認知症の父と会った時の話です
しばらく話していると
父は相変わらずうつむいたまま
小さな声で言いました
それは本当にそう。
日が短くなってきたね
認知症になった父は
今日が何日か
何月か
何年か
わかりません
季節も
わかりません
わかる時もあります
鯉のぼりを見れば
「今は5月か」
と言うくらいには
今年の4月の話
父の
「日が短くなった」
という発言は
今の季節を
認識しているように思えますが
お薬でぼーっとしてるから
さすがにわかってないかな
もしかすると
職員さんが毎日
話しかけてくれているのかな?
「日が短くなりましたね」って
ただ単に
父の思う季節と
現実が
偶然重なっただけかもしれない
父が一つ言葉を発するだけで
いろいろな可能性が浮かんで
興味深いです
