翻訳会社から請けた製品マニュアルの翻訳。家庭用永久脱毛器の取扱説明書です。
これは永久脱毛したい部分に専用のクリームを塗り、特殊な光をピッピッとあてていくタイプのもの。私は使ったことがないので、この会社のホームページを見たりして少し調べていました。
リサーチの甲斐があって、なんとYoutubeでユーザーの人が実際に同じ脱毛器を使って使い方を披露しているのを発見!それを見てから翻訳のスピードがアップ
やっぱり取扱説明書ですから、現物を見るのと見ないのとでは訳文の仕上がりにも違いが出てきます。だからと言って翻訳者に現物が支給されることは皆無・・・。脱毛器くらいなら何とかなっても、自動車マニュアルとかどうすんの!
そういえば去年、自動車の取扱説明書を翻訳した時は、自分が車乗っててよかったな~と思いました。
じつはこの永久脱毛器のマニュアル一度、翻訳されたそうですが、あまりにひどいレベルで全部やり直しになったとか。結構な量でしたが、2日後の納期にはちゃんと間に合わせることができました
フリーランスになると、翻訳作業だけでなく、校正、QA(他の翻訳者が訳した翻訳の質をチェックして評価する)などの仕事も舞い込んできます。
他の翻訳者の訳文もたくさん見てきましたが・・・今回はびっくりするくらいひどいレベルでした。人の訳文どうのこうの言える立場ではありませんが、それにしても・・・。単に翻訳テクニックを知らないなどというレベルではなく、こりゃきっとネイティブの日本人じゃないなと言う感じの訳文。
世の中が不況で少しでも翻訳費用を抑えたいというクライアントは多いのは理解できます。だからと言って低料金の翻訳者に依頼してしまうと、逆に費用が高くつく。今回のが、その典型的な例でした。
余談ですが、日本に帰国したとき友人宅で「トリセツ見てみたら?」と言われて、何のことかさっぱり分かりませんでした。
それが何と「取扱説明書」のことだと分かって、浦島花子はビックリ!
たしかに、「トリアツカイセツメイショ」はいいにくいけどね・・・。