本を食べて、生きてます | すっぴんマスター

すっぴんマスター

(※注:ゲーム攻略サイトではありません)書店員。読んだ小説などについて書いています。基本ネタバレしてますので注意。気になる点ありましたらコメントなどで指摘していただけるとうれしいです。

さくらももこ『ちびまる子ちゃん』の4コマを発見しました。全巻そろえている僕としては買わずにはいられませんでした。

080220_162552.jpg
4コマちびまる子ちゃん 1 (1) (ビッグコミックススペシャル)


いまちょっと読んでみたけど、おもしろいです。さくら家のあのおばあちゃんの名前、「こたけ」というそうです。知ってましたか?


あと週刊少年ジャンプで、うすた京介と似たバイブスを放っていて気になっていた麻生周一の『ぼくのわたしの勇者学』、それから田村隆一の詩集をゲット。我ながらわけのわからない組み合わせだぜ。


最近本屋行くと文藝春秋がものっすごい並んでプッシュされてて、かるく、びくっ、ってなるんですよね。なぜかって、芥川賞を受賞した川上未映子さんの『乳と卵』が収められているから。芥川賞のあとって毎回こうだったかな?たとえば前回の『アサッテの人』とか…(というかこれもう一年前なんだな…)。たしかにすごい宣伝されてた気もするけど、今回はポスターやらなにやら、ビジュアルの押し出しがすごい気がする。たしかに川上さんきれいなひとですよね。「かなり美人」といっても言い過ぎじゃないとおもう。文壇にもアイドルきたーって感じします。

kawakami.jpg

綿谷りささんもきれいだったけど、大学で忙しいのか作品が少なく、また露出をおさえてるようなところもある。それはまあどちらでもいいのですけど。とにかくまずは手にとって読ませる=共有の土台ということがここまで宣伝されるとたやすく手に入ってしまうから、それがちょっとうらやましいし、心配。読者が増えればそれはきちんと共有を目指して読むひとのわりあいもそれだけ増えて、表現の可能性がさらにふくらむということにもつながるけど、また同時に消費者として共感を求めて購入するひとも増えるわけで。いまのこの人気ならたぶんなにやっても許されるから、妥協して無価値のひらべったい方向にいったりせず、むしろおもいっきりわがままに難解なものを書いてしまえばいいとおもう。


芥川賞はわりと信頼のできる賞だし(別に信頼できないものがあるわけじゃないけど)、たまに失敗があってもその柔軟さはけっこうなもので、だからこのひとのものもそのうち読んでみたいです。