『ムーミン谷の仲間たち』からの素敵なお話、「スニフとセドリックのこと」 | 富田林・じないまちの 本と雑貨 『緑の小道』日記

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富田林市には大阪府唯一の重要伝統的建造物群保存地区の寺内町があります。古本&雑貨屋店主の日々の雑記や愛読書紹介のブログです。2021年に母を亡くした後から苦しい日々となり、心はまだ鬱状態で動悸もありしんどいですが、毎日なんとか乗り越えてます。



この前から 紙芝居式読み語りで
読ませてもらっているのは、





『ムーミン谷の仲間たち』の中から

「スニフとセドリックのこと」

というお話です。


お話会っていうと、子供向けにやってるんだって思い込んでる人が多いのですが、私は大人向けでやっております。

しかも、お客様一人や二人だけでもやっておりますので、もし遠慮されてる人がいらっしゃいましたら、遠慮せず聞いて下さいね。


昨日来てくださったお二人は、少し涙目になり、とても感性豊かに 耳かたむけてくださいました。
ありがとうございます。

このお話は、
私が たまに体調不良で苦しむ時に 必ず思い出してしまうお話です。

体調不良の時って、またそのうち元気になると うすうすわかっているんだけど、でも、なんだか人間て いつ死ぬかわからないものなんだよな...と痛感して、
《あぁ、私はけっきょくあれもこれもできなかった...。もし元気になったら あれもこれもやらなきゃ、〇〇に行きたいな...》などと、
ふとんの中でぐるぐる考えるのです。

このお話に出てくる、"スナフキンのママのおばさん"みたいに。


このお話では、

・物への執着を手放すことの快さ

そして一方では

・愛するものを手放してしまった後悔
(スニフが表現してくれてます)

・他者を喜ばすこと

・やがて来る死と向き合うこと

・若い時に思い描いていた夢をかなえる行動に出ること

などが描かれ、そのうえ、
スナフキンの持ち歩いているハーモニカのルーツを知ることのできるお話にもなっています。


何度も読んでいるうちに、
スナフキンのママのおばさんに起きたアクシデントは、じつはとても幸運なことだったのだと、あらためて思いました。

それがなければ おばさんは、
他人のことも 自分のことも喜ばすことができず、多すぎる持ち物に囲まれて
心むなしく一生を終えてしまっていたかもしれません。

何が幸いするかわからないのですね。


そして、スニフは、スナフキンから言われたように"ばか"かもしれないけど、
本当は愛情深くて、にくめない存在で、
なんだかとてもいとしくなってきました。

短いけど、何度読んでも大好きな、
本当に素敵なお話です。

ぜひ、読んでほしいなぁ。

それがめんどうなら、緑の小道へ来てください。
紙芝居はいつも店に置いておきます。

2年前に、このお話を、ブログで紹介していました。2回に分けて。

①をリブログします。興味をもたれましたら②も読んでください。