ピアノとらうま | すっぴんマスター

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(※注:ゲーム攻略サイトではありません)書店員。読んだ小説などについて書いています。基本ネタバレしてますので注意。気になる点ありましたらコメントなどで指摘していただけるとうれしいです。

昨日は実に三ヶ月ぶりくらいにピアノ(というかシンセサイザー)を弾いてみたのですが…これまで何千回と弾いてきた『戦メリ』のある部分でつっかえました。もう忘れちゃって、全然弾けなくなっちゃってる曲もいっぱいあるし。はあぁー。

ピアノ弾く人ならわかるとおもうけど、あれの鍵盤ってめちゃくちゃ重いです。だから見た目とか音色のお上品な感じとは裏腹に、ものすごい体力の必要な楽器でもあります。特に僕は普段、鍵盤すかすかのシンセサイザーで練習しているために、いざ人前でピアノを弾くとなると、あまりに勝手がちがうために、もうなんか、即興演奏をしているような気分になったりします。

アップライト・ピアノ(地面に垂直に四角い、壁際に置かれているようなやつ)はともかく、グランド・ピアノは、これまでに数えるほどしか人前では演奏していないけど、これにはとてもいやーな思い出があります。
初めてグランドピアノに触れたのは高校一年の音楽の授業でした。好きな歌か、楽器を弾ける者は楽器か、とにかく授業中に「演奏」をするという、実技の課題があって、僕は当然ピアノを選び、坂本龍一の『ラスト・エンペラー』を弾きました。これはまあ、成功しました。というか、かなり成功しました。それから「ピアノ=tsucchini」というぐらいイメージが定着し、過去にピアノを習っていた者が再燃する、といった現象まで起こったんですから。要するに、下手くそではあったけど、「独学で弾けるようになった」というところがやたらにクローズ・アップされてしまったのです(別にたいしたことじゃないのに)。僕より上手い人も何人かいたのにね。

いやいや、それは、正直なはなし、悪い気分にはなりませんでしたよ。努力が、変なかたちではあるけど、いちおう認められたわけですから。しかしそのあとがよくなかったなぁ…。「tsucchiniはピアノがうまい」というスローガンだかテーゼだかは文字通りひとり歩きを始めて、美術選択で僕の演奏を聴いていない者にまでそのイメージは食い入ってしまったのです。

二度目にグランドピアノに触れたのは、卒業式後の催されたクラス内イベントでした。京プラのパーティ・ルームを借りて、父兄も混じり、なんかわいわいがやがややるというもの。クラスメートの親たちももちろん、「tsucchiniはピアノがうまい」というクラスの共有認識を知っていました。よし、そんならtsucchiniくんにピアノ弾いてもらおう!どこかの親がそう提案して、つまりそうなったわけです。
あのときの緊張ったらなかった。クラスメートの半分と、父兄全員は、僕のピアノがどれほどのものか聴いたことがない。然るに、「tsucchiniはピアノがうまい」。ははは。

それでも、僕は慎重に、聴き栄えがしてかつ簡単な曲を選びましたよ。ええ。よし、有名だから、坂本龍一『エナジーフロー』と久石譲『サマー』を弾こう。もう何百回も弾いているものだし、問題あるまい。



いやーしかし、音譜が飛んだ飛んだ。『エナジーフロー』五小節目以降が、いやいや、出てこない出てこない。何度も何度も、最初からやりなおすたびに、こういう場合の必然として質はどんどん落ちていき、ついでに会場のテンションも激下がりですわ。僕の横でカメラ構えてた女の子の視線が痛かった…。というか情けなかったです。


結局、何度かためしたけど、初めからそんな曲弾けなかったみたいにきれいに音譜飛んでしまって、どうにもこうにも弾き進めないので、やめました。かわりに別の曲弾いたけどね。それ以来、トラウマだかなんだか知らないけど、『エナジーフロー』弾けないし、聴くのも嫌です。




くだらないはなしでずいぶん長くなってしまったな…。最後まで読んでくれた人、本当にありがとうございます。