実は昨年から思っていたことがあったのです。
「高齢者の飼育放棄の相談、ケアマネージャーさんや
病院の相談員さんからが年々増えている」
相談の時点で、既にネグレストにより重度の疾患があり、緊急の処置が必要で、時間にも猶予の無い状況が多いです。そして、ケアマネージャーさんや相談員さんが、一生懸命に手を尽くしてくださっているのですが、ペットの相談場所がなくやむを得ず、後回しになっていると感じました。
緊急案件 そこには犬もいた
https://ameblo.jp/tsukineko-hokkaido/entry-12538140809.html
ペットは勿論ですが、介護関係者さんのためにも先手を打つ対策が必要だと感じ、とにかく現状を知りたくて、2019年12月に札幌市内のケアマネージャーさんにアンケートを実施しました。
487施設に郵送し、165施設からお返事をいただきました。
ご協力してくださったケアマネージャーさん、お忙しい中、本当にありがとうございました。
介護保険制度ではペットの世話は対応できないので、現場では介護関係者の方々がかなりご苦労をされているのがわかりました。
【要望】
・ペットを病院に連れて行って欲しい
・里親を探して欲しい
・トイレ掃除して欲しい
【飼養環境】
・室内に糞尿の臭いが充満しており環境が劣悪だ
・認知症のため本人は十分な世話をしていると思い込んでいるが実際は不十分で可哀そう
【適正飼育の欠如】
・外に出している
・避妊虚勢をしていない
・人間の食べ物を与えている
※アンケートから一部抜粋
もちろん、適正に飼育されている高齢の方も多かったですが不適正・不十分と感じている飼育環境も多く見られました。
このアンケート実施を知った北海道新聞さんが取材に来てくださり、1月28日の北海道新聞の朝刊にこの結果が掲載されました。
そして、この記事を見てNHKさんも取材したいと、ご連絡をくださいました。(放送日は後日ご案内しますね)
どうしたらペットも人も幸せになれるのか?
あくまで私の見解ですが、市民の生活に精通した介護関係者・民生委員の方が家庭に訪問した際に、明らかにペットの飼育に問題がある家庭があったら、連絡ができる場所が必要だと思います。
その場所は行政でも民間団体でも良いのですが、多頭飼育崩壊や飼育放棄になりそうな方の情報を共有し、行政からの指導や、保護団体がサポートできれば、緊急を要する対応案件が減り、もっと余裕を持った対処ができるかと思います。
最終的に飼育放棄になった場合も準備期間があるので、各機関で連携を取り協力し合えば、今よりも解決は早いと思います。
情報を共有し、役割分担をする。
今後ペットを取り巻く環境の改善についてはこの2つが重要だと思います。
ペットが高齢の方の心の拠り所となっているのは重々承知しております。
だからこそ、もっと多くの人がペット問題に関心を持って、関わってくださることを望んでいます。
すこしでもペットが幸せになれるよう
すこしでも飼い主さんが安心できるよう
すこしでも介護関係者さんが楽になるよう
ツキネコ北海道ではこの問題解決に向けて、様々な方向からアプローチしていきたいと思います。
スタッフ よしみ