思い込みのチカラ | すっぴんマスター

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(※注:ゲーム攻略サイトではありません)書店員。読んだ小説などについて書いています。基本ネタバレしてますので注意。気になる点ありましたらコメントなどで指摘していただけるとうれしいです。

今週の範馬刃牙はおやすみです。


あまり休載をしない作家なので、いろいろ推測してしまいますね。


先週は「380万分の1」ということを深読みして、最大トーナメント開催を予言しましたが、あとで読み返すとけっこうむりやりだなーという感じがします。まず、独歩があの計算のどのぶぶんを「偶然ではない」としたのかが重要だとおもいます。あれはじぶんたちとピクルの「出会い」のことをいっているのか、先週書いたように計算で出てきた数字そのものの「かたち」をいっているのか…。僕は読んだ瞬間の直観として後者と考え、出てきた数字そのものに独歩がある意味を読み取っているとおもったわけです。そしてこの数字が想起させるものというと、前後の文脈も含め、最大トーナメント出場者数の「38人」しか考えられなかった。要はこの計算で独歩が、すなわち筆者が、「最強を決めるのはいましかない」という啓示を受けたんではないかと、少なくとも筆者はそう考えたんではないかと。だから独歩は「思い上がっていい」わけです。


そう勢いよく結論を出し、もしかしてコレ、おれしか気づいてないんじゃないかとかるく興奮しながら、ほとんど検証もせずに更新したわけだけど、翌日には後悔していました…。おれ、ばかまるだしなんじゃないかと…。


まあそのこたえは来週にはわかるわけですけど。



しかしこう、古いものから新しいものまで、魅力的なキャラクターをつかいきれてない感じはあって、そしてピクルという全キャラクター共通の目標が出てきた現在、「誰々vsピクル」というバトル以外はありえないわけですから(ほんとうはそれ以前にも勇次郎という目標はあったはずなのだが。あの「同窓会」はピクルがいかにファイターたちにとって魅力のある存在なのかを示すエピソードなのでしょう)、そうなるとやはり、トーナメントかどうかはともかく、そもそも勇次郎とたたかうために、強くなるためにバキがさまざまな強者とたたかってきたように、事態の次元をひとつあげて、「ピクルとたたかうためにたたかう」という設定にするのは、いいとおもう。ゲバルとかオリバとかアライとかがあれで終わってしまうのはやっぱりもったいないし。


いまのところピクルの引き出しは少なく、格ゲーにおけるトレーニング・モードの相手みたいなものですが、板垣ワールドなら、トンデモ理論でとてつもない進化を見せてくれるはずです。というかそれがないとマンネリ化は避けられません。どんな技でもすべて正面から受け止め、またなにをくらっても無敵状態なら、結局はいかに威力のある技を打てるかという点のみが問題となってしまい、そうなるとファイトが数量化してしまうことは避けられないとおもいます。それは作者だって当然わかってるはずです。それを避けるためには、やはりピクルの引き出しをもう少し増やし、同時に彼の耐久力を、克巳戦で腹にもらったときのような描写を増やして、絶大ながら限りあるものとすることになるとおもいます。


いずれにせよ、僕はこれを機会に久しく登場していないキャラに光をあててほしいです。個人的にはやっぱゲバルかな~。人間としての強さを表現した傑作だとおもいますよ。最後の技もよくわかんなかったし…。オリバもいいけど、たぶんもう選手としては出ないんじゃないかとおもいます。


あとアライJr.ね…。彼の物語におけるジョブは、明らかにバキから梢江を引き離し、主人公の段階的成長をあらわすのものでしたが、それにしても、なんというか、不遇だった…。いま彼は愛を知ったはずなので、したがって守るべきものができて、誰かのために強くなれているはずなので、結果としては主人公の後追いですが、少なくとも以前よりは強くなっているはずです。理論的には。


まあ、いま書いたことぜんぶ、最強決定戦があるという前提なんですけど。



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