『AUTUMN』George Winston | すっぴんマスター

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ありえねえ。昨日のアクセス、700超えてるんですけど。


みんな、意外と言語学に興味あるんだな~。

…ということではたぶんないだろう…。ネタの内容が効いたのかな。複雑…。



『AUTUMN』George Winston 1980年録音


気持ちのいい朝に、あるいはそういう気分になりたいときに聴きたい、ジョージ・ウィンストンのソロピアノ・アルバム。

正直言って、このひと、あんまりピアノ上手くないんですが…。リズム感覚は不安定だし、ミスタッチも多いし。だけど、他に類を見ない叙情性が、そういうことを瑣末な問題にしてしまっている。不器用なくらいの、いかにもニューエイジっぽいきらきらした強烈なタッチは、ちょっとミシェル・ペトルチアーニに近いものがあって、いま彼がどんな演奏をしているのかということを明確にしていて、なにより聴き心地がいい。
そしてさらに特筆すべきは、コンポーザーとしての能力。3曲目『あこがれ/愛』はあまりにも有名ですが、僕は1曲目の『カラーズ/ダンス』を推します。三つの異なる風景が順番にあらわれて展開していくというシンプルな構成なのだけど、いかにも「弾きながら完成した」というふうな、彼の即興演奏のおいしいところをそのまま楽譜にしてしまったかのような感じは奇跡みたいに美しく、また季節のいれかわりのようにせつなく、さまざまで複雑な感情を孕んだ音の全体は、聴いたひとのこころをきれいに洗ってくれる。ピアノに興味あるひとは必聴、だと思います。