ニトロ! | すっぴんマスター

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(※注:ゲーム攻略サイトではありません)書店員。読んだ小説などについて書いています。基本ネタバレしてますので注意。気になる点ありましたらコメントなどで指摘していただけるとうれしいです。

ニトロのなかで最初に好きになったのはs-wordでした。ムロのアルバムでもニトロの何人かを知っていたし、あちこちで耳にするユニットでもあったので、いろいろ探してブックオフで例の1stアルバムを手に入れて(これを売ってしまうなんて、いったいなにを考えているんだろう…)、それで一曲目を聴いて、全身が死体のように硬直してしまったわけですが、この曲のフックがs-wordでした。あの一曲で、あ、この人たちやばいな、っていうのがなんか悟りを開くみたいに全部わかって、それの代表となるイメージがs-wordだったわけで、それから彼のアルバム『ONE PIECE』を買ってみました。長いあいだ応援しているどれだけ好きなミュージシャンでも、全曲、一曲残らず通して聴けるアルバムを見つけるというのは意外に大変なことで、これはその数少ない例のひとつです。ジャケットもかっこいいし、手でもった感じもなんか好きだし、子供のころ、好きな本を枕の下にいれて眠ったものだけど(いまも似たようなことやってますが…)
、これはそういう気分を思い出させるすばらしいものでした。

次に僕はDELIを好きになりました。『ONE PIECE』収録の「FOR MINUTES feat.DELI」が、これもまたすごい出来だったからです。このときのDELIはまだ高い声でやっていて、日本人でもこんな、 なんだろ、たとえばMOPみたいな、ソニー・ロリンズのテナーサックスみたいな、ものすごい声を出せる人がいるんだ!って、なんかエラそうですけど、ただただびっくりしたのです。DELIさんはいまのところニトロのなかで一番好きですけど、安室さんやm-floや、あとカシ・ダ・ハンサムさんなんかもそうですけど、この人関連でCDを買って失敗したためしがありません。

それからもDABOやMACKA-CHINやGORE-TEXのアルバムを聴いてみて(ゴアの『RELOAD』も、通して聴ける数少ない例です)、どれもしっかりとした世界観が感じられて、このころに、ああなるほど、ヒップホップも小説と同じで、徹底して普遍性が取り除かれてはいるけど、世界の見えかたの呈示なんだな、ってわかったのです。

こうやって、盟友というか、人生を誓いあったタフな仲間がいるのって、どんな気分なんでしょうね。スイケンがよく「東京にはNITROがいるぜ」というふうなことを歌詞に載せますが、「オレがいるぜ」ならわかるけど、そういうことを口にできるのって、やっぱり仲間に対して絶大なリスペクトを抱いているからですよね。
ダボがなにかのインタビューでニトロのアルバムを制作している、みたいなことを臭わせてましたが(単に「曲」ということだったかもしれない。すいません、ちゃんと覚えてないです…)、これほど次の作品が楽しみなグループも少ない。特にここ二、三年は、アルバムはもちろん、TEAM44BLOXやB.B.inc、black coffeez、マボとかSUIKEN×s-wordみたいな個々の活動も充実していて、いったいどんなシロモノになるのやら、想像もできません…