帰宅ラッシュ時、乗りこんだ電車がなかなか発車しない。
待ち合わせの電車が乗客救護トラブルで到着しないからだ。
乗客は次々と乗ってくるから、社内の混雑度合いもどんどん高まってくる。
うわぁー、久々にきついな・・・と思いながら耐えていると、待ち合わせ電車が到着し一気にまた人々が乗り込んでくる。
もうこれ以上乗れんわ、となってようやくドアが閉まった瞬間、ホームの非常ベルが鳴ってしまった。
車内に広がる無言のため息。
こうなってしまうといつ発車するか分からないし、抜け出したくてもドアが開かない。
・・・と一人ぼやいていると、かわいい子供の声が聞こえてきた。
「重たいんだね。」
「うん、重たいんだよ。」
見ると小学校1年生くらいの子を筆頭に、3歳くらいまでの子ども数人が親たちと一緒にこの満員電車に乗っているではないか。
彼らはあまりにたくさん人が乗ってしまったため重すぎて電車が発車できなくなってしまったと思ったようだ。
帰宅時の電車トラブルなんてイライラすることしかできないが、子供はこんな違った見方ができるんだと感心してしまった。
思わずほっこりしたひと時でした。