連れて行ってほしいとのこと。
もちろん、一緒にいかせてもらおうと迎えに行きました。
Sさんは一人暮らし
私は管理センターの合祀をお勧めしました。
お骨は手元に残りませんが、その方が良いと思いました。

『ツキネコの猫もいっぱいいるから寂しくないよ』と伝えると納得してくれました。

管理センターに着き手続きを済ませて
お線香をあげようとしたら、、、
今回のコロナ問題でお線香をあげるのもNGでした😭

そりゃ無いだろ、、、


顔を見せてもらおうと
箱を開けると


そこにはたくさんの花やおもちゃやご飯に囲まれて、安らかな顔をしたハナちゃんの姿がありました。


鼻の奥がツーンとするのを堪えて
そっと手を合わせてきました。
Sさんは男泣きしています....

なんと2年前に管理センターから引き出した、多頭飼育放棄の猫だったらしいです。


自宅に送り届けて帰ろうとすると
『ちょっと待ってください』

Sさんの手にはハナちゃんが使わなかった
ペットシーツがありました。
そして白い封筒を渡そうとするので、
『今日は私の気持ちできたので仕事ではありませんよ。ハナちゃんへのお香典だと思ってください』

と辞退すると
『ツキネコさんの寄付にしてください』と言って譲りません。

質素な生活の中からその多すぎるお金を
寄付してくださり、感激してしまいました。

『今度一緒に、福移支所にお参りに行きましょうね』

政五郎も、ダミアンも、ピノコも
たくさんのツキネコの仲間達が眠っているところです。


【袖振り合うのも多生の縁】
https://ameblo.jp/tsukineko-hokkaido/entry-12490336404.html

何気に書いたブログですが、ハナちゃんを一緒に見送ることができて
良かったと心から思ったそんな日の出来事でした。。。