この記事は3127文字です。(読破予想時間:約7分26秒)
以前、何度か作詞や作曲の為のアイデアや思いついたフレーズなどをすぐにメモをしておくと言う話を記事にした事があるが、その話の枝の部分に少し触れたいと思う。
今まで記事にした内容を簡単に話すと、曲作りの為に、思いついた詞のフレーズやメロディーやその他アイデアをすぐにメモしたり録音したりと、簡単に記録しておく様に心がけていると言う内容だ。
この習慣には、時折、確かに助けられている。
しかしながら難点もある。
アイデアが出て来てもすぐに使わない、或いは、使えない場合の方が圧倒的に多く、ストックしたアイデアを曲作りの中で消費していくペースより、アイデアをストックするペースの方が、格段に早いのだ。
そのメモを取る事が習慣化され、ほぼ定着したのはここほんの数年の話で、そんなに何年も経った訳ではない。
メモをとる事自体は、高校生の頃からやっているので、アイデアメモのキャリア自体は長い。
流石に、数十年も溜めたアイデアと言うものは、整理ももはや不能でほぼ使える状態にはない。
と言う事で、便利なパソコンソフトが揃い始めた1990年代の後半辺りに、カセットテープにアイデアとして録音されたちょっとしたフレーズをMacに取り込んで整理をしようとした事があるが、余りに膨大過ぎて途中で断念した事がある。
聴きながら、要るもの要らないものを判別して整理していこうと思ったのだが、途中から疲れてきて、フレーズの善し悪しの判別すらつかなくなってしまった程だ。
それを途中で断念したのは、今しがた話した通り、アイデアメモの量が膨大過ぎたせいなのだが、膨大だからやめようと決定したきっかけは、また別にある。
アイデアのメモ録音をどんどん、デジタル化していくうちに気付いた事があるのだが、その気付いた内容がまさにアイデアメモデジタル化計画中止の決定的要因だ。
思いついた時にカセットテープに録音しているだけなので、音質は悪く、音よりテープノイズの方が大きいのではないかと思える様なものもある。
録音レベルもまちまちだ。
鼻歌で歌メロを録音してるだけでなく、鼻歌でギターやベースなどのフレーズアイデアを録音しているものもあるし、アンプに繋いでいない聞き取りにくいエレキギターの音や、突然大きなアコギの音で録音されているものもある様なカセットテープが数本。
そんな音源を聴きながら整理を進めていくうちに、どこかで聴いた様なメロディーにちょくちょく出会う様になった。
最初は、無意識に受けた曲の影響が出たのか、もしくは、知らない間に他人の聞きかじった曲をトレースしてしまってたのかと思ったりもしたのだが、もしやと思い、調べてみて、そうではない事が判明した。
「おや!?」と感じたタイミングで何度か、既にデジタル化されたファイルをさかのぼって聴いてみると、何と、同じフレーズが必ず出てくるのだ。
酷いものになると、何度も同じフレーズが出てくる。
自分では、初めて思いついたつもりで、同じフレーズを何度も何度もメモしていた訳だ。
カセットテープ時代は、「おや!?」っと思っても、巻き戻したり早送りしたりと確認が大変で気付きもしなかったが、デジタルの恩恵で驚くべき結果を得る事が出来た。
あくまでメロディーや楽器のフレーズのアイデアについての話なのだが、その時の結論はこうだ。
思いついたフレーズは、すぐに記録しておかないと、そのフレーズとは永遠のお別れになる。
それくらいのつもりでいたのだが、どうやらそうではないらしい。
タイミングを変えて、また同じフレーズが出てくる可能性の方が高いと言うのが、正解の様だ。
こんな何十年も前のアイデアを無理に整理しなくても、また、同じアイデアが出てくる可能性は高い。
なら、もうこの古いアイデアはいいや。
って事で、諦めて廃棄する事にしたのだ。
カセットテープとノートやメモ用紙の類い全て。
この結論を得て何故まだアイデアメモを録り続けるのか?と思った人もいるかもしれないので、一応解説しておく事にする。
一度思いついたアイデアがまたいつか出てくると言っても、必要な時に都合良く思い出せる訳ではない。
そういう意味では、適度にストックされたアイデアメモがあると、創作活動の際、とても便利なのだ。
単純にそれだけの事である。
ある大御所アーティストがこんな事を言っていた。
例えば、飛行機の中とかアイデアを書き留めておけない様なタイミングで出て来たフレーズがあったとして、それを、そのまま忘れてしまう様なら、それだけのものだったのだと言う考え方だ。
こまかい言い回しまで覚えてなくて、自分の記憶と解釈に基づいて、その方の言葉を書かせて頂いてるので、ご本人の思っているニュアンスと違ってたりすると、言ってもない事を言ったとデマを流してるのに等しい行為にもなると思うので、お名前は伏せさせて頂いた。
それと真逆で、とあるアメリカの大物アーティストは、思いついたアイデアを絶対に逃さない様に、トイレや風呂やありとあらゆる場所に、電池切れ対策も兼ねて2台ずつ、ボイスレコーダーを置いていると言うのを聞いた事がある。
大きな屋敷の20カ所近くに渡って、まさに、至る所に置いているのである。
どちらの話も聞いたのは随分前だが、僕が当時凄く共感したのは、後述の米ミュージシャンの方だ。
だが今は、二人の大御所アーティストのその両方に共感出来る。
あのデジタル化計画の時、メモをしただけで安心しきって放置してしまってはならないと言う教訓を得た。
そう、それまで僕は、メモをしたからもう大丈夫と安心して、それを広げようとしてこなかったのだ。
最低限、メモをして、何となく気になっている間には、そのフレーズを弄り始めるくらいでないと、そのメモは存在しないのと同じになってしまう。
いや、ディスクスペースを食ってる分、いわゆる「タンスの肥やし」と似た様な状態だと言えるかもしれない。
アイデアメモも溜まりすぎると、創作の参考にする際も、扱いにくい不便なものになってしまうので、ある程度でどんどん捨てていった方がいいのかも知れないと、考え始めている。
例えば、3年経過したものは全て廃棄だとか。
デジタルファイルは、その選別は凄く簡単なので、他にもいろんな線引きが出来る筈だ。
ここまで、音声ファイルの話が中心だったが、紙に書いた詞のアイデアも同じだ。
確かに詞に関しては、何年も前と同じフレーズが出てくると言うのはない様だ。
その時の精神年齢や周りの状況によって湧き出てくるものは違う。
同じと言うのは、そう言う意味ではなく、整理しきれないくらいの膨大な古いアイデアを大切にとっておいてもほぼ使わない・使えないと言う意味においてである。
流石に何十年も前に書いたメモは、その時のきっかけも心理・心境も、自分自身の意図も何も思い出せなくなっているものが物凄く多いのだ。
それを完全な詞にしてしまったものは、表現が完了をしていると言う事もあるし、それだけ時間をかけて心血注いだものなので、流石に、作品の意図が分からないって事はないし、伝わる人には伝わる様に仕上げたものでもあるので、その作者本人が分からないなんて事がある筈がないのだが、単なるメモとなると話は違う。
ある程度、後から見ても分かる様には書いているが、それはあくまで「ある程度」なのだ。
だから「メモ」なのだ。
いくらその時はいいアイデアだと思ったとしても、何を思って書かれたメモか分からなければ意味はない。
膨大な量のメモの一つ一つを思い出そうと頑張る時間があるのなら、新たに何かを生み出した方がきっといい。
そう思って最後に一旦、全て廃棄したのは、3年程前だ。
そして今また、メモが扱いにくい程の量になりつつある。(-""-;)
☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
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