そろそろ、ブドウの採りいれ vendange ヴァンダンジュの季節です。
ツール・ド・フランスの頃、レースがボルドーの北部、シャトー・マルゴーを通った時、解説者は、今年のワインは100年に一度の最高の出来だと言ってました。
ボルドーは英国人が海岸沿いの平地を利用してブドウ畑を開発し、気候が良いので世界的なワイン産地となりましたが、フランスは他にも美味しい葡萄酒の産地がたくさんあります。
ボルドーよりも高貴で透明なコハク色がかったルビーの色をした赤のブルゴーニュはワインの王様として世界各地でワインが生産されるようになった今日でも、プレステイージュを失っていません。
ブルゴーニュ・ワインの中心は今ではホスピスのオークションで有名なボーヌ Beaune 一帯ですが、19世紀後半にブドウの害虫フィロクセラ phylloxera が壊滅的打撃を与えるまでは、ブルゴーニュ北部のシャブリ、オークセール一帯がブルゴーニュ・ワイン生産の3分の1を占めていました。
葡萄酒の味は、セッパージュといわれる葡萄の木の種類、土壌、醸造方法によって違いができます。北ブルゴーニュで今も健在な白ワイン、シャブリのセッパージュはシャルドネ種と呼ばれます。
日本では、まだあまり知られてはなく、ようやく一部の愛好家の間に広まり始めた「さっぱり系のワイン」としてロワールワインがあります。フランスの中央山地帯に水源を発し、北へ流れ、オルレアンの手前で大きく曲がって西の大西洋へと流れ込む、フランス一の大河がロワールです。
その河畔の丘に出来るワイン。プイイ・シュル・ロワール、サンセール、トウレンヌ、ブルグイユ、ヴーヴレイ、ソーミュール、シノン、アンジュ、ムスカデと辛口の白ワインが多く、魚料理や生牡蠣と良く合います。
ブルグイユはボルドーと同じセッパージュでタンニンの渋みがありますが、夏は赤でも冷やして飲むと美味しいです。
めのおの家からはサンセールが近い(50km弱)。丘の上の展望台からの見晴らしがいいので、お天気が良い日にはよく出かけます。
サンセールのぶどうの実り具合。今年はどうでしょう↓
9月の暖かい陽光に丸い粒に閉じ込められた実と液が見た目にも甘く、収穫を待つばかりになってます。
サンセールの葡萄畑は丘の南西側に広がっているので、いつも隣村のシャヴィニョルから入ります。ここからの丘の眺めは素晴らしく、このブログのヘッダーにもこの日撮った写真を使いました↓
写真左手の奥の地平線の手前にロワール河が流れ、奥の濃い緑色がめのおが住んでるピュイゼの森のあたりです。
ご覧の通り、フランスの葡萄の木は背丈を1m位に低く抑えて栽培します。一本の木に葡萄の房は一つか二つに剪定してしまいます↓
ぶどうが栽培される土地はいっぱんに石ころだらけの痩せた土壌です。他の作物があまり育たない。そんな痩せた土地でも葡萄の木は地中深く根を降ろします。10m位深く根を張るそうです↓
地中深くの水分と養分を吸い上げ葡萄の実に凝縮します。
この辺の土はpierre Silex シレックス、または pierre a fusil ピエール・ア・フュジ、つまり昔薬莢と撃鉄ができる前の銃の発火に使った「火打ち石」が多く、辛口の白ワインは 「gout de pierre a fusil 火打ち石の味」がするとフランス人は言います。
シャブリ・ワインと基本的に同じ土壌らしく、ブーケ香りも味も同系のものを感じますが、コクとブーケはシャブリの方がはるかに濃厚です。でも、サンセールのさっぱりした辛口は魚にぴったりです。めのおは日本人にはシャブリよりずっと口に合うのではと信じています。
この村シャヴィニョルは、クロタン・ド・シャヴィニョルという山羊のチーズが名産です。山羊のチーズは臭みがなく、熟成の度合いにもよりますが新しいのは淡白で、これがまたサンセール白ワインと良く合うのです↓
谷あいに肩を寄せ合う村の家。葡萄畑の脇にバラが植えてあるのは、病気や害虫が発生した時、まずバラに症状が現れるためだそうです↓
下は去年の取り入れの光景です↓






