はやっくから「死刑」に反対さ唱えてなさっただが、王様の死刑にだけは「賛成」って
投票ばしたために殺されちまったダ。
国王をば、議会で「死刑」にすべきかど~かと皆で議論するなんて、日本だらば考えられネーこったでねすかや?
なんで王様を「死刑」に?
おら、仏蘭西さ来てからずーっとそのことさ頭にひっかかって、それが明らかになるまでは日本さ帰らぬべと思っとりましただ。で、はっと気がついたら37年が経っておりました。
ここらで、なにがなんでも判らねばなるまい思うて、「大革命」の本さ買いあつめて
読み始めましたども、眼~がわろうなって、一日に一ページも読み切れません。んだば、大革命の歴史は長~くて複雑で、こん調子で読んでったらいつになったら全貌がわかるだか? 一向に……
ひとつ知りえたことは、あの時代の仏蘭西はずーっと昔すっからの英国と百年戦争のあとも宿敵として世界中で対立していて、アメリカが独立戦争さ始めた時には、いい機会だとばっか独立反乱軍に肩入れして、ラファイエットなんか19歳で血気に燃えてアメリカさ独立を助けにすっとんでっただ。
仏蘭西宮廷もアメリカを英国植民地から独立させて英国の勢力を削ぐ為にせいぜい資金援助しただ。だども一国が他国の戦争さ介入するには資金的な限度があるきに仏蘭西はこれで国庫が空になってしもた。
アイスランドの火山が噴火して噴煙がヨーロッパの上空を覆い、太陽光線が遮られて夏も涼しい日が続き穀物が不作になった。国民が飢えたので反乱に火がついた。
仏蘭西に革命勢力が強大になってくると周辺諸国の貴族たちが集まって仏蘭西の王政を守ろうとする。仏蘭西も一時は立憲君主制をとったですよ。ルイ16世は議会を認めた。三部会も招集された。
だども、奥方のマリーアントワネットはオーストリア出身だし、周辺の王侯貴族、君主たちに仏蘭西の国益を害するような重大秘密を洩らしたり、あまつさえ仏蘭西から国外に脱出しようとした。
ヴァレンヌつうところで馬車に乗った国王夫妻は変装を見破られて捕まってしまう。
そんなことがあって国王ルイ16世は国民の裏切り者だ、「国家反逆罪」で裁くべきだとなってしまう。
人間としての、ルイ16世っつう男は、大人しく優しい性格で科学研究が好きで自分で道具を工夫して実験したりしていた。だいぶ性的能力が弱かったようで、奥方のベッドよりは研究室に籠る方が好きだなんて学問好きの王様でやした。
お妾をたくさんつくり子供をわんさと生ませる昔のマッチョな王様とはちいっと毛色が違った。それだけに政治も独断専行できず、ふらふらすることが多かったでしょう。
読みかけた本では、25歳の若きサン・ジュストの国民公会での演説にいきなりドギモを抜かれますた。
「ルイ16世は、われわれの敵と裁断されるべきだ! 彼の罪は、彼が執行した王権力そのものの中にある。
彼は君臨するか死ぬかであり他の道はない。シーザーが上院の真っただ中で殺されたように、簡潔な死刑の執行で充分なのだ。
国王の抹殺は正統である。絶対的国王ルイは絶対的裏切り者だ。人類の敵である。
彼は一市民ではない。一人の人間ですらない。なぜなら、すべての人間は社会契約の一部を成しているが、彼には何の権利もない。
それは『野蛮人』であり、『生まれながらの犯罪者』であり、彼が『無罪推定』を享受することはない。
無辜のまま王位に就く事などできはしない。狂気は明らかだ。あらゆる王は反逆者であり、簒奪者なのだ!」
巻き毛のサンジュストは頬を赤くし演壇から代議員に燃えるような眼差しを投げかけながら演説した。
おらが村と周辺の地理歴史をご紹介するホームページ「りゅーらる」
