久しぶりのブログです。さて今日は、「東京経済大学主催。次の10年を考えるシンポジウム~東アジア改革の行方」から討論された内容について一部を抜粋したいと思います。第1~第4セッションで構成され、中国に関する議論が主です。


 その中でも第4セッションの「東アジアへ時代のイマジネーション」の討論内容を書き綴り、感想を加えたいと思います。






 司会は朝日新聞社記者。パネリストは衆議院議員・加藤紘一(以下、加)、民主党・海江田万里(以下、海)、東京経済大学教授・周牧之(以下、周)です。


 


シンポジウム開始10分、まず三人が東アジアについてどう考えているのかを述べた。






 加「21世紀はアジアの時代。全世界68億人の内アジアに占める人口割合はかなり大きい。そして東アジアには強みがある。それは人口の多さに加えて教育がしっかりしている点だ。中でも識字率の高さは他国に比べて水準が高い。自国識字率が95%を誇る。医療や機械生産。技術を作るにも伝えるのも自国の言葉を認知していなければ、成長はしない。」


 「次に朝鮮半島分裂について。北朝鮮が通常の国際社会の一員としてジョインしなければならない。また北朝鮮の核の脅威がある限り北東アジアの発展は見込めない。解決するには日朝関係が重要だと思われる。日本は核・拉致の問題の解決を並行にするべきだ。特に恵さんの遺骨問題が解決しなければ核の話はできない。」


 「最後に中国の台頭。大平成蹊時代に、私は内閣副官房長官を務めていた時の話。鄧小平が国際会議で日本に立ち寄った。大平さんが鄧小平と日中関係について話した際、日本は中国に協力する。経済発展をスピード化してしまうと弊害が起きる。と説教じみた会釈をかわした。つまり経済発展のスピードが危険を孕むと忠告していた。また尖閣問題で両国は損をした。南沙・西沙諸島への領有権問題にもつながる。両国が率直さを深くしなければ、日中両国の関係は崩れてしまう。」


 


海「尖閣列島問題。1970年代初めに中国が領有権を主張し始めた。日中間では当列島の領有権を主張しあわないよう事態は収まった。しかし、領有権を主張しないはずが今ではお互い火花を散らしている。特に中国。原因は何故か。第一に民族・国境で大きな問題がある。例えばチベットやウイグルなど。第二に中国の経済発展に伴い、海洋権益を守ろうとする意識が高まった。つまり資源確保に躍起になった。こうした問題を解決するためにも、時代・体制が変わった今、日中間で話し合いをするべきである。それは社会主義体制の中国でも可能である。日中関係が改善すれば、北東アジアの平和につながる。」


 「また20年後の相互理解を深めるためにも、若年層の人たちに自国・他国をどう捉えているのか考えて欲しい。日本観。中国観。中国内では嫌日感が残っている。それが尖閣列島の問題にも影響を与える。日中にとってどのような共通利益があるのかを探ることが大切。」


 「最後に東アジア共同体について。これはEU連合の歴史を考察し学ばなければならない。また日中韓北からASEANへ。強いてはインド・豪州・ニュージーランドも一体化にして議論を深めるべきだ。」


 


周「東アジアにおいては中国が強大な力を持つだろう。それは日韓北ASEANと共に。日本においては敗戦後、アメリカなどにより戦後処理に成功し経済成長を遂げ安定した国となった。しかし、東アジアの経済成長の台頭で日本の戦後処理がうやむやになっている。日本の責任は大きい。そうすることで東アジアの発展につながる。」






 次に司会者からの質問。


 1「10年後、本当に東アジアの時代は到来するのか。またそのリスクとは何か教えてください」






加「中国の人口の多さ。人口は13億人。この巨大な人口で、一つの政党一つのリーダーでコントロールするのは無理がある。一人一人が意見・主張・夢を持ち、それらを一人の指導者がコントロールできるのだろうか。またそれを統治できるシステムを構築できるのであろうか。それが不可能なら中国は不安定になる。」






海「愛国主義。ナショナリズム。戦争で日本はしっかり反省する。中国の狭隘な愛国主義が蘇っている。」






周「相互信頼。尖閣問題で日中関係は崩れた。日中関係の脆さを露呈した。逆にそれを絆へと強靭化するべきだ。」






 2「尖閣問題で中国側は経済事情を絡めてきた。レアアースや訪中キャンセルなど。中国側は否定している。そのため日本のビジネスは弱っていく。こういったリスクをどう回避するべきか」。






海「相手に嫌がることをしない。例えばレアアースは中国に依存している。80年代にアメリカでもレアアースを採掘された。そこで中国は価格破壊を起こしシェアを増大させた。そして価格を戻していった。レアアースは中国に過度な依存をしている。中国からの依存脱却をしなければならない。レアアースを例に、互いの弱みつくような喧嘩をしてはならない。」



 3「インドとの関係を深化するべきだという多くの意見があるが、中国ほどの経済関係ではない。インドとの関わりはどう考えているか」。



海「地理的な問題がまず挙げられる。また中国には長い歴史関係が積まれている。日本人には中国人に親しみがある。」



4「中国からみたjapanリスクは」何か。



周「まず日本には戦後責任の処理を求める。そしてリスクをチャンスに変えるべきだ。チャイナチャンス、ジャパンチャンス。チャンスと認識した上で企業が成功する。日本企業もチャイナチャンスで成功を収めるだろう。」



海「日本経済が慢性的に落ち込んでいる。日本からの投資が期待できない、日本技術は古い産物だと認識されるわけにはいかない。日本が世界から見離されるのが怖い。」



5「今の日中関係をみて、大平元総理が生きていたら、どのように解釈していただろうか笑」。



 何回にわたって中国に関する記事を書きたいと思います。九月に入ってからの中国に関する内容の記事を基にしています。


 皆さんもご存知の通り、中国は世界の中で飛びぬけた経済成長を遂げています。人口、面積、資源、技術革新が合わさり巨大なパワーを発揮しています。人口が減少し経済成長が細りつつある日本にとって中国市場は欠かせないビジネスです。中国はなぜ巨大なパワーを持つのか。日本と比較してみます。


 ①人口

 中国は13億人に対して日本は1億人。経済発展をするためには「人の数」は欠かせません。人が多ければ多いほど、新たな分野のビジネスを発掘することができそこに雇用が生まれる。日本は少子高齢化が加速し内需拡大よりかは外需での利益拡充を図っています。それに対して中国は人の数だけ仕事が生まれ、国内市場が活性化する。基盤がしっかりすれば、海外の景気に左右される事はありません。加えて平均寿命は中国は男性72歳・女性75歳。日本は男性79歳・女性86歳となっています。


 ②GDP

 GDP、国内総生産の英語略ですが、簡単に言えばその国の豊かさを表しています。今年、名目国内総生産総額で、中国は日本を抜き米国についで世界2位になると予想されています。自動車販売台数も2006年に中国が日本を抜き、更に2010年に米国を抜いて世界1位に君臨しています。


 ③企業の時価総額

 時価総額は、発行している株式数に株価をかけて出す「会社のお値段」のことです。日本ではトヨタ自動車の31位が最高です。それに対して中国企業は、1位にペトロチャイナ。4位に中国工商銀行。7位に中国建設銀行と世界トップ10に3企業がランクインしています。


 この3項目を見てわかるように中国は日本より一歩、二歩と先を行く経済成長を遂げています。


 明日も中国特集part2を書きます。

 アジアを中心に広がる格安航空会社。飛行機の運賃は高く、「お金がない」ということで電車や夜間高速バスを利用する人も多いと思います。国内旅行ならそれで済む話ですが海外旅行だと別です。国際交流が進み「地」ではなく「空」の交通手段が必須となりました。


 昨日は格安航空会社(lcc)がどんなものかを説明しました。今日は全日空がlccを導入したことについて触れます。


 全日空は9日に、日本で初となるlccを年内に設立することを発表しました。まず発表内容についてですが、

1・関空を拠点にする。

2・アジアと結ぶ国際線と国内線の運航を始め、既存大手の半額の運賃を目指す。

3・2010年末の設立。11年度下期に就航

4・小型ジェット機5機で、近距離アジアと国内路線を3~4路線運航


 関空を拠点に運航する理由は24時間就航が可能なのと関空の需要とマッチしたことが挙げられます。世界の空港をみると、日本のように地方に空港を乱立するのではなく、大都市近郊に空港を設置し、人・物の交流を図ります。関空は国際空港であり、ターミナルの規模では成田や羽田に引けを取りません。二本の本格的滑走路を持つ関空は「無駄な公共事業」と言われてきました。費用対効果が薄く成算が立ちませんでした。こうした状況でlccは関空にとって千載一遇のチャンスです。lccの新規就航によって着陸料を下げ、アジアの観光客を引き寄せることで空港の免税店などの収入が増え、元が取れる計算になります。内需ではなく外需の勢いは航空業界にも波寄せています。

 

 価格に関しては既存大手の半額近くを目指しています。理由は値段に敏感なアジア(特に中国・韓国)の観光客を取り巻く狙いがあります。日本政府にとってlcc誘致は優先課題とされています。「観光立国」を目指す日本は現在の3倍にあたる年間約3千万人の観光客を呼び込むことを目標にしています。そのためにも「安さ」は重要になっています。まず空港の着陸料を下げ、各航空会社が運航しやすい環境を整えます。中国や韓国のアジア航空会社も日本の空港に着陸しやすくなり海外の観光客も増えます。


 今の日本の経済に言えることですが内需ではなく外需に頼っている面は、この航空業界をみても如実に表れています。新興国をターゲットにビジネスを展開していく。海外の観光客を誘致して経済成長を遂げるのも一つの策ですが、国内の需要を増やさなければ雇用創出も生まれないと思います。新興国より日本の方がインフラが整備されている現在は良いかもしれませんが、将来的には新興国の企業が成長し日本の市場を制圧するのではないか。そんな危機を匂わせるニュースだと感じました。