安室奈美恵 | すっぴんマスター

すっぴんマスター

(※注:ゲーム攻略サイトではありません)書店員。読んだ小説などについて書いています。基本ネタバレしてますので注意。気になる点ありましたらコメントなどで指摘していただけるとうれしいです。

安室奈美恵ってかっこいい…。僕は男だけど、そういう変なの抜きで(…いや、少しはあるかもしれないけど)そう思います。ある有名な歌い手が、自分はもうあの人(安室)を越えた、みたいなことを口にしていたようですが…それはどうなんでしょうか。まず第一に安室さんは、露出の多い服なんか着てても、全然下品じゃない。意識として先に体があって、その上に服を着るんでなく、つまり洋服が体を隠すものであるということが露骨でなく、なにか自分と洋服を皮膚的につなげて捉えている、そんな感じします。だから毎回どんな姿で現れてもタイトにきまる。ビジュアルは才能の一種でもあるけど、日常についての継続的な緊張の度合いがもろに出るところで、よく人を見た目で判断してはいけないみたいなのありますが、僕はそんなふうに簡単に見過ごしていいのかな、って逆にそういう考えに違和感を覚えます。オシャレ云々もそうだけど、生活に信じるものがある人ってやっぱり顔にでるし、腑抜けはやっぱり腑抜けた顔してる…極論かな。でも安室さんが
下品に見えないのは、現に品があるからだと思います。男でも女でも、きれいな人に惹かれる、また生き方がかっこいい人がきれいに見える、というのは、裏側にある注意深い管理や、自分は何者であるという根拠に基づいた自身への信頼みたいなものを、自然と感じるからなのでしょう。(いつものことだけど、僕のかってな考えです)。手のこんだ小説を読んでも、それが本当に優れたものなら、まず技巧性よりおもしろさ、美しさが先にくるというのと同じですね。
五年くらい前に「SUITE CHIC(スイート・シーク)」というプロジェクトがありました。安室奈美恵をm-floバーバルとFIRSTKLAS(ZEEBRA&今井了介)がプロデュースして、いろんなMCやDJを呼んで曲をつくる、というもの。発売されてすぐ聴いたわけではないのですが、僕はこれで彼女を好きになりました。というのは、僕はm-floを知るまで歌ものの音楽をほとんど聴いていなかったため、小室さん時代の安室奈美恵はまったく知らないのです。周知のとおり、このあたりから彼女はガチのブラック・ミュージックに転向したわけで、このアルバムがほんとによかった。友達に借りパクされちゃったので手元にないんですが…。彼女の声ってわりと低い、ハスキーなもので、LISAやmelody.に比べればそんなきれいな声してるというわけではないんだけど、逆にそれが肉体的、というか生々しくて、ハーモニーがすごい色っぽいんですよね(ちょっと恥ずかしくなってきたけど、これはマジメなはなしです)。他にないって
感じします。

この企画にはNITROからDABOとXBSが参加していて、どちらもとても印象深かった。特に僕はXBSさんについてちょっと地味なイメージがあって(DABOは鉄板)、この曲でものすごくクールにフックをきめているのを聴いて、なんか、なるほどこういうことなのか、と思ったのでした。この人の声をフックやラップの一番手にもってくると、曲全体が堅く引き締まるような感じがするんですよね(『UPRISING』のWATACK!black coffeez『SUGAR FREE』のI WANNA GET BACK!)。
それで、まあとにかく安室さんを好きになって(…あれ?ちがったかな?『STYLE』が先だったかな…)、いろいろ聴くようになったのだけど、買い物ミスったことないっすね。自身のアルバムはもちろん、ZEEBRAのアルバムでもすごいセクシーだったし、m-floの『COSMICOLOR』にも参加してましたね。m-floのライブに出たりすんのかなぁ。彼女は詞や曲を書いたりはしないみたいですが、そんなこと、実際にこれだけかっこよければどうでもいいです。