雷神トールのブログ -63ページ目

雷神トールのブログ

トリウム発電について考える

「オレはね。数字を一目見ただけで絶対忘れない。何桁の数字でもパッと見ただけで何分あとでも正確に暗唱できるんだ。

それがオレの特技なんだ。特技を活かせる仕事がやれるってほんとに幸せさ。仕事が楽しくって仕方がない。徹夜することが何度もあるけど残業代なんてケチなこと考えないね。楽しくてやるんだから……。」

財務部長はそんなことを言いに貿易部の部屋へ来たのかよ、とこちらが腹のなかで呆れてるのを分かってるけど意に介さない風に、奥まった両目をさらに引っ込め、自己満足を示す微笑をたたえて言い続けるのだった。

部長は明日に迫った決算に間に合うよう輸入課からも基礎資料を作って提出してくれと言いに来たのだが、それはごく簡単に、前任のU課長が残した書類を参考にすれば容易に出来ることだと、言って済ませ、あとは自慢話をして帰って行った。

その日は、貿易部のみんなが退社した後、一人残って出前を取った。外食する時間が惜しかったし、夜中過ぎまで掛かることは眼に見えていたので夜食用にファーストフードを余分に頼んだのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Uさんの書類を参考に作り始めたものの、点数が多いため書類づくりには恐ろしく時間がかかった。部長が言い残していった明日の朝までに間に合うか心配になってきた。

最後の仕入れ先の数字を書き終えた時には窓が白ずみ、ようやく間に合わせることが出来たと安心したせいでどっと徹夜の疲れと眠気が押し寄せた。腰と背中が痛み、カーペットが敷いてある床にじかに横になってみんなが出社してくるまでの数時間仮寝をした。