お刺身のばあさん出てきましたねぇ。
あと小堀・板橋も。
タクくんにうまいことだまされたことで、千秋のなかにもある種の自覚みたいなものが、闇金業に関してできあがってきたようだ。
それは、とても不思議なことだ。
だって千秋の与する場所もまた、おなじくイリーガルなものなのだから。
闇金狩りのほうにがもうすこし狡猾ということはあるかもしれない。
だけどそもそも千秋が問題としていたのは、それでよく仕事を続けているなというような二元論的な単純悪だったようにおもう。
しかるに千秋があのようにくやしさをあらわにするのは、よってたっていたところの、真上から大衆の成員として見下ろすかたちでの、すなわち、ひとごととして嫌悪もあらわに、具体的にはカウカウと債務者のやりとりを眺める位置から、すこしおりてきているということを示すかもしれない。
意外なのは、そのおりる場所が、もとAV女優という過去が暗示する債務者ではないというところだろうか。
だがそのことが逆に、共感(記憶の再体験)によったものではない、客に対しての共有体験をもたらすかもしれない。
もちろん、お刺身ばあさんのありようは、呆れたものであるし、当事者なら怒りも覚えるかもしれない。
だがウシジマくんという世界観は、もう少し感情の漂白された、淡白なものでり、そのことで、我々は感情移入の歪形を体験する。
そのために、千秋の衝動的怒りは、ちょうど漫画の1巻のような役割を果たすだろう。
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