ブログ(13) | 有料老人ホーム入居支援センター 代表理事 上岡榮信のブログ 「終の棲家通信」

有料老人ホーム入居支援センター 代表理事 上岡榮信のブログ 「終の棲家通信」

国内外合わせて1400箇所以上の施設を自分の目で確かめてきた「老人ホームの目利き」上岡榮信(うえおかしげのぶ)が、老人ホームのことはもちろん、国内や海外で出会った企業・組織・人などの印象深いお話を中心にお届けします。

当センターを開設以来、7年間で国内1600ケ所の高齢者ホームの現場を見学し、その現場を
つくり、管理する法人の理念、経営、管理を見た結果、介護事業の成功、失敗の基準は他の
事業と異なる事、その理由は次に挙げる6つの特性にあることに気づいた。

   介護産業の6つの特性 (推選できるホームが全体の15%以下の理由)
     (成功者も、失敗者もその理由が解っていない事業・・・デヴィッド・ウルフ氏)


1.典型的な地場、地元産業 (入居者の8~9割は半径4km圏) 
  全国制覇、チェーン展開 FC不可 

  (日々の現場が営業、 広告は口コミや評判、 宣伝はちらしの範囲、 新聞、テレビ広告は無意味)


2.稚拙、未熟、放漫経営でない限り、収支のあう事業 
 
  (無名、小規模経営よりも標準化、スピード展開、拡大経営のリスクが大きな事業)



3.投資家、株主への高配当には向かない事業

  (介護報酬は、税金と国民からの保険料が原資という補助金であり、配当にそぐわない)
   (職員の賃金、家賃、将来への剰余金積立こそが必用充分条件である)



4.MBA取得者のマーケテイング戦略などが有効でない事業内容 
 
  (合理性でなく情緒性が重要、 規制はクリアしても、ニーズは満たしていない事が失敗の原因)
  (新たなパラダイムの新産業、これにに気づかない事業者が大半である‥‥人徳・人財産業)


5.介護事業は、多様性、個性、変化と本能、生存、情緒、感情に対応する

  (マス・マーケテイングとは対局。 個人、個性、終末期の幼児、新生児のステージの変化に寄り添う)


6.厚生労働省や自治体、及び介護保険の規制、指導、ルール、基準をクリアするだけの
  ホームは入居者, 家族は勿論、介護職員にも魅力の無いホーム

  (入居者が満足、家族が感謝し、介護スタッフに選ばれるホームが本物である)


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