トランプ・カード  ハートの起原 | 雷神トールのブログ

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トリウム発電について考える

お隣のマダムは、お歳は60代後半、体格良くて早起き。

毎朝、猫のミヌッシュがドアを開けてくれと鳴くのがだいたい6時半ごろ。 階下に降りてキッチンのガラス戸と鎧戸を開けてやる。 必ずお隣さんの窓は鎧戸が開けられ明かるくなっている。

夏になると村のシャトーでフェステイヴァルの野外劇を毎年やる。 マダムはヴォランテイアとして毎夏出ていた。 コロナが流行ってからは開催されなくなった。

ここへ越してきたばかりの夏、野外劇を観に行った。 この地域を中心にフランスの歴史を壮大な劇にしたもので、 総勢600人が出演する。ほとんどがヴォランテイアだ。近隣の村や他の県、外国からも観に来る。おかげで その期間だけ村は観光客で賑わったが、 去年からホテルも開店休業のまま。

 

 

野外劇にかならず登場するのはジャック・クールと グランド・マドモワゼル、それとルペルチエ。 これからしばらくこの三人を中心に話を進めて行こう。

ロワール河流域はフランスの庭とも呼ばれていて 歴代の王様がシャトーを建てて住んだ。ブロワ、シャンボール、アンボワーズ、シノン、シュノンソー などいずれも大きな城で観光名所ばかり。

それほど有名じゃなく規模も小さいシャトーがたくさんある。
私が週1くらいで買い物に行くジアンとブルジュをつなぐ県道の両脇には 小さなシャトーが連なっている。それらのシャトーの多くがジャック・クールの 所有だった。なのでこの道はジャック・クールの道と呼ばれている。

ジャック・クールとはどんな人物か?一言でいうと、ジャンヌダルクの時代の豪商。

 

トランプ遊びに使われる4種のカードのうちの「ハート」はこのジャッククールが始祖。商取引で行くシリアなど中東から持ち帰ってハートのマークにデザインし直した。クールはフランス語で心臓、心の意味だから。

この村のシャトーも現在の姿に改築される前は中世の城砦だったのだが ジャッククールの所有だった。1450年から1453年までの短い間だったが。

 

 

 

古い中世の城砦の基礎の上に現在の煉瓦造りの城を建てた。設計はヴェルサイユと同じフランソワ・ル・ヴォ―で発注者はルイ14世の姪、グランドマドモワゼルと呼ばれる女性。アンヌ・マリー・ルイーズ・ドルレアン。

では続きをお楽しみに……。