店主10代の頃に読み、好きな本。
久しぶりに紹介です。
『雪のひとひら』
ポール・ギャリコ
矢川澄子 訳(新潮文庫)
350円にしてます。
.....自分は、いつ、どのようにして生まれたのか?
....もとは どこにいて、どんな姿だったのだろう?
....どこからきて どこへいくのだろう?
.....というような問いかけから始まる、
雪のひとひらの 一生の物語。
人は....、いや、人に限らず
すべての生きものは
けっきょく孤独なのだなと 思わせられたりするけれど、
なんともいえない 深い安らぎの世界とつながっているような本...だと思います。
美しい。
....と、2年程前に紹介した時に
私は書いていましたが、
現在は、
去年母が他界したことによってまた
心境の変化,感じ方の変化が
あるように思います。
終わりの《あとがきに代えて》の文中で
訳者の矢川澄子さんが引用している、
与謝野晶子さんの歌が とても好きです。
『 いづくへか 帰る日近き ここちして
この世のものの なつかしきころ 』
..(与謝野晶子)
「いづく」とは「いづこ」のこと。
初めて読んだ当時まだ10代だった私に、
晩年の心境を先取りして感じさせてくれるような歌でした。
晩年が いつなのかは 誰にもわからないけれど。
この 雪のひとひらの性別は 女性として書かれています。
いつ読んでもいいけれど、
冬から春にかけての 読書の候補にしていただけたら─と思います。
そして、時をおいて またいつか
ぜひ再読してみてほしい、そんな本です。
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