今週の範馬刃牙①/第156話 | すっぴんマスター

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(※注:ゲーム攻略サイトではありません)書店員。読んだ小説などについて書いています。基本ネタバレしてますので注意。気になる点ありましたらコメントなどで指摘していただけるとうれしいです。

第156話/超雄同士…



今週は「範馬刃牙」本編が二話掲載です。



塩漬け前に倒したT-レックスの肉を与えられたピクルは、その大切な肉を、なんかずっと目前にはりついてるちっちゃい友人にわけあたえる。


ふたりはおなかいっぱいになって横になるが、バキはちょっと気づく。腹いっぱいになったらピクルはたたかわないんじゃないのかと。


べつの場所でペイン博士が光成にうけあう。ピクルは2度とたたかわないと。なんでも、ペイン博士のチームは保存中のT-レックスをバイオで増殖させているのだという。そして、少なくともピクルがいまのT-レックスを食い尽くす二年のあいだには、その方法は実用化されているだろうと。


それは困る…。「範馬刃牙」は格闘漫画なんスけど。


というかそもそも「バイオ」ってなんだろうか。「バイオによる増殖」っていういいかた、まるであの魔法みたいなんですけど…。


ピクルにとって、食べることとたたかうことは同義。食べるためにたたかい、たたかうために食べる。少なくともこのいっぽうがこれで満たされれば、たたかうこともなくなってしまう。


ときをかえて、光成は花山薫のもとをおとずれていた。ウイスキーを飲み交わしながら光成はペインの言ったことをそのまま伝えたようだ。独歩とか渋川とか、光成の「お気に入り」はまだたくさん生き残っているのに、なぜ花山なのか…。


ペイン博士は学者だからそういう発想もしかたがないでしょうと花山はいう。ちゃんとした敬語なのが意外な感じだ。意外は意外だが、ちゃんと箸をつかう勇次郎とか、ちゃんとバーテンにことばで注文する勇次郎とか、ちゃんと食べ物に好みがある勇次郎みたいな違和感はべつにない。

ことばづかいもそうだが、その説にも「他者」と想像力が感じられて、なんだかオトナだ。「ペインが学者だから」というのは、ピクルはこれまで食べるためにたたかってきた→そしていま食べるものはいっぱいある→だからピクルはもうたたかわない、という論理的な判断のことをいっているのだろう。光成は、じゃあ喧嘩師花山薫ならどう発想するのかと訊ねる。花山はかつて、短い時間だがピクルと接触したことがあると告げる。克己がピクル捜索に神心会を総動員していたときだ。花山はバキにたのまれてピクル足止めの時間稼ぎをしてくれたのだった。光成はそのことを知らなかったらしい。知らなかったのかYO。え…そうすると、ほんとにこのひとはなにしに花山のトコにきたんだろう。あれかな、あんまり興味も関係もなさそうなひとにこそ、むしろ仕事や恋愛の相談はしやすいみたいな、あの気分だったのかな。



「心配せんでも―――御老公


ピクルはこっち側ですよ」



すごい説得力だ!

ほんといいキャラだよ。作者も大事にしているにちがいない。

バキ外伝『疵面』は花山薫が主人公だが、それだけあの山内雪奈生というひとを信頼しているということだろうなぁ…。

なにも考えずにおはなしを書いて、結果どうにもならなくなってしまい、現在休載中ですが。


花山はあの接触を思い起こしているのだ。あの一瞬の対峙で花山にはピクルという人格が理解できた。食う食わないを措いても、ピクルは比べっこが大好きだと。


花山のつかう比喩では、闘技場にむかいあって座るピクルとバキは、同じ部屋にいるサイコーの漢(おとこ)とサイコーの女のようなものだ。他人ですむわけがないのである。



ふらふらとバキがピクルに歩み寄る。なにかを思いついたらしい。ピクルはまだあの食事の平和的な気分の残るきょとんとした表情で相手の動きを見守る。さしのべられる右手。接近したバキは「なにか」をしたのだ。そしてピクルをかつてないほど深く傷つけ、怒らせたのである。



ページをめくればすぐ解ける謎を残し、次回につづく…。



今話は花山がよくしゃべった。

べつにしゃべったっておかしなことはないのだが、『疵面』のほうの花山が初期の16号くらいしゃべらないので、ちょっとだけ慣れるのに時間がかかりました。

だけど、慣れてみると、うえにも書いたように、勇次郎が「ふつう」のことをしているときのような違和感はべつにないことに気づいた。だから「いいキャラ」だというのです。なんというか、地に足ついてるんですよね。


そしてそのことばの説得力もまたすごいね。

光成もきっとこれを求めて、説得されたくて、花山のもとにやってきたのかもしれないな。


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