父に特養の入居をすすめてみたものの、案の定、忌避する素振り。
「いずれはそういう選択肢もあるかもしれないけど、まだ先のことだろう」などとのたまう。
いやいやいやいや、今でしょ。
とは言え、考えてみるとわたしの言い方も適切ではなかったのかな。
特養に入ることが、さも父のためのように主張したけれど、わたしの都合によるところが大きいわけで。
「お父さんが特養に入ってくれたら、わたしが安心できるし、とても助かる」
それが本当のことなんじゃないかと思う。
今日、父が思い出したように言いました。
「俺は旅行に行くことになっていたな」
たぶん、ショートステイのことです。
金曜日から行く予定だと答えると、
「何か行くのが億劫になっちゃったな」
と渋るのでした。
いろいろ説明しながら、
「お父さんが旅行に行ってくれると、わたしも助かるのだけど」
と言うと、父はその言葉に強く反応しました。
「俺が旅行に行くと、あんたが助かるのか」
認知症になる前の父は、人のため地域のため貢献してきました。
家族の暮らしを支えてきたという自負もある。
だから「誰かのためになる」「誰かの役に立つ」ということに価値があると感じているのかもしれません。
(みんなそうかもしれないけど)
それで「人の世話になるようになったら生きてる意味がない」と言ったのかも。
「こうしてくれると助かる」
「人の役に立つ」
「感謝される」
みたいな言い回しを意識して使っていこうかな。
