「ああ。ジャンヌ。愛してる」和秋は思わず叫んだ。彼女は眼を開けて彼を見てからまた眼を閉じ首をのけぞらせたので、彼は手の平で彼女のうなじを支え口と口を合わせて息の続くかぎり深く吸いこんだ。彼女の中がひときわ熱く締められるのを彼は感じた。
「世界は有機的な混沌。身もこころも。それが命じるままに動く。混沌は怖くない」
和秋が口を離すと彼女は呪文のように呟いた。そしてゆっくりと腰を回し、彼がさらに奥へ入るよう押しつけてきた。彼はせつなさを感じ思わず腰を引いた。
「ああっ」と彼女が声を挙げた。
堅く太くなって抜け出た和秋の根元はジャンヌ・マリーの体液で濡れ、野外の空気が触れて冷たかった。ひと呼吸おいて彼が再び侵入すると彼女はいっそう激しく燃えた。
彼が胸と脇腹を愛撫し耳のつけ根に唇を当てると彼女は耐えかねたように脚をからめ腰を動かし、締め付けてきた。ふたりは互いに背を抱き合って深く合体した。和秋の深部から熱い衝動がこみあげ、耐え切れなくなり、彼は両肘を地面に突っ張りうめき声を挙げた。
「いいのよ。いいのよ。なかにはなって」
ジャンヌ・マリーがあえぎながら言った。和秋はこらえきれず、熱い固まりを彼女の中に放った。全身に痺れが走った。
ジャンヌ・マリーがのけぞるのを和秋は両腕で支え胸を起こして見た。深い充足感が彼を満した。つぎの瞬間、和秋は力尽きてジャンヌ・マリーの顔と肩の間にがっくりと頭を垂れた。彼女の手が延び彼の髪を優しく撫ではじめた。
(つづく)
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