日本だけにとどまらず中国・インドなどの新興国の成長も日本の利益になる。グローバル化が進む中、積極的な開放政策を求められ互いに経済成長をしていく。そんなモデルが普遍化している。そんな潮流の中で日本は乗り遅れているだろう。そんな中、内需の概念に一石を投じる出来事になるかもしれない合意が昨日行われた。
25日に、菅首相とインドのシン首相で首脳会談が行われ、EPAの交渉合意などが締結された。
では今回の合意内容を3つに分けて述べる。
①「戦略的グローバル・パートナーシップ」を10年間にわたって拡大、強化
②EPAの交渉合意
③原子力協定の早期交渉をすることで合意。
①について。この一環として、レアアースの供給協定が結ばれた。レアアースは安価な採掘と生産で世界の98%が中国で生産されているのに対して、インドは世界2位の地位を誇るがシェアは2、2%と、中国に大きな差をつけられている。しかし、尖閣諸島問題から端を発し浮き彫りになった中国依存を少しでも克服するために、インドとの合意は大きな前進にもなる。また両国が親交を強固にすることでメリットもたくさん増えるだろう。「市場、資源」のインドに「技術・資金」の日本。両国には経済補完性が十分にあり、あらゆる分野において大幅な伸びしろが期待される。
②について。まずEPAとは、関税やサービスにかかわる外資規制の撤廃、貿易の円滑化などの取り決めを決めるFTA(自由貿易協定)に加えて、投資や知的財産、エネルギーなど物品・サービス以外の幅広い連携を目指すことである。今回のEPAで、日本はインドからの輸入額の約97%、インドは日本からの輸入額の約90%にあたる物品の関税撤廃。これにより貿易拡大が加速する。現地生産を進める日本企業にとって大きなコストダウンになる。
しかし楽観視もできない。12億の市場を誇るインドだが、経済の関係性では成熟しているとは言えない。日本の貿易相手国の順位は、1位中国、2位米国、3位韓国、4位台湾・・・27位インドなのだ。急速な脱中国は非現実的であり、当分の間は中国との「戦略的互恵関係」を膨らませながらいくしかない。
③について。インドは今後20機以上の原子力発電所を建設する予定だ。米国、フランス、ロシアとは締結しており日本側にも協力の打診があった。日本も民生用の原子力発電所活用を期待しており、原発ビジネスにもチャンスが広がる。しかし反発もある。インドは核兵器を持ちながらもNPTに加盟しておらず、日本国内に反発の声があがっている。
今後の日印関係を見守っていきたいですね。
次回は太平洋における貿易進化論についてです。