冬~春にかけて読みたい、美しく懐かしい『雪のひとひら』 | 富田林・じないまちの 本と雑貨 『緑の小道』日記

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富田林市には大阪府唯一の重要伝統的建造物群保存地区の寺内町があります。古本&雑貨屋店主の日々の雑記や愛読書紹介のブログです。2021年に母を亡くした後から苦しい日々となり、心はまだ鬱状態で動悸もありしんどいですが、毎日なんとか乗り越えてます。



店主10代の頃に読み、好きな本。

久しぶりに紹介です。





『雪のひとひら』

ポール・ギャリコ 

矢川澄子 訳(新潮文庫)

350円にしてます。



.....自分は、いつ、どのようにして生まれたのか?

....もとは どこにいて、どんな姿だったのだろう?

....どこからきて どこへいくのだろう?


.....というような問いかけから始まる、

雪のひとひらの 一生の物語。



人は....、いや、人に限らず

すべての生きものは

けっきょく孤独なのだなと 思わせられたりするけれど、


なんともいえない 深い安らぎの世界とつながっているような本...だと思います。

美しい。


....と、2年程前に紹介した時に

私は書いていましたが、

現在は、

去年母が他界したことによってまた

心境の変化,感じ方の変化が

あるように思います。



終わりの《あとがきに代えて》の文中で

訳者の矢川澄子さんが引用している、

与謝野晶子さんの歌が とても好きです。



『 いづくへか 帰る日近き ここちして

この世のものの なつかしきころ 』


..(与謝野晶子)



「いづく」とは「いづこ」のこと。


初めて読んだ当時まだ10代だった私に、

晩年の心境を先取りして感じさせてくれるような歌でした。


晩年が いつなのかは 誰にもわからないけれど。


この 雪のひとひらの性別は 女性として書かれています。


いつ読んでもいいけれど、

冬から春にかけての 読書の候補にしていただけたら─と思います。


そして、時をおいて またいつか

ぜひ再読してみてほしい、そんな本です。



 

 





開店時間はゆっくりで遅いですが💦
寒くても なるべくがんばって開けてますので
よろしくお願いします。

次の記事もよろしくお願いします。

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