ネコの避妊手術 | 雷神トールのブログ

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トリウム発電について考える

チビクロは雄なんだけど、クロネコって雄でもお腹の乳首がめだつんだよね。それで、4匹の仔猫は母猫と勘違いしてチビクロが休んでると乳首を吸いにお腹に潜り込んでチューチューやりはじめる。チビクロは優しい性格の猫で、仔猫たちがそうやってお腹に潜り込んでも初めのうちはされるままにしていた。そのうち仔猫も乳が出ないので母親じゃないとわかったらしく、たまに思い出したようにお腹を探るくらいになったが、チビクロに寄り添って夜も身体をくっつけて寝てるのをよく見かけた。


日向ぼっこするチビトラとチビクロ↑

チビクロは母猫にも捨てられ、飼い主もなく住処も戸外か物置の隅ぐらいだったらしいホームレス猫だった。兄弟姉妹はみんな死んで 一匹だけ生き残ったらしかった。同じ母猫が後で産んだ6匹の仔猫と一緒に家に入れてやったが、いつも遠慮がちに、追い出されるのじゃ ないかと怯えを湛えた眼でこちらを見るのがいじましかった。ただ頭を撫でてやるとぐいぐいと押して来て、人に触られることには 慣れてる様子だった。カミサンは路地に居た時に通りががった子供や大人が「カワユイ」と言いながら撫でてやってたので慣れてるのだ ということだった。仔猫の時はほんとにかわいらしい縫いぐるみのようなクロネコだった。 

そのチビクロもほぼ1歳を迎える年齢に達した。迎え入れた6匹の仔猫も6か月を迎え、そろそろ去勢と避妊手術をしなければならない 時期が来た。6匹の仔猫の内2匹だけは、近所のスーパーで働くイザベルがご主人と家に来て引き取ってくれた。

今週14日の火曜日の早朝、15km離れた隣村の動物病院へ連れてゆき、雄のチビクロの去勢と、雌のルナの避妊手術をしてもらった。


ルナは動物病院の秘書の女性に名前がないと処方箋が作れないと言われ、急遽その場で思いつくままつけた名前。本当はルナじゃなくて もう一匹の雌猫を連れてゆく予定だった。でも、その仔猫が直前に嘔吐したので、これは寒い中外へ出て風邪ひいたんだな、手術は無理か? と、もっと体力もあり元気なルナに代わってもらったのだった。元気なルナに手術を施すのは気の毒で不本意ではあったのだけど、 じきに順番が回って来るんだし、2週間ほど早まっただけ、と踏ん切りをつけたのでした。


ふくれっつらのルナ↑


杉の根元で兄弟と日向ぼっこするルナ↑


不本意な感じは当たっていて、ルナは手術した日の午後には嘔吐し夜は激しい下痢をした。翌日も、熱がありそうで、カミサンが 動物病院へ電話すると、体温計で計って熱があれば連れて来なさいとのことだった。体温計はずっと昔に水銀を使ったものが禁止されて デジタル式がひとつあるだけ。それも電池が切れてて使えない。薬局へカミサンが行って新しいのを買って来た。けれど、いざ 計ろうとしたら、下痢の排泄物がお尻の毛にくっついて固まり穴がどこかさえ見分けがつかないありさま。お湯で濡らしたタオルで 固まりを柔らかくほぐしてから拭き取ったが、そうしてる間に、昼が来てしまって、獣医さんは家に食事に帰ってしまった。

手術したのもこの日アポをとったのも若いサミュエルという獣医さん。 ちょうど今2月の冬のバカンスで、いつもの掛かり付け獣医さんの マダム・バッサロは学校が休みでお孫さんのお守りでスキーにでも一緒に出かけたらしく、サミュエルが代行なのだ。仕事は早いけど、野良猫向けとか動物愛護協会の 料金を適用してくれるマダム・バッサロの思い遣りがなく、クールなのだ。

結局その日の夕方アポを取り直すと、こんどはまた別の女医さんだった。この人はサミュエルとマダム・バッサロの間ぐらいの年齢で落ち着いて 的確な対応をしてくれた。お尻の毛をバリカンで刈ったうえ体温計を入れた。熱は40.9℃もあった。猫の体温は38℃と高いのだが、かなりの高温なので、抗生物質を注射してくれた。

僕が住んでるサン・ファルジョー村の猫は大部分生まれつきのエイズ持ちで、カミサンは獣医さんは知ってる筈と思ったと言ったが、 手術後に注射した抗生物質の量が少なかったらしい。エイズ持ちだと病原菌に対抗する抗原体が少なく抵抗力が弱いのだ。

注射のお蔭で、翌日は元気になり、水を飲ませるための注射器やチューブ入りの宇宙食みたいなペースト状食品も2回食べさせただけで、 自分でキャッツフードを食べるようになった。まだ足元がおぼつかずよろよろ歩きだったが、昨日はお天気が良く、兄弟猫もみんな外へ出たので 一緒に出て日なたで太陽を浴びていた。


朝のうち陽があたる塀や杉の木の根元も午後になると日陰になってしまうので、猫たちは日なたを求めて移動した。

どこにも姿が見えず、向かいの公園や通りに出て車に轢かれでもしたら大変なので、探し回ったら、兄弟姉妹仲良く4匹が屋根の 陽だまりで昼寝してるのが見つかった。 


屋根に日当たりをみつけて昼寝をする4匹の仔猫↑

 野良の母猫はしばらく姿を見せなかったが、餌を食べに戻って来て、見るとまたもやお腹を膨らませている。

猫はほっておくと仔猫をつぎつぎに産んで鼠算式に増やす。生後6か月で妊娠出産することができ、3か月おき、年に4回も産める。 いちどに6匹産むので、年に24匹。更年期がなく、雌猫は死ぬまで仔猫を生み続ける。鼠算式だから、計算方法は忘れちまったし面倒だから やらないけど、10年で数万匹に増える計算になるとどこかで読んだ。ほっておくとこの村もネコに占領されてしまう。事実、我が家も 猫族に占領されたも同然の状況なんだよ。

猫に去勢や避妊手術を施すのは人間の支配欲、管理能力の発揮、いわばひとさまのエゴと言えない面もあるが、ほっとくとえらいことに なるのは確実なのです。

野良猫むけの料金、愛護協会が避妊手術に適用してる料金じゃなくペット用料金を払わされたので、今月もまた赤字。来週には この3匹を連れてく予定でしたが、雄だけにして、雌猫の灰色仔猫プチット・シャット・グリーズの避妊手術は延期してもらうことにしました。

野良猫のバースコントロールって、そもそも、市役所のしごとじゃないのか? フランスの国庫が空になって借金で社会保障も賄ってる現状では 地方自治体への国からの補助金もカットされ、3年まえから、週2回だった家庭ゴミの回収が週1に減らされ、しかも年2回90€ずつゴミ回収税を 払わねばならなくなった。SPA(動物愛護協会)があるにはあるが、どこもいっぱいで里親になって引き取ってくれるのは大歓迎、うちはもう 満杯で引き取れません、とどこへ行っても断られる。



来週手術の予定だった3匹の仔猫↑ 2匹だけに変更になりました。

この村の年寄の歯医者さんが猫に毒をもって殺してるって噂もまんざら根拠のないことじゃないかもね。先日、毎朝窓辺に餌をねだりに 来るフェリックス(キャッツフードのキャラの白黒まだら猫そっくり)がしばらく姿を見せなかったが、現れた日、片脚を挙げたままなので みると二の腕に深く大きな穴が赤い口を開けていた。ウサギ狩りなどに使う罠にでもかかり、無理に引き抜いて怪我したのかも知れなかった。 馬の傷などにつける即効薬のマーキュロをマダム・バッサロがくれたのがあるので、それをつけてやろうとしたが、野良で手を触れさせない。 触れる直前に逃げてしまう。

避妊に連れてく予定だったシャット・グリーズは好奇心が強く近寄って僕のすることを観察するが 決して捕まらない。これも手術延期の理由のひとつだった。

またしばらく姿を見せなかったフェリックスが昨日から来るようになった。こんどはどこも怪我しておらず、 元気そうなので安心した。

昨日は6時間ちかく、庭に出て屋根に上ったり塀を飛び越えたりしたので仔猫たちはさすがに疲れて 朝も寝床に入ったまま、しばらく出てこなかった。手術後4日しか経っていないルナも水を飲んだだけで寝床に戻って体力回復中です。


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