父は認知症で特養に入所しています。

 

転倒し、大腿骨頸部骨折で手術、入院。

10日で退院し、特養に戻りましたが、まだ車椅子に乗っています。

 

患部に痛みがあるため、まだ立ち上がれないとのこと。

 

 

 

父に面会していて、話をしているうちに父が立ちあがろうとすることがありました。

 

「お父さんはケガをしたから、まだ立ち上がらないで」

と説明したのですが、

「何年も前のケガのことだろう」

と聞く耳持たず。

 

今回ケガをしたのは右脚ですが、実際むかしに左脚をケガしたことがあるから間違ってはいない。

 

娘「お父さん、むかしむかしに左の脚をケガしたでしょう?」

父「あー、はいはい」

娘「その時は、◯◯で転んで救急車で運ばれて、××病院に入院したね」

父「あー、はいはい。そうだったそうだった」

娘「3ヶ月以上入院してさ」

父「そうそう」

娘「今回は、10日くらい前に転んで、右脚をケガしたの」

父「そうだそうだ」

娘「手術したけど、まだ立てないから座ってて」

父「うん。とりあえず立ち上がる」

 

ちょっと、わたしの話聞いてた?

話が通じなさすぎて思わず笑ってしまいました。

 

 

ケガをしているから立ち上がらないで、とお願いしても聞き入れられないことがわかりました。

 

父は左足を使って車椅子の足置きをあげて、左足を踏み出すスペースを作り、立ちあがろうとする姿勢をとります。

 

「お父さん、わたし車椅子を押す練習がしたいな。車椅子を押す練習したいから、お父さん座って練習させてくれる?」

と言ってみました。

 

そうしたら、

「うん、いいよ」

と快諾。

 

わたしが足置きを元に戻すのにも異論を唱えず、素直に足置きに左足を戻してくれました。

 

よかった。

 

「練習させてくれる?」は、結構有効な気がします。

父のお世話をしていた頃、父のハミガキをさせてもらう時は「ハミガキのお手伝いさせてください」と言ったらうまくいきました。

 

https://ameblo.jp/tsug-um/entry-12752447997.html

 

 

この時も、うまくいかなかったら、

「歯医者さんで働きたいから、ハミガキの練習させてください」

と言おうと考えていました。

 

結局そのセリフは使わなかった気がしますが、父の中ではわたしがそういう学校に行っているとかの設定になったみたいです。

 

認知症になると、普通に話したのでは伝わらないので工夫が必要ですね。